原子力発電についての取材をはじめました(2011.11.14)
南修文(みなみ・よしふみ)と申します。
私は科学と技術について取材するライターと、ネットワーク技術を主に扱うエンジニアをしています。
原子力問題については、詳しい方がたくさん記事を書かれていらっしゃいますし、積極的に取り上げる予定はありませんでした。
しかしながら東京電力・福島第一原子力発電所での事故が発生してから8ヶ月以上が経った今日、この問題を扱って「食って行けている」記者の方たちはおそらく片手にも満たないでしょう。会見場からは多くのフリー記者が消えました。本当に努力し、ほとんどのマスメディアから無視され続けてもへこたれることなく仕事をされてきた記者の方だけが残り、興味や感情だけで片足を突っ込んでいた人たちは淘汰されてしまったという側面もあるでしょう。
一方で完全に遅きに失したとは言え、ようやく政府や東京電力は事故に関する資料・ドキュメントのリリースを行いはじめました。もちろん、すべてが公表されているわけではなく、彼らにとって都合の悪い資料は意図的に隠されていると考えるのが自然です。「核物質防護上の観点」「知的財産保護の観点」と彼らは主張しますが、それが本当なのかチェックする術を私たちは持っていません。
ですが彼らがリリースした資料はきちんと読み込み、評価しなければなりません。そして「何が公開されていないのか」を見つけ出し、明らかにするよう要求していくことが必要です。そこで私は、この仕事に加わることをここに表明します。