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恋愛結婚

父方の祖母は来年の1月で74歳になる。
小さくて可愛らしい祖母は、歳のせいか体重がどんどん減っている。そんな祖母が心配で、私は帰省すると必ず会いに行く。

8年前、私が中学に入ったばかりの頃、祖父が亡くなった。ガンだった。
以来、祖母はずっと一人で暮らしている。

小さい頃、私たち兄妹は、いつも木曜日になると祖父母に預けられていた。両親が仕事で家にいなかったからだ。

祖父母の仲の良さは、小さいながらに感じ取っていた。素敵な夫婦だと思った。

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いつだったか、私が一人暮らしを始めた後、祖母に会いに行った。手と腕が動かしづらく痛いせいで、部屋が片付かないと言っていた。

部屋は湿布の匂いが充満して、鼻がスースーした。

そんな部屋で祖母と色々話をした。
学校のこと、アルバイトのこと、勉強のこと、住んでいる町のこと。

その時、唐突に祖母に質問してみた。

「じいちゃんとばあちゃんはどうやって出会ったん?」

するとどこからか昔の写真を持ってきて見せてくれた。祖母の若い時の写真。銀行で働いていたときに同僚の方々と撮った集合写真だった。

少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうに話してくれた。

どういう流れでそうなったのかはよくわからないけど、祖母のお兄さんが、祖母の写真を祖父に見せたのがきっかけだった。

その写真を見て、祖父は祖母に『一目惚れ』した。

その場にいなかった祖母は、そんなこととは知らずにいた。

祖母の職場であった銀行には、個人用の郵便受けのようなものがあった。いつものように働いていた時、祖母宛に手紙が届いた。祖父からだった。

その後も手紙のやりとりが続いた。手紙だけではなく、職場に祖父が会いに来たこともあったらしい。

そして2人は結ばれた。
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父の話によると、祖母はその当時にやりとりしていた手紙を今でも大事に持っているらしい。

父が子どもの頃、祖母のタンスの中にあったのを見たと言っていた。

こんなにも身近で、こんな素敵な話を聞けたことに私はドキドキした。

続き、書きました。よければ↓

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