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読唇術

 最近友だちと出かけた日の日記か、気持ちが沈み込んでどうしようもないときの心理状況しか書いてない気がする。ちなみに今は、先週末に友だちと出かけて楽しかった反動で、気持ちが落ち込んでいる次第です。ハハッ!難儀ですな!



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 先週末の出来事の記録。
友だちと集合してすぐGUとユニクロで分かれてそれぞれの買い物をした。わたしはGUに行った。都会部のGUだったので品揃えが豊富で外国人観光客もたくさんいた。わたしはただの白いTシャツと黒のナイロンの短パンを買った。それぞれ値下げされていて990円だった。
会計を済ませたあと、ロフトにいる とメッセージを送ってロフトに行った。その友だちへの誕生日プレゼントをまだ渡していないことを思い出し物色するがどれもピンと来ず。思いつき次第すぐに渡しますので…!

 友だちと落ち合ったあと、建物を出る。グーグルマップを使わずにいい感じの喫茶店を見つけるチャレンジを試みたが、暑すぎて途中で断念した。

福岡空港に向かうことにした。飛行機を間近で見ることが出来るのでおすすめです。

空港着いた。
 お互い無理に合わせる関係でもないので、わたしはゴンチャでウーロンラテのタピオカを、彼はスタバでイチゴバナナをそれぞれ買って窓際の椅子に座っていろいろな話をした。
 しばらくして、話を中断せざるを得ない状況に陥った。そこは椅子が等間隔にいくつもあるエリアだった。私の斜め前に座っているカップルがパブリックにおおよそそぐわない仕方で接触していた。男の子のほうが座っている彼女にまたがって抱きしめたり、顔と顔をくっつけあったりしていた。
私と友だちは精神がまだ全然中坊なので、
おっとっとっと うおーーーあれはすごいですね~~~~~
などと、彼らのもとに届かないくらいの声量でヤジを飛ばして楽しかった。中坊なので

たぶん高校卒業したてか普通に大学生くらいの人たちだった。自分たちを完全に棚に上げて、善悪の判断もつかない年頃だからな~~
少々品位に欠けますわね~~~
とか言ってた。

 飲み物を飲み終わり、視界にとどまり続けるカップルのイチャイチャにも胸やけがしてきたので、飛行機の離着陸を見ることができる展望台に移動した。飛行機の窓のサイズ感ってかわいいよね。西日がまぶしかったので反対側に移動した。ぼーっと飛行機を眺めていたら、いい時間になったので夜ご飯を食べに博多へ向かう。
 駅を出て居酒屋を探す。30分くらい歩いて探すがどこも空いてなくて焦る。しかしなんとかして餃子屋さんに入ることができた。友だちはビールを、わたしはレモンサワーを1杯飲んだ。塩味のもつ鍋、明太玉子焼き、餃子を食べた。
 

 わたしの声は周囲の音に吸収されやすく非常に聞き取りにくい。自分で声を張っているつもりでも聞き返されることが多いし、謎だったのは早朝のコンビニで袋入りますか?と聞かれ、大丈夫です と答えたら袋をつけられたこともある。これなぜだったのだ

ほかにも、道でわたしが喋ろうとすると高確率でエンジンをふかしまくったバイクが通り過ぎたりデカいトラックが通り過ぎたりしてさらに私の声を聞こえなくする。単純に不運ってのもまた厄介ですが…
事情を知る友だちは皆、裏道を捜し歩いてくれるので非常に助かる。

 居酒屋はガヤガヤしているのが常だ。そんなわけで私の声は当然届かない。本来ならわたしが頑張って声を張らないといけないのだが、その友だちはいつの間にか読唇術を心得ていた。あまりにも私の声が常日頃籠りすぎていて口の動きを注意深く見るうちに修得したらしい。草
ためしに、小声でこのあとどうする?と言ってみたら
コーヒー飲みに行くんでしょ と言われ、ほんとうに意思疎通出来ていて笑った。読唇術を要する友だちってどんなだよ



 友だちが言ったとおり、シアトルズベストコーヒーに移動してソイラテを注文し、ガラス張りの窓際に座った。お互い子どもが出来たらどうするよ 一回は連れてきてほしいね わたしは結婚は向いてなさそうだね でも意外とうまくいくんじゃない?とか話してたらいきなり友だちが叫んでびっくりした。

何かと思えば窓越しにあつい抱擁を交わしている男女がいるじゃあありませんか。
は?しかもマスク越しに接吻してますけれども…


周囲の視線も結構集めていたがそんなのはお構いなしだった。10分以上はその状態のままだった。友だちの角度からは泣いているのが見えたそうだ。駅構内だったから多分これでお別れの人たちだったんだな。それにしても普通に引いちゃったけど。てか2回目!!
でもまあ、周りの目なんて気にならないくらいの相手に出会ってみたいものだぜ とも思った。


友だちの終電に合わせて分かれた。さようなら、またね!

わたしのほうもちょうどいい時間の電車があったので乗り込む。座れた。
ラッキー イヤホンをつけてヨルムンガンドの続きを再生した。しばらくして異変に気がついた。最初は隣のおじさんのすさまじい貧乏ゆすりの振動が伝わってきたことだった。すさまじすぎ
時間を確認したら出発時刻を過ぎていた。まわりを見渡すと駅員さんが粉を車両の床に振りまいていた。ノイキャンで聞こえなかったけど、乗客の吐瀉物の処理で遅れているそうだ。それであの貧乏ゆすりね 粉振りまいて処理するんだ 初めてみた。

業者が来た。車両はずっとざわざわしている。

20分くらいして、処理が終わったようだった。

すみません!遅くなりました!!と業者が言った。業者は悪くないのに~
と思いながら電車が出発したことに安心して車内で爆睡した。隣のおじさんの肩を借りてしまったかもしれない。すまん。


最後までなんだか普通じゃなかった1日だった。


おわり








 

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