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内装

こんにちは。
安部です。

本日はLIMBOの内装について少しご紹介しようかと思います。

内装については物件を探している段階から構想を練っていたんですが、先にコンセプトややりたい表現を固めていたので「中途半端」というテーマをどう落とし込めるかという所から始まりました。

とはいえ知識も経験もないので本屋に行ったりネットで検索したり。
色々見ている内に建物にも違った文化が融合している先の時代がありそれが大正ロマン。

和洋折衷な表現の建物を見た時にこれだ!と思い、まずは実物をと思い都内にあるその時代の建物を片っ端から見学に行きました。

時期は夏過ぎだったのでクソ暑く地味にしんどかったです。



それなりに収穫はあったんですが特に目を引いたのはフランク・ロイド・ライト

建築をやっている人なら当たり前に知っているような大物ですが、初見の自分には衝撃で、、、でも調べていくと国内に残っている建物よりもアメリカにある世界遺産登録物件である「落水荘」が特別格好良い

趣旨がずれてきている気はしたのですが、名作の力は偉大ですね笑

戦後の世界が混じり合っている時代感はある意味中途半端。と自分を納得させて落水荘を根幹に制作を始めることにしました。

落水荘


それで出来たのがウチのハンガーラックとドアノブ、フィッティングルームです。




ただ模倣するだけではと思い、都会的な印象のアクリル版と組み合わせたのが平置き用の什器。職人さんにお願いして作って頂きました。



赤錆の色はサンプルを3回。青の発色は30色くらい見て決めました。出来上がるまで心配でしたが結果、自信作です。




壁は元々の壁紙を自分で剥がしてペンキで2度塗り。
全部やろうと思ったのですが、天井に差し掛かったタイミングで心が折れました。
書くと一瞬ですが、壁紙剥がしに3,4日。ひたすら擦り続け腕はパンパンで天井のペンキ塗りに嫌気がさして出来たのが、、、


書いてみたら思いのほか良くて気に入ってます。
ここでも中途半端やんっ!てなって無駄に納得してました。



店内の格好良い床は元々こちらで運営されていたセンスの良い自転車屋さん「テンプラサイクルさん」の時のまま。


入り口真上の木組みも「テンプラサイクルさん」が残してくれたものです。

自分ではやらなかったであろうアイデアや出会いは面白い。完璧を求めないのもコンセプトに合うと思いそのまま使用させてもらっています。

それに合わせて逆側の壁上を自分達で造作しました。



よく言えば新古融合かなと。




そしてロゴ。

男性的でもあり女性的でもあり。クラシックでもありモダニズムも感じる色合いとフォント。地味に赤錆のアウトラインです。

フランスのタバコ。
かまやつひろしの名曲「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」でも有名
くたびれた美しい女優さんが吸っている印象が僕には強く
女性とタバコ



フォントもコンセプトに合うよう何百と


”親しみがありつつも洗練されてて、居心地が良いのに洒落てて。一つ一つを見ると中途半端だけど、纏まって見ると成立するバランス”。

何から何まで徹底してそれを意識しました。

始まりのキッカケはありつつも固執しすぎず、柔軟に。完璧を求めないですけどそれが完璧になったらとズルいコンセプトを十分に活かしてるつもりです。笑

駅からも遠いので癒しと刺激が味わえるそんなスポットになれれば個人としては最高です。


長くなりましたが、次は什器について話そうかと思います。


安部



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