【LAD】ドジャースは誰を切るのか①
皆さん、こんにちは。オールスター休みで暇しているELiです。
オールスターゲームも終了しドジャースには戦いが待っています。
その火ぶたを切るのが7月末に予定されているトレードデッドライン!、と言いたいところですがドジャースにはセルフ・トレードデッドラインともいうべき故障者の大量復帰が待っています。これは即ち大量の選手切りが待っているということです。今回はこの整理について考えていきたいと思います。
メジャーのロースター制度解説
今回の内容を考えるにはメジャーリーグにおける故障者の取り扱いを理解する必要があります。
アクティブロースターと40-man
メジャーのロースターには40-man とActive Rosterがあります。
チームは40人のメジャー選手を保有することができ、その中から26人を選び試合を戦います。40-man 外には一定数のマイナー選手を保有することができます。
Active Rosterから40-manに戻すのは比較的容易で、選手がマイナーリーグオプション権(キャリアで複数個持つ)を持っていれば戻すことができます。ちなみに40-manから選手を選ぶのをActivateやRecallと呼んだりします。(図では青矢印)
40-manから選手を外す場合はDFA(Designated For Assignment)と呼ばれる措置が取られ、選手が他チームに奪われるリスクが生じます。逆にマイナー契約選手を40-manに足してメジャー契約に切り替える事をContract Selected(契約が選択された)やCall Upと呼んだりします。(図では赤矢印)
故障者リストの目的
結構キツイ人数制限がかかっているメジャーリーグのロースターですが、故障者が発生したら大変ですね。なので故障者リスト(Injured List)という制度を設けて、
故障者リストに登録された選手は人数制限に該当しない
→選手を補充できる
というシステムで運用されています。制度を悪用してポンポンロースター補充ができないように10、15、60などの最低日数が設けられています。
ちなみに当初軽傷だと判断して10 or 15日間故障者リストに登録した選手が、やっぱり重症だとなって60日間故障者リストに移されることがあります。この場合日数カウントは引き継がれるため、移送後に新たに60日間待つ必要はありません。
10-day IL(野手用) と15-day IL(投手用)
故障者リストのうち、期間が短いほうに10日間故障者リストと15日間故障者リストがあります。
この2つの故障者リストに登録された選手はActive Rosterの26人制限カウントからは外されます。これによりチームは40-manから選手を補充することができます。
上のドジャース公式発表の例ではクレイトン・カーショーが10日間故障者リスト入りをしてしまったので、40-manにいてActive Roster外だったミッチ・ホワイトをActive Rosterに補充しています。
一方でカーショーは40-manの40人制限カウントには引っ掛かるため、マイナー契約選手or球団外から40-manへ選手を補充することはできません。
要は"カーショーの怪我は酷くないからチーム内でやりくりしてね”ってことです。
上の球団発表では故障者リストから復帰したトミー・ケインリーがActive Roster入りして制限カウントの対象になったので、枠を空けるためにギャレット・クレビンジャーをActive Rosterから外しています。
60-day IL(投手野手共通)
故障者リストの内、長いほうが60日間故障者リストです。主に怪我が重傷で長期離脱する選手が登録されます。
このリストに登録された選手はActive Rosterのみならず40-manの制限カウントからも対象外となります。これによりチームは球団外 or マイナー契約選手から選手を補充できます。
上の球団発表ではヤンキースから左投手のニック・ラミレスを獲得しています。球団外の選手のため40-manを空ける必要があります。よってブルスダー・グラテロルを60日間故障者リストへ移しました。
気持ちとしては”グラテロルは長くなりそうだね。だから球団外から助っ人を連れてきていいよ!”という感じです。
上の発表ではトミー・ケンリ―を60日間故障者リストから復帰させたため、40-manに空きを作る必要が生じました。なのでヒース・ヘンブリーをDFAとし、40-manから出しました。
Part 2 に続く…
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