2歳重賞注目馬

札幌2歳S

ギャンブルルーム

→本馬は宝塚記念開催日の新馬戦でデビュー。
この週の新馬戦は近年ハイレベルになることが多く、カルロヴェローチェ、ダノンザキッド、レッドベルジュール、ダノンプレミアムといった重賞好走馬が勝ち上がっており、敗れた子からもドゥラエレーデやワンダフルタウンといった活躍馬が出ています。

レース内容を振り返ると、スタートは決めたもののテンのスピードは速くなく後方からレースを運びましたが、各馬が内を避けて空いた最内のスペースを狙って追い出すと鋭い伸びを見せて差し切り、2着に5馬身をつける圧勝でした。

この日の阪神は見た目以上に内が使える馬場コンディションだったため過剰に評価は出来ませんが、このレースのラスト4Fは
12.6-11.6-11.0-11.6
ラスト4F→3Fの地点で1.0秒加速しており、ラスト2F目でレース最速の11.0を刻んでいることから瞬発力トップスピードが求められたレースでした。

しかし、ギャンブルルームの父はキズナ。
キズナ産駒の牡馬はパワー型に出やすく、ディープボンドやバスラットレオンのような先行して持続力を活かしたいタイプの子や、ハギノアレグリアスやハピのようなダートでの活躍馬が多いのが特徴です。
それに加えて本馬の母父はダートで活躍したヴァーミリアン。母シャンデリアハウスは芝短距離で活躍しましたが、ノーザンテーストの3×4を持ちタフさを強化された配合系。これらを踏まえると、本馬は決してスローペースの末脚勝負を得意としているタイプではなく、本質は時計のかかるタフな馬場や持続力戦に強いタイプで、新馬戦は能力の違いで勝ち切ったものだと推測しています。
また、母系を遡ると3代母がダイナカールで、近親にドゥラメンテやルーラーシップがいる名牝系です。

上記の理由から開催最終週の札幌は合う印象で、新馬戦で差す競馬を経験しているのもキャリアの浅い2歳戦では大きなアドバンテージとなります。
好メンバーが揃った一戦ですが、ここは重い印を打ちたいです。



小倉2歳S

アスクワンタイム

→本馬は新馬戦で2着に敗れていますが、この時は1200mらしくないスローペースとなり、内前有利な展開を後方外から上がり最速の末脚で追い込んできたもので高く評価できる負け方でした。

ここで本馬を高く評価したいのは、平坦コースに強い牝系出身であること。
本馬の姉ボンボヤージは5勝全てを平坦コースで挙げ、北九州で16人気1着と大穴で勝利。
兄のファンタジストは中京で新馬戦を勝ち上がり、小倉2歳Sを勝利。二頭とも本馬と同じロードカナロア×ディープインパクトという血統背景でした。
近親にあたるレオビヨンドは3勝中2勝を平坦コースで挙げ、ワタシマッテルワ、ジャジャウマガールは唯一の勝ち鞍が小倉でのもので、この一族は平坦コースに強い馬が多いのが特徴です。

重めの馬場とハイペースの流れを経験し、差す競馬を経験しているのはキャリアの浅い2歳戦、そして開催最終週でハイペースになりやすい小倉2歳Sにおいては大きなアドバンテージとなります。
ここは前走以上にパフォーマンスを上げてくる可能性があるとみて、重い印を打ちたいです。


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