天穂のサクナヒメ感想

「令和の米騒動」
「攻略サイト大手=農水省HP」
「メスガキ(に稲作を)わからせゲー」
etc……

発売してから2週間が経ち、既に数々のパワーワードを生みながら50万本の売り上げを達成している話題のゲーム作品『天穂のサクナヒメ』、自分は発売日に買って昨日26日にクリアしました。

どういう内容のゲームかは既にツイッターやメディアなどが伝えているので、完走して個人的に思ったことをつらつらと書いてみようと思います。ネタバレを含みますので、苦手な人やまだ未クリアの人は閲覧非推奨です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本政府は本ゲームを小中学校の義務教育に組み込むべき。
それくらいに、本作の稲作パートは素晴らしい出来だった。

個人的に特に上記太字に思ったことは「今日の農業が発展するまでにどのようなプロセスを得ているか」を忠実に描ききっているところだ。

具体的な例としては、脱穀作業がわかりやすいだろうか。

稲作一年目、初めての脱穀作業で出てきた選択肢が「こき箸を使う」であり、自分はそれがどういうものか知らなかったので「へぇ、意外と初期から一応道具はあったりするのか」などと思っていたら、その方法が「木の棒2本を箸に見立てて稲を挟みそのままスライドする」とあまりにも原始的で声を出して笑ってしまった。歴史のスタートとしてここから始める徹底ぶりに感激すらしてしまった。

その後、しばらくストーリーを進めてからサクナが「こき箸だるい」と「それな」としか言いようのない感想を言い始めたあたりで、昔社会の頃に習ったきりで名前だけは覚えているあの農具「千歯こき」が登場する。初めてこれを使ったとき、その進化っぷりに「これ発明した人って天才だったのでは?」と当たり前のことに気付き、同時に自分は某スマホゲームの英雄王の台詞を思い出していた。

『人間は愚かだが、人間が生み出す道具・文明には価値がある』

まさかこの言葉を稲作ゲームで、それも「はじめての千歯こき」で実感することになろうとは思わなんだ……。

千歯こきの登場からしばらくした後、自分はこれだけでも充分便利だと思っていたのだが、サクナ的には「歯の方が来い」と思うらしい。ここに関してはボタン押してるだけの自分と実際に体を動かしているサクナとの感覚の差なのだろうなと少し反省していたら、本ゲームの脱穀作業における最高効率農具「足踏み脱穀機」が出てきたときには思わず歴代ポケモンで最初の街にいるおじさんばりに「かがくのちからってすげー!」って叫んでしまった。このゲーム履修するだけで社会の中間テストの平均点上がる気がする。

(台詞で思い出したのだが、本作の中でとあるキャラの「ほだすよ。食えるものば、食えないことにしたがるのは人だけだっちゃ」という台詞があるのだが、今の時代にこれを書くことはかなり勇気の要ることではないかと個人的にかなり評価した。この言葉は某愛護団体や一部の過激派〇食主義、特定の生物を食べることを禁じている宗教に対する反論であり、それらがあまり刺されたくない部分を正確に貫く発言でもあると思う。多様性が叫ばれ(ながらも誤用や悪用によりその実現はむしろ非現実的なのでは?と思い始め)ている令和のこの時代に、しっかりとこういう主張を採用することの重要さを改めて実感させてくれた。作者がそこまで考えていたかどうかはさておき←)

 

さて、自分がこのゲームの感想として記事にしたかった部分の8割は上述した通りなので、最後にこのゲームでの一番の魅力であるココロワヒメについて語ってから終わりにしたいと思う。

サクナヒメの親友である彼女の最大の魅力は、何といっても「黒髪ロング」「クール系美人」「やや控えめな性格」「見た目通りの声帯」という日本男子が好きになる要素を満たしたイメージカラー:青の王道を行く女の子にも関わらず笑い方が「グフフ…」「ヌフフ…!」「フ、フフヒッヒ…」となにかと気持ち悪いことで一気に本作の最推しキャラになりました。

いつか「ボイス集:ココロワヒメの気持ち悪い笑い方」という動画が上がる日を、栄養満点の土に塩を撒きながらいつまでも待っています←

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