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キャンプビギナーのためのギアチェックリスト

わたし自身、キャンプ上級者とかそういうことではまったくないのですが、キャンプは人生でまだ1回だけ、という友人との合同キャンプ(それぞれテントを持ち寄り同じキャンプ場でキャンプする)の機会があり、その準備の一環として、簡単なチェックリストを作ってみました。

ビギナーがある程度の経験者と一緒にキャンプに行く、というのは意外とよくあるシチュエーションかと思い、記事として上げておきます。チェックリストは、二部構成、グループとして誰かが持っていればいいもの(経験者側が用意する想定)と、それぞれが自分の分を用意しなければいけないもの、です。もちろん、それぞれの状況、条件に応じて変動する部分はありますが(例えば焚き火はそれぞれが焚く、という場合は焚き火の道具は各自が用意する必要が出てきます)。

以下のリストにはまだ抜けがあるかもしれません。気づいたらまた加筆していきますが、何かご指摘等あればコメントいただければ幸いです。

グループとして、誰かが用意すればよいアイテム
(パーティ装備)

・テーブル
・タープセット(必要に応じて)
・レジャーシート(必要に応じて)
・照明器具
・焚き火台、火バサミ(必要に応じて焼き網)
・薪、焚き付け(必要に応じて着火剤、炭)
・手斧、ナイフ(必要に応じて)
・予備のペグ、ガイラインなど
・調理用コンロ/ガスストーブ/アルコールストーブ(燃料系の加熱器具)
・調理器具(やかん、鍋、フライパン、まないた 、包丁など)
・食材と水(調味料も忘れずに)
・追加の防寒器具(必要に応じて/灯油ストーブなど)
・ゴミ容器
・温度計
・救急キット

各人が自分の分を用意しておくべきアイテム
(個人装備)

△テントおよび設営用ツール(例えばペグハンマー)
△テント内照明、手元用照明
△椅子
△寝袋
△マット(体と地面を隔てる断熱レイヤー)
⭐︎気候に合わせた衣服(冬は頭、首、手、肌着、足元、靴それぞれ考慮が必要)
⭐︎防寒装備(必要に応じて/カイロ、湯たんぽなど)
⭐︎着替え(必要に応じて)
⭐︎野外活動用の手袋(軍手、できれば革手袋など)
⭐︎食器(皿、はし、スプーンなど)
⭐︎カップ/コップ
・おやつ
・好みの飲み物
・ゴミ袋
・モバイルチャージャー

パーティ装備について

今回のリストは基本的に、それぞれがテントを立てつつ、共同で焚き火とテーブルを囲んで過ごすスタイルを想定しています。なので、中央に置くテーブルや焚き火関連はパーティの装備として考えています。照明器具というのも、その中央を照らす明かりを想定しています。こういう形式では個々人がヘッドライトなどの手元の灯りだけでやりくりするよりは、真ん中に置いたテーブルが常に明るく照らされている状態が無難です。

タープについては、張らない形もあるかと思いますが、突然の天候の変動などもあるので、やはり備えとしてはあった方が良いかと思います。

あとはまぁ言わずもがなというものばかりですが、焚き火以外に加熱を行える道具は必ず用意しておきましょう。焚き火がつかない、というケースのことだけでなく、焚き火がメラメラと燃えている場合でも、生の火というのは意外と不便なものですし、調理器具を直火にかけようとするなら、ススで真っ黒になる覚悟が必要です。また朝一番、焚き火が復活するまで温かいものが用意できないというのも結構辛いものです。

温度計については本当に必要というものでもありませんが、何となく「すごく寒い」とか「あの時は冷え込んだ」ではなく、実際の温度をデータとして把握しておくことは、適切な対処の第一歩だと思います。想定より寒くてひどい目に遭った、という時に、その時の気温が何度だったか分かっていれば、次回以降、天気予報などの目安がしっかり活かせます。その意味で、最低気温が記録できるタイプの温度計をお勧めします。

個人装備について

この部分は、キャンプを始めたばかりの方が、最初は経験者と一緒に出かけていく中で、手始めに(徐々に)揃えていくべきギア、という意味合いもあります。その上で、パーティ装備の方に入っているものを揃えていく、というのが妥当な順番ではないかと思います。さらに言えば、リストの上の方は、最初は経験者から借りながら、という形で対応するのが現実的でしょう。特にテントや寝袋は結構値段も嵩む上に場所も取るので、結局、キャンプは趣味として定着しなかった、というようなシナリオも考えると後回しにするのが安全です。キャンプ沼の住人というのは往々にしてこういうアイテムも複数自宅に積み上げているものなので、そういう遊休資産の有効活用(供養)という意味でも、遠慮なく貸してもらうのが良いと思います。

そんな中でやはり個人が自分の安全を確保するという意味でしっかり用意しておきたいのが、衣服と防寒装備です。夏はいいのですが、秋冬および春のキャンプというのは、「寒い」という一点だけで、レジャーとして完全に崩壊する可能性があります。楽しくなかった、というだけでなく、体を壊す恐れまであります。ここは「それはさすがに備えすぎだろう」というレベルまでしっかり備えておくことをお勧めします。

あと手袋については、「キャンプにおける怪我の九割は手」なので(個人の感想です)、これを防ぐ意味で優先して持っておくべきものだと思います。わたし自身、何度かやらかしているのですが、ほとんどの怪我は手袋さえしていれば防げます。特に焚き火で斧だのナイフだのを使うようなキャンプでは、場合によっては洒落にならないレベルの怪我をする可能性もあります。焚き火をするなら手袋はマスト、特に刃物を使う時は、最低でも刃物を持っていない方の手には必ず手袋をしましょう。

ということで優先度の高いものには⭐︎をつけています。これを揃えたら、まずは経験者と一緒に気軽に楽しめるキャンプに行ってみる、というのがベストな入り方ではないかと思います。その後、椅子、マットと寝袋といった△をつけている辺りを自分で用意できるようになると、経験者側の「持ち出す装備の体積」が激減して負担が軽減されます。そこまでいけば、あとはテントに手を出して、ガスストーブとヤカンさえあれば、まずは簡単なソロキャンプが可能になります。沼へようこそ、という段階ですね。

防寒装備について

個人的な体験ベースの話ですが、個人的に、キャンプにおける寒さ対策で、普通の寒さ対策とやや観点が異なるというか、ともすれば見落とされがちなところは以下の三点だと思います。

・靴を含めた足元の防備
・首元の防備
・下半身の防備

キャンプで「真冬の寒さを想定」みたいな考え方をするのは基本的に正しいと思うんですが、通常の真冬の装備はどうしても通勤時とかの一時的な屋外の移動を基準に考えてしまいがちです。しかしキャンプでの寒さというのは、「その場であまり動かずにずっと過ごす寒さ」なので、もう一段階踏み込む必要があります。

自分自身、最初に冬のソロキャンプに行って一番寒かったのが、靴でした。足元については、日常生活の中で「寒い日に寝る前に足先が冷える」時の対策の野外バージョンが必要になります。温かい靴下、靴の中に入れるタイプのカイロもそうですが、個人的に一番効いたのは防寒靴に切り替えた時でした。また、靴下を厚手にしてカイロも入れて、という対策を取るときに陥りがちなのが、結果として靴がきつくなってしまい、足先の血行が悪化する、という罠です。血が巡らなくなると、体の先端部はあっという間に冷えていきます。防寒用の靴はサイズに余裕を持たせる、靴紐を緩める、等の対策が必要です。

また首元についてはマフラーなどは焚き火の絡みで危険なので、ネックウォーマーなど、シンプルに首元だけをカバーできるものが必要です。風が吹き抜けるのを防御できさえすればかなり違うので、バンダナを首に巻く、とかでも効果があります。さらに寒くなると耳や頭も厳しくなってくるので、最終的にはニットキャップなどが必要になってきます。

それ以外の衣服については、山方面を趣味とする方が情報を豊富に提供してくれますので、そちらを参考にするのがよいかと思いますが、最悪、普段使っている真冬の衣服からでもある程度対応できると思います。(ただし、焚き火の火の粉で穴が開く、というのは結構な確率で発生する災難なので、それを食らっても許せるレベルのものでまとめていく必要はあります。)

まとめ

ということで簡単にまとめてみましたが、結論としては、

1. まずは経験者と一緒に出かけよう。ギアは遠慮なく貸してもらおう
2. 最初は個人装備リストの⭐︎だけでいい
3. △が揃ってくると経験者側の負担はかなり軽減される
4. △が揃ったらガスコンロとヤカンを足してソロキャンプに出かけよう
5. 防寒装備と手袋だけはしっかり用意しよう

という感じでしょうか。それではみなさん、健康と安全に注意しつつ、よいキャンプを。

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