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ソロキャンプ動画:ヒルバーグ「ソウロBL」で過ごす霧と雨の一夜

《ソウロBL》でシンプルに過ごす鹿嶺高原でのソロキャンプ

動画リンクはこちら→https://youtu.be/aTw65gL2DHU

今回は長野県伊那市の「鹿嶺高原キャンプ場」にお邪魔して、雨が降ったり霧が出たり、と目まぐるしく天気の変わる高原の一夜を過ごしてきました。こちらのキャンプ場は海抜1800mということで車でアクセスできる通常のキャンプ場としては、おそらく最も標高の高いサイトのひとつではないかと思います。

当然、気温も低く、梅雨も明けてすっかり夏めいてきたこの時期、過ごしやすさという点で非常にポイントが高いというだけでなく、今回お世話になった人数限定のソロサイトは目の前に南アルプスの山並みが開けた素晴らしい眺望を楽しむことができます。

今回はそんな鹿嶺高原キャンプ場で、ヒルバーグ社のソロテントのフラッグシップ「ソウロBL」と小ぶりのタープを張ってミニマルに過ごしてきました。

ソロ最強テントの一角・ヒルバーグ社《ソウロBL(ブラックレーベル)》

ヒルバーグ社はスウェーデンに本社を持つテントメーカーで、山岳地帯などの強風・突風に耐える強靭さを備えた、いわゆる「ガチ」なテントを専門にしているユニークなメーカーです。

中でも同社の「BL /ブラックレーベル」シリーズはテントシートの生地やポールの素材に至るまで一切妥協せずに堅牢さを追求しているラインで、今回使用した《ソウロBL》は同社で一番コンパクトなソロテントである「ソウロ」に新たに追加された、最新のブラックレーベルバージョンです。

堅牢性に特化しているためにソロテントとしてはやや重いのですが(収納重量2.8kg)、たとえば突風が吹いた時の安定感は他のソロテントとは一線を画すものがあり、今回のように標高の高い高原エリアでも安心して夜を過ごすことができます。

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このテントはフライシート、インナーテント、グラウンドシートをすべてを連結した状態で収納できるので、まとめて取り出して3本のポールをスリーブに挿してフックをかけるだけでテント自体は完成して自立します。雨天時など、面倒な状況でもとりあえずテントを立てた上で、改めて位置と方向を決めてペグダウンすることができるわけです。

この点は前回の「Nemo Dagger /ニーモ・ダガー」とは異なる部分で、元々のデザインの段階から悪天候を想定して作られているので、晴れだろうと雨だろうと特に気にせず同じ手順で、特段の苦労なく、インナーが濡れる心配などもせずに設営してしまうことができます。(以下、参考までに前回の記事です)

他にも色々、悪条件下での使用を前提にしたテントということで工夫されている部分があるのですが、その辺りは一部今回の動画で映像付きで紹介していますのでそちらをご覧ください。なかなか心憎い感じで、使っていて気持ちのいいテントです。

携帯食「REAL FIELD MEAL」(DryTech社)

普段のキャンプでは基本的に、「簡単においしいものを用意する」、ということを考えて、切って加熱するだけのシンプルなレシピであれこれ料理をしているのですが、今回はちょっと毛色の違う食事を用意してみました。ノルウェーのDryTech社が販売している「REAL FIELD MEAL」という登山・トレッキング用のインスタントフードです。

いわゆるフリーズドライ食品ですが、お湯を注ぐだけで十分なカロリーを摂取できて満足感もある「しっかりした食事」ができるように作られているもので、日本の登山用の携帯食・行動食とは若干方向性が違う感じです。(重量は最低限に抑えられていますが体積的には割と嵩張る、とか)

先にも書いた通り、わたしはキャンプではおいしいものを食べるために最小限の料理をする、というスタイルなのですが、主にギアの情報を集める目的でよく見ている海外のトレッキング動画やキャンプ動画でこの「REAL FIELD MEAL」をちょくちょく見かける内に、どうしても味見したくなってしまい、今回、通販で取り寄せてみました。

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元々、登山などのヘビーデューティ系のシチュエーションを想定しているものなので、普通にキャンプで食べるには結構重たいのですが、その分、味付けもしっかりしており、お湯を注ぐだけのインスタントフードとしては「かなりおいしい」と感じたのですが、わたしは元々濃い味が好きだったりするので、この辺りは個人的な好みかもしれません。とりあえず動画でも触れていますが、赤ピーマンの風味が結構強かったりして、日本のフリーズドライ食品とはまたちょっと違う世界のもの、という感じではあります。

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今回は焚き火でお湯を沸かしていたりしますが、お湯だけで出来上がるので焚き火ができないような天候・条件でもちゃんと満足感を得られるような食事ができる、という点で、通常のキャンプでも特定条件での選択肢としてはアリかな、という気がします。(普通に常用するには若干、コスト高という問題あり)

ちなみに今回はこちらのサイトから購入しました。在庫を確認して注文しているのに注文すると在庫がなかったり、物によっては発送までに恐ろしく時間がかかったり、と、Amazonのような感覚では使えないサイトですが、これまでのところそれなりの大物も含めて問題なく購入できています。

「エアロプレス・ゴー」でワンランク上のアウトドアコーヒー

このところキャンプで愛用していて、動画でも既に何度か登場しているのですが、今回の動画でも、AeroPress社の「AeroPress Go」というコーヒーメーカーでコーヒーを淹れています。

フレンチプレス式のコーヒーメーカーをさらに押し進めたような発想の製品で、コーヒーの粉とお湯を入れたメインの容器に、完全に密着・密封できるシリコンキャップのついたシリンダーを差し込み、「気圧によってコーヒーを容器内に保持」した状態で抽出を行い、その後、そのままシリンダーを押し込んで専用のペーパーフィルター越しにコーヒーを押し出していく、というものです。

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実際においしいコーヒーができる、というのもあるのですが、とにかくコーヒー抽出後の後始末が簡単、という素晴らしいメリットがあり、どうやらあれこれ試したアウトドア用コーヒーメーカー探求の旅も終着地にたどり着いたような気がします。

今は気温が高いので、撤収前に最後に一杯、アイスコーヒーを、という使い方になっていますが、この先また寒くなってくれば、夜のホットコーヒーも含め、1回のキャンプで複数回活躍してくれるのではないかと思います。

AeroPressについてはYouTubeでも「こうやって淹れるのが一番うまい」みたいな「レシピ」をあれこれ公開されているその道の専門家がたくさんいらっしゃるようなので、ご興味のある方は実際に動画で確認されるのが良いかと思います。独特の抽出方式も言葉で説明すると分かりにくいのですが、動画で見れば一発で理解できると思います。

おわりに

今回のキャンプはミニマルなセッティングでシンプルに過ごしたのですが、こういうこなれた感じのキャンプで、さっと出掛けてさっと帰ってくる、というのもたまにはいいですね。何か新しいギアを手配して、事前にあれこれ下準備をして、当日もあれこれ試行錯誤をして、それを動画に収めて、というのももちろん頭が完全に趣味に没頭する感覚があって楽しいのですが、逆に、日常抱えていることを頭から消さずに、それぞれ「片手間」で、キャンプのあれこれの作業をこなしつつ、普段の生活のあれこれについてもぼんやり思い返してみる、というのも、それはそれで贅沢な時間の使い方であるような気がします。

人と接触しないソロキャンプに限定された日々はまだまだしばらく続きそうですが、誰もいないキャンプ場で一人過ごす時間には、それはそれでいろいろな楽しみ方があります。この状況が改善・終息する見込みはなかなか見えてきませんが、それまではひとまず、そういう方向性で進んでいこうと思います。皆様もぜひ安全と健康にはくれぐれもご注意ください。


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