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大切なもの。

11/4にライブを企画しています。
地元の《食》専門の方ともコラボレーションしたいと思っているのですが、よかったら出店して頂けませんか?

そんな旨のメールが届いたのは9月の終わりのこと。


実際頂いたメールはもっと丁寧で、このイベントを企画した理由やこれから目指すことなどがしっかりと書かれてあり、お逢いしたことはないけれどとてもまっすぐで素敵な方だなと思った。

ヨガつながりで歌い手さんでもあるアルパカのenaさんから私たちのことを聞いて興味を持ってくださったのだという。

うちみたいな小さな店にお声かけ頂けるなんて、本当に有り難い…。


そんな訳で、北九州出身のアーティスト引田香織さんとのご縁を頂き、彼女の企画したライブイベントに出店者として参加させて頂くことになった。

会場となる道原ガーデン・カフェさんは、田んぼの中にぽつんと佇む古民家カフェ。

築120年という、とんでもなく長い時間を積み重ねてきた、私たちの大先輩。

駅やバス停からは遠く離れ、車でなければ行けないであろうその場所は自然豊かな道原(どうばる)という町で、私が子供の頃(約30年前)見ていた風景がそのまま残っているようなノスタルジックな場所だった。

最初にお話を頂いた時から、このイベントは【想い】で創り上げていくイベントなんだろうなと感じていた。

「もしかしたらお客様が本当に少ないかも知れないのですが…」と香織さんは申し訳なさそうに言っていたけれど、あえてこの場所を選んだ理由や、お客様へ伝えたい想いを見ていたら、売上よりももっと素敵なものを受け取れる氣がして仕方なかった。

いつもならイベント前日は「どれくらい作ればいいんだろう?」とか「売れ残ったらどうしよう…」とか、迷いや不安に襲われてナーバスになる私も、今回はとても楽な氣持ちで1日を過ごすことができた。

それは香織さんがこのツアーは《何にもしない》ツアーだというのを言葉にして、私たちに見せてくれたからだと思う。

香織さんがイベント数日前にFacebookに載せていたこの文章を読んでいるだけで、私は既に満たされた氣持ちでいっぱいになっていた。

* * * * * * *

#北九州ふるさととりっぷ vol.1

最寄駅、という概念はここにない。笑
車でしか たどり着けない
田んぼの中に ぽつんと佇む
100年以上、淡々と時を重ねてきた
世にも美しい古民家カフェ。

そこへ時間をかけて足を運ぶ
新しい景色に出会いたい、という
眠っているワクワクを呼び覚ます
11月4日の体験ごとお届けしたい。

このカフェでイベントを開催する
初めての、第一弾の企画LIVEで
お客さんのご予約が入らないなぁ
わたしの力不足で不甲斐ないなぁ
と悲しくなりそうだったけど
よくよく考えてみたらそう
これが至って自然、なのだった。笑

大勢の人が集まってくれるか
ではなくて
集まってくれた特別なたった1人の
最初で最後の1日を祝福する

わたし自身もこの特別な日を味わって
ふるさと北九州のために
大好きなオーナーやすこさんのために
何か少しでも行動できないか
その想いを実行に移せた
自分の勇気を抱きしめてあげる

協力します!と出店してくれる
素敵なアーティストさんたちや
全力で支えてくれるスタッフや
情報シェアをしてくれる人たち
遠くから声援を送ってくれる仲間
そしてこの土地の、豊かな自然への
感謝と歓びを声にしてうたう。

それだけで、ほんとうは。
ほんとうは全て、満たされるのだった。

わたしは無宗教だけど
宇宙がほほえむような人生を送りたい。
なぜか与えられた命とこの声に
理由なんてないのだから
わたしも生かされている間は
理由のない愛を周りの人たちへ贈りたい

ただそれだけの1本を軸に
こわがらないで歩いていきたい。

写真は、11月4日
道原ガーデンカフェへ来るときに
触れることのできる風景たち。

この写真には
枯れ枝を燃やす煙の匂いや
黄色い葉の癖のある銀杏の匂い
脈々と流れる水のせせらぎ
鳥たちの鳴く声や風で木々の揺れる音
ちいさな雑草のすき間にいる虫たち
陽ざしのまぶしさまで入っていません

たっぷりと、全身で、五感で
秋の香りを感じにお越しください。
そして、この日は来られない方もぜひ
道原ガーデンカフェへ足を運んでみてね
それが叶ったら、わたしはとても嬉しい
企画してよかった!って思えます。

北九州の宝物みたいな場所です!
わたしは晴れ女なので、LIVEの日は
90% 晴れています。
(雨の日も歌う時間はほぼ止みます 笑)
お天気は すごく良いと思います◎

愛をこめて。

かおりより

* * * * * * *

香織さんの宣言どおり当日はポカポカと氣持ち良く晴れ、決して《たくさん》ではないかも知れないけれど素敵なお客様方が集まってくださって、会場にはとても心地よい空氣が流れていた。

透き通るような伸びやかな歌声と、心にじぃんと沁みるお話。

感動で何度も目頭が熱くなる。

お金とか、人数とか、数字では測れない大切なものがその時間と空間には確かに存在していた。


「両親に声を掛けて誘えばよかったな…」

「もっといろんな人とこのしあわせな時間を共有したかったな…」

なんて、少しの心残りを味わいながら、初めてのイベントは終了した。

(↑ライブ中、いろんな影が重なってブレーメンの音楽隊みたいだった。氣付いてちょっとニヤリ)

『北九州ふるさととりっぷ』は回数を重ねるごとに、きっといろんな人たちに愛されるイベントになっていくと思う。

記念すべき第一回目に関わらせて頂けて、本当にしあわせ。


当日会場に足を運んでくださった皆さま、
主催の引田香織さん、
道原ガーデン・カフェのやすこさん、
大内義昭ミュージックアソシエイツのスタッフの皆さま、
一緒に出店してくれた
ハンドメイドアクセサリー楓のはるちゃん、
革小物むにむさんのゆみちゃん、

皆さま素敵な一日をありがとうございました。

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