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コースを学ぼう!-part47-【福島芝1800m】

こんばんは!限界化競馬Vの碧馬らいむです🍀🐴

ここでは競馬場のコース毎の特徴押さえておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「このコースはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨


さて、今回は福島牝馬SやラジオNIKKEI賞の舞台でもある福島芝1800mについてまとめました✍🏻
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです…!




🟢コースの概要🟢

コースの全体像

福島芝1800mコース図

福島芝1800mは観客側の直線からスタートし、一周してゴールとなるコースです。
春の開催ではGIII福島牝馬Sが、夏の開催ではGIIIラジオNIKKEI賞などの重賞が行われる舞台でもあります。



🔴押さえておきたいポイント🔴

スタート後は上り坂!1コーナーまでの距離も短く前半のペースが遅くなりやすいコース!
福島芝1800mはスタート後が上り坂となっており、1コーナーまでの距離も長いため前半のペースが遅くなりやすいコースです。
詳しくは平均ラップの項目で触れますが、直線の短い小回りコースのため早めにスパートするレースになりやすく、最後までバテずに走りきる持続力やコーナーで加速する器用さが問われやすいコースです。


全体の高低差は低めも上り下りの多いコース!
福島競馬場芝コースの最大高低差は1.9mとJRA全10場のなかでは低めとなっています。しかし、道中は下って上って…を繰り返すコースとなっており、数字以上にタフなコースです。
開催前半の綺麗な芝ではスピードが問われやすいものの、雨の影響を受けた馬場や開催終盤の荒れた馬場状態ではより一層タフなコースとなるため、時計のかかる馬場を得意としている子の巻き返しには注意が必要です。


小回りコース適性に注目!
福島競馬場の芝コースは1周距離が1600.0m(Aコース使用時)とJRA全10場のなかで最も短く、直線距離も292.0m(Aコース使用時)と短い小回りコースです。
そのためコーナーから早めにスパートをかけるレースになりやすく、コーナーで加速できる器用さや前で立ち回れる先行力は大きな武器となります。
また、小回り適性に加え前述した起伏の多さも相まって独特な適性が求められるコースのため、このコースを得意とする福島巧者と呼ばれる子も存在します。福島競馬場での実績がある子の巻き返しや、直線の長いコースで凡走→小回りコースで巻き返し、といったコース替わりでの出し入れにも注目したいです。




📊データ編📊

ここからはデータを基に更に深掘りし考察していきます。
データは2018年1月〜2023年6月25日(日)の期間に行われた福島芝1800mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝40倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると考えているためです。)


🐴枠順別成績🐴



14頭立て以上

内外で好走率に偏りはなく、全体的に好走ゾーンがバラけていることがわかります。
福島芝は開催時期によって内有利・外有利のバイアスが極端になることも多く、どこを走る子が恵まれるのかを考えるのも大切となります。馬場が綺麗な開幕直後は内枠有利に傾きやすいですが、開催が進み内側が傷んでくると馬場のいい場所を選んで走ることができる外枠が好走しやすくなります。
ただし、コース形態としてはスタートから最初のコーナーまでの距離が短いため、外枠の子はポジションを落としやすく、特に8枠は不利を受けやすい枠となっています。




🐴脚質別成績🐴




14頭立て以上

直線の短い小回りコースらしく、逃げ先行馬の活躍が目立つ結果となっています。
このコースはスタートから最初のコーナーまでの距離が短いため、前半のペースが緩みやすくスローペースになりやすいコース形態をしています。そのため逃げ先行馬が恵まれやすく、基本は前目のポジションを確保できるタイプの子を狙いたいコースです。
また、4コーナー時点で3番手以内にいる子の好走が目立つように、道中早めに動いていく捲りも好成績です。直線の短い小回りコースでは、4コーナーで先頭集団に取り付くことは大きな意味を持っているため、捲ったことのある子や小回りコースでの好走歴を持つ器用なタイプの子にも注目です。




🐴種牡馬別成績🐴

勝利数1位はディープインパクト
好走率も高く、単勝回収率・複勝回収率ともに水準以上となる優秀な成績を残しています。


注目したいのはステイゴールド系の種牡馬。
ステイゴールド自身はランク外の14位に敗れているものの、好走率・回収率では優秀な成績を残しています。この血は小回りコースを得意とする器用な子が多いのが特徴で、その特徴は後継種牡馬にもしっかりと受け継がれています。

2位のゴールドシップは好走率が高く、単勝回収率・複勝回収率も優秀な数字を残しています。

5位のオルフェーヴルも好走率が高く、4歳以上に限ると複勝率60.0%、単勝回収率114、複勝回収率158と優秀な数字を残しています。オルフェーヴル産駒は晩成気味で成長曲線が緩やかな子が多いため、年齢を重ねての好走に注意したいです。

出走機会は少ないものの、ナカヤマフェスタやドリームジャーニーといった他のステイゴールド系の種牡馬にも注目です。


今後の活躍に注目したいのがシルバーステート
産駒は仕上がりが早く、先行力と器用さに長けた子が多いのが特徴です。小回りコースで先行して抜け出す競馬が産駒の特徴とマッチしており、出走機会はまだ少ないものの高い好走率と回収率を残しています。今後も活躍が見込めるため、要注目です。


ほか、ランキング外ではキズナが好成績。
産駒は小回りコース向きの持続力に長けた産駒が多く、牡馬はパワーも兼ね備えた子が多く出ています。
2023年に福島牝馬Sを8人気で制したステラリアなど人気薄での好走が多いのも特徴で、広いコースで敗れて人気を落としているタイプに注目です。


🍀注目種牡馬ゴールドシップオルフェーヴルシルバーステートキズナ




🐴平均ラップ🐴

参考として古馬1勝クラス福島牝馬SラジオNIKKEI賞福島芝1800mの全レースの平均ラップをグラフにしました。

スタート後は上り坂+最初のコーナーまでの距離が短いため、前半は早い段階でペースが緩んでいることがわかります。ペースが緩んだ後は徐々に加速する流れになっており、中盤〜終盤に大きな加減速がないため最後までバテずに走り切る持続力が求められます。
高速馬場ではスピード(追走力)が、時計のかかる馬場ではタフさが求められるなど馬場による違いもありますが、基本はスローペース〜平均ペースからの持続力勝負になりやすいコースです。

また、後半に大きな加減速が求められないことから広いコースでの末脚勝負で敗れた子が小回りコース替わりで巻き返すパターンには要注意。直線の長い東京や阪神外回りコースとは求められる適性が大きく変化するため、不当に人気を落としている子の巻き返しを見逃さないようにチェックしておきましょう。




🐎人気薄の好走例🐎

これらを踏まえて実際に人気薄の子が穴をあけた例を見ていきましょう。

穴をあけた例①
2023年4月22日(土)
福島11R 福島牝馬S
ステラリア 8人気1着(単勝13.8倍,複勝3.8倍)

本馬は小回りコース向きの持続力に長けた産駒で、小回りコースでは忘れな草賞1着、エリザベス女王杯2着などオープンクラスのレースで上位争いが出来ていました。
この時は長期休養明けもあり人気を落としていたものの、前走は広いコースの新潟大賞典で敗れており小回りコース替わりの今回は条件好転のターン、人気を覆す走りを見せました。また、本馬はこのコースと相性の良いキズナ産駒でした。

-買い要素-
・小回りコース替わり(小回りコース実績◎)
・キズナ産駒



穴をあけた例②
2022年7月3日(日)
福島11R ラジオNIKKEI賞
ショウナンマグマ 8人気2着(単勝10.5倍,複勝3.5倍)

本馬は小回りコースを得意とする逃げ先行脚質の子。
かかり癖があり、速い脚が使えないため逃げられなかったプリンシパルSや東京での1勝クラスでは馬券外に敗れてしまったものの、小回りコースの中山での1勝クラスでは逃げて後続に1.3秒差の大差で勝利していました。
この時は前走の大敗もあり人気を落としていたものの、広いコース→小回りコース替わりで条件好転のターン。斤量53kgの軽ハンデも活かして2着に粘り込みました。

-買い要素-
・小回りコース替わり
・逃げ先行脚質
・軽ハンデ




〜まとめ〜

○高低差は大きくないものの、起伏の多いコース!小回りらしく器用さも問われる特徴的なコースで、この舞台を得意としている福島巧者にも注目!

枠順の有利不利は少ないコース!ただしコース形態的にはやや内枠有利・外枠不利であり、馬場コンディションによっては極端な傾向になることもあるため注意が必要!

○基本は逃げ先行馬が有利なコース!捲りも好成績で、小回りコースが得意な器用なタイプの子に注目!

○注目種牡馬はゴールドシップオルフェーヴルキズナシルバーステート

○スタート後は上り坂、最初のコーナーまでの距離も短いため前半はペースが緩みやすいものの、後半は小回りコースらしく早めにペースが上がるため、最後までバテずに走り切る持続力が問われるコース!広いコースで敗れている子の巻き返しに注意!





🍀福島牝馬Sのポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
コーナーで加速する器用さ
やや外枠有利
差し追込有利

福島芝1800mはスタート後が上り坂となっており、1コーナーまでの距離も短いため前半のペースが速くなりにくくスローペースになりやすいコースです。
しかし最後の直線が短いことから早めにペースが上がるため、コーナーで加速できる器用さや最後までバテずに走り切る持続力が求められます。そのため基本は小回りコースが得意な馬や先行力のある立ち回りの上手いタイプの馬を狙いたいコースです。


最初のポイントはやや外枠有利です。

1〜4枠
【2-3-1-25/31】
勝率6.5% 連対率16.1% 複勝率19.4%
単勝回収率66 複勝回収率92

5〜8枠
【3-2-4-29/38】
勝率7.9% 連対率13.2% 複勝率23.7%
単勝回収率72 複勝回収率122

このレースは春の福島開催最終週に行われるため、コース替わりが行われても外有利に傾きやすい性質を持っています。
本来は内で立ち回りの上手さが問われるコースですが、この時期の福島は開催が進むことで内の優位性が失われやすい点には注意が必要です。


続いてのポイントは差し追込有利です。

初角5番手以内
【0-3-2-23/28】
勝率0.0% 連対率10.7% 複勝率17.9%
単勝回収率0 複勝回収率135

初角6〜9番手
【3-1-2-14/20】
勝率15.0% 連対率20.0% 複勝率30.0%
単勝回収率180 複勝回収率142

初角10番手以下
【2-1-1-17/21】
勝率9.5% 連対率14.3% 複勝率19.0%
単勝回収率58 複勝回収率41

前走芝3勝クラス以上で上がり3F3位以内
【2-2-2-7/13】
勝率15.4% 連対率30.8% 複勝率46.2%
単勝回収率152 複勝回収率210

先程の項目で触れた事と重複しますが、このレースは春の福島開催最終週に行われるため、コース替わりが行われても外有利に傾きやすく、内の優位性が薄くなる事で差しも決まりやすいレースとなっています。
外からポジションを押し上げながらの捲りも決まりやすいため、前走速い上がりを使えていた馬にも要注目です。




🍀ラジオNIKKEI賞のポイント🍀

このレースで問われる能力・要素・傾向
最後までバテずに走り切る持続力
コーナーで加速する器用さ
内枠有利
逃げ先行有利

福島芝1800mはスタート後が上り坂となっており、1コーナーまでの距離も短いため前半のペースが速くなりにくくスローペースになりやすいコースです。
しかし最後の直線が短いことから早めにペースが上がるため、コーナーで加速できる器用さや最後までバテずに走り切る持続力が求められます。そのため基本は小回りコースが得意な馬や先行力のある立ち回りの上手いタイプの馬を狙いたいコースです。

特に広いコースで敗れて人気落ち→小回りコース替わりで巻き返しのパターンには要注目。
2022年はショウナンマグマが前走東京で敗れて8人気2着、2021年はヴァイスメテオールが前走東京で敗れて4人気1着、ノースブリッジも前走東京で敗れて7人気3着、2019年はブレイキングドーンが前走京都外回りで敗れて3人気1着、マイネルサーパスが前走東京で敗れて9人気2着と好走が目立つパターンとなっています。
このパターンの共通点は、小回りコースで1勝クラスを勝利もしくは小回りコースの重賞で3着以内の実績があったこと。小回りコースが得意な子は前走広いコースで負けていても軽視は禁物です。


また、内枠有利・逃げ先行有利になりやすいのもこのレースの特徴です。

1〜4枠
【4-1-2-23/30】
勝率13.3% 連対率16.7% 複勝率23.3%
単勝回収率131 複勝回収率78

5〜8枠
【1-4-3-32/40】
勝率2.5% 連対率12.5% 複勝率20.0%
単勝回収率21 複勝回収率85


初角5番手以内
【2-4-2-17/25】
勝率8.0% 連対率24.0% 複勝率32.0%
単勝回収率97 複勝回収率152

初角6番手以下
【3-1-3-38/45】
勝率6.7% 連対率8.9% 複勝率15.6%
単勝回収率52 複勝回収率43


このレースは開幕週に行われるため内を通った子が有利になりやすく、逃げ先行馬や内を突いた差し馬の好走が目立ちます。
2022年は内を立ち回ったフェーングロッテンが3人気1着、逃げたショウナンマグマが8人気2着、最内枠から内で立ち回って差したサトノヘリオスが2人気3着と、内を通った子が上位を独占。
2021年も最内枠から内を立ち回ったヴァイスメテオールが4人気1着、先行したワールドリバイバルが11人気2着、逃げたノースブリッジが7人気3着と内枠+逃げ先行組で上位を独占、2020年は逃げたバビットが8人気1着、先行したパンサラッサが7人気2着、内枠を引いたディープキングが5人気3着と近年は極端な決着が続いています。

開幕週らしく内外の有利不利が大きくなりやすいレースであるため、脚質や枠の並びの影響も大きいのがこのレースの特徴です。
また、バイアスの恩恵を受けて好走する人気薄の子もいれば、反対にバイアスに恵まれず凡走する人気馬もいます。

1〜4枠(1〜5人気の上位人気馬のみ)
【3-0-2-7/12】
勝率25.0% 連対率25.0% 複勝率41.7%
単勝回収率159 複勝回収率110

5〜8枠(1〜5人気の上位人気馬のみ)
【1-1-0-11/13】
勝率7.7% 連対率15.4% 複勝率15.4%
単勝回収率64 複勝回収率31


人気馬だけでみても内外で明暗が大きく分かれる結果となっています。
2020年のパラスアテナは1人気4着、2019年のヒシイグアスは1人気9着と後に重賞で好走する子も馬券内に絡むことができず、2018年は後にGIを複数勝利するフィエールマンも1人気2着と勝ち切ることができませんでした。
能力比較だけでなく、恵まれる子を探すのもこのレースでは大切な部分です。




以上、福島芝1800mの特徴についてでした!
今後も気がついた事があれば随時更新していきます!


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(夏競馬楽しみ)


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