コースを学ぼう!-part23-【中山芝1800m】
こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴
ここでは競馬場のコース毎の特徴や抑えておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「ここはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨
さて、今回は今週行われる中山牝馬Sの舞台でもある中山芝1800mについてまとめました!📊
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです🎶
🟢コースの概要🟢
コースの全体像
中山芝1800mはゴール前の急坂の途中からスタートし、内回りコースを一周するコースです。GIの開催はありませんが、春には中山記念や中山牝馬S、フラワーCにスプリングSと複数の重賞が行われるコースです。
🔴抑えておきたいポイント🔴
①スタート地点は急坂!
中山芝1800mはスタート地点が急坂の途中に設置されています。いきなり急坂を上りすぐ1コーナーを迎えるためスピードに乗せづらく、序盤のペースが遅くなりやすいのがこのコースの特徴です(詳しくは平均ラップの項目で後述します!)。そのため前半から速くなるペースが苦手で、ゆっくり脚を溜めたいスローペースが得意なお馬さんには向いているコースです。また、最後にはもう一度急坂を上る必要があるためパワーも必要なコースです。
②スタート後はすぐコーナー!
中山芝1800mはスタートからコーナーまでの距離が短いため、序盤のポジション取りが大切なコースです。特に内有利な馬場状態で外をずっと回らされてしまうと大きなロスに繋がってしまうため、外枠に入ったお馬さんは好位置を確保できるのかどうかを考えることも予想の際には大切です。また、内回りコースを使用すること、直線が短いことからコーナーでも加速することができる器用さが求められるコースで、小回りコースでの実績も重視しておきたいです。
📊データ編📊
データは2016年1月〜2021年3月7日の期間に行われた中山芝1800mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝50倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると思ったためです。)
🐴枠順別成績🐴
14頭立て以上
スタート後にすぐコーナーを迎えることから内枠有利・外枠不利な印象をうけますが、数字を見ると外枠は大きな不利ではなく、むしろ成績が良いことがわかります。これはスタートから1コーナーまでの距離が短く、外枠の逃げ先行馬はポジションを確保するために内に入ろうとするため、内枠は包まれるリスクがあるからではないでしょうか。後述する脚質別成績にも繋がる部分なのですが、枠順だけで有利不利を決めつけるのではなく出走馬をみて逃げ先行馬は何頭いるのか、どこの枠に入ったのかを確認して包まれずにスムーズに運ぶことができるか、ポジションを確保することができず大外を走らされてしまわないかを考えることが大切なコースです。また、8枠は勝率の割に単勝回収率が低く、勝利しているのは上位人気馬が多いことがわかります。特に他頭数では外を回る不利を受ける可能性が最も高くなる枠のため、勝ち切るには人気を背負うような実力馬であることが一つの条件になっています。複勝率・複勝回収率は優秀な数字となっているため、2.3着付けの馬券も有効になりそうですね…!
🐴人気別成績🐴
14頭立て以上
多頭数になるほど人気薄の期待値が高く、4〜6人気の単勝回収率は高い数字となっています。急坂スタート後すぐコーナー、直線が短く器用さが求められるコースと特徴のある舞台ですので、他のコースで負けが続いていた子が人気を落としてこのコースで巻き返すケースがよく見られます。小回り実績やこのコースで実績のある子が人気を落としていた時は注意したいですね…!
〈実際に人気薄での巻き返しがあった最近の例〉
○2021年1月23日 初富士S
ワールドヘリテージ(9人気3着)
昨年の9月に同舞台で8人気3着と穴をあけた子で、その後は東京コースで9着、中山コースで7着に敗れて人気を落としていました。中山コースで敗れたことにより大きく人気を落としてしまいましたが、そのレースではポジションを確保することができず後ろからのレースとなって敗れたもので、それでも勝ち馬とは0.3秒差と僅差のレースをしていました。そして初富士Sでは道中5番手の好位置を確保し、人気薄で穴をあけました。
○2021年1月16日 4歳上2勝クラス
ミディオーサ(9人気3着)
1勝クラスを中山芝1800m(良馬場)で勝利したあと、東京コース、小倉の重馬場のレースと2戦続けて敗戦。このレースは約1年ぶりの出走でしたが、実績のある舞台で3着と好走し穴をあけました。
(人気薄とは言えないかもしれませんが、過去の重賞からわかりやすそうな例も一つ…)
○2019年2月24日 中山記念
ウインブライト(5人気1着)
後に香港GIを連勝する芦毛のお馬さんで、中山巧者と呼ばれていた子です。3歳時にスプリングSを勝利すると、その後は2017年の福島記念、2018年の中山記念と小回りコースの重賞を連勝します。その後は阪神コースの大阪杯、東京コースの富士S、京都外回りコースのマイルCSと3走続けて大敗してしまいますが、得意な舞台に戻った2019年の中山金杯を勝利すると、連覇を目指して中山記念へ出走します。このレースには後に海外レースを勝利するディアドラをはじめ、ラッキーライラックやステルヴィオ、スワーヴリチャードにエポカドーロと豪華メンバーが揃ったレースでした。強力なメンバーが集まったこともありウインブライトは5人気でしたが見事強豪を退け勝利。舞台適性の高さを示したレースでした。
🐴脚質別成績🐴
14頭立て以上
逃げ・先行馬と差し・追い込み馬の成績の差が大きく表れる結果となりました。直線の短い小回りコースであること、序盤はペースが落ち着きやすいこともあり逃げ・先行馬が有利なコースとなっています。差し・追い込み馬は不利なコースのため、基本は前に行くことができるお馬さんを狙いたいコースです。外枠を引いても先行してポジションを取ることができれば好走に大きく近づくため、出走馬を見て前に行くことができそうなお馬さんを見つけることが馬券的中のヒントになりそうですね…!
🐴平均ラップ🐴
参考として古馬1勝クラス、中山記念、中山牝馬S、フラワーC、スプリングS、そして全レースの平均ラップをグラフ化しました。
スタートが急坂、そしてすぐ1コーナーを迎えるため全体的に序盤はペースが上がらず、徐々に加速しラスト2F目(1400〜1600m)で加速するラップになっており、ここでレース最速のラップを刻むことも多いコースです。そのため後半の末脚が求められるコースとなっており、先行力に加えコーナーで加速する器用さと直線での瞬発力(加速力)、最後の急坂を上るパワーが必要なコースです。
しかし、序盤にペースが上がりにくいということは捲りやすいということでもあるため、道中早めに動くお馬さんが現れるケースもあります。参考として2019年の中山牝馬Sのラップを見てみましょう。
2019年中山牝馬Sレースラップ
12.5-11.6-11.9-12.3-11.5-12.4-12.2-11.4-11.9
600m〜1200mの区間が12.3-11.5-12.4と道中でいきなり大きく加速するラップを踏んでいることがわかります。これは逃げたカワキタエンカがペースを落としたところで3番手グループにいたワンブレスアウェイが外から動いて先頭に並びかけたため道中で加速するラップとなったものです。道中動かされた逃げ先行馬は直線で苦しくなり1〜4着までを差し追い込み馬が独占し、先頭グループを形成していた4頭は11〜14着に敗れる結果となりました。このように捲りが発生して差し追い込み決着となるケースもあるため、過去に捲ったレースの経験があるお馬さんや早めに動いていく意識の高い騎手がいる時は捲りが発生して差し追い込み馬に展開が向くかもしれませんね。しかし、基本は逃げ先行馬が有利な舞台ですのでこのような差し追い込み決着となったレースは例外と考えて次に活かせる、というのも馬券の面白いところだと思います。先程例に挙げた2019年の中山牝馬Sのその後について掘り下げてみましょう。
先行して『展開不利』で14着に敗れたミッキーチャームは次走阪神牝馬Sで1着、3走後のクイーンSでも1着と大敗から巻き返しました。
差し有利な展開を早めに動いてしまい『展開不利』で5着に敗れてしまったフローレスマジックは次走の福島牝馬Sで2着と巻き返しています。
展開不利で敗れてしまった子が巻き返していることからも、捲られた負荷が大きかったことがよくわかります。予想したレースを次に活かすためにも振り返りは大事ですね…!
(早めに動いたワンブレスアウェイはこのレースを最後に引退、逃げていたカワキタエンカは次走も捲られて展開不利のレースとなり引退しています。先行して敗れたランドネは1年の時を経て福島牝馬Sで15人気3着と大穴を空けていました。)
最後に比較として中山芝2000mのラップも見てみましょう。
中山芝1800mの方が序盤ゆったりと流れていることがわかりますね…!
以上、中山芝1800mの特徴についてでした!ボク自身まだまだ勉強中なので気がついた事があれば随時更新していきます!
最後まで読んでくださりありがとうございます🍀✨
(昨日見たハープスターちゃんの桜花賞が凄くて頭から離れません🐎)
いつもボクの記事を読んでくださりありがとうございます! これからも根拠のある記事、面白い記事を作成していけるよう努力します!