サマーカットについてトリマーがおもうこと

これからサマーカットが増える季節になってきました。
当店のお客様もそろそろカットチェンジをご検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回はトリミングにおけるサマーカットのメリットやデメリットについて、私達の分かる範囲でお話させていただこうと思います。

サマーカット(丸刈り)におけるメリット
・皮膚疾患のあるワンちゃんや、ご自宅シャンプーの必要性があるワンちゃんのケアがしやすく、異常を見つけやすい

・老犬のワンちゃんや、持病があり体調的にトリミングに時間がかけられないワンちゃんに時短トリミングをしてあげられる

・頻繁にトリミングをしてあげれないワンちゃんのマット状毛玉の予防になる(3ヶ月以上カットをしてあげられない子など)

、、こんな感じでしょうか。
私達としてはサマーカットはあまりオススメしないことが多いですが、それはなぜだと思いますか?
その答えの多くがデメリットにあります。

サマーカット(丸刈り)におけるデメリット
・バリカンにより皮膚に刺激が加わり、毛質や毛量が変わってしまう。
・毛が短くなることで皮膚に直接日光が当たってしまい、皮膚のダメージにつながる。
・必然的に体を守るための毛の量が減ってしまうため、体温調節が逆に難しくなってしまう。

特に毛周期や換毛期が密接に関係している犬種
(ポメラニアン、ハスキー、柴犬)やチワワ、ダックスにも毛質の変化や脱毛など、多く報告されています。
※毛質の変化や脱毛など、まだ医学的に解明されていない部分もあり、遺伝的要因やホルモン要因など、諸説あると言われていますが、
近年トリミングとも密接に関係しているのでは?という説が出ています。

じゃあ今後はうちの子のカットはどうすればいいの?と思われていらっしゃるかもしれません。

私達がご提案することが多いのは、以下のような案です。
・そもそも切らない:
チワワ、ダックス、ポメラニアンなど、そもそもカットの必要のないワンちゃんが多いです。特にシャンプーコースなどで来られているのであれば、お尻の穴や足の裏など、ある程度の毛の処理はついてきますので、それで十分賄えている。というお客様も多くいらっしゃいます。

・部分的に切る:
便が緩い、おトイレで足を上げてしまう、などのワンちゃんにおすすめしています。
お尻だけ、お腹だけなど、最低限のカットで済ませることがわんちゃんの将来を守ることにつながると考えています。

・できる限り残す
エビデンスはありませんが、短毛種など3〜4センチくらい残してカットするとまだ変化は少ないかも?という子も多いです。ですが油断は禁物です。

上記は短毛種で説明しましたが、短いミリ数のバリカンで常時サマーカットしてるプードルちゃんやビションちゃんにも同じ事が起こる場合もありますので要注意です。

見た目はとても涼しげですが、実は様々なデメリットもあるサマーカット。もし今年サマーカットをご検討の飼い主様は、今一度違うカットをご検討されてみてもいいかもしれません。

飼い主様とワンちゃんに素敵なグルーミングライフが訪れるよう、リリエスタッフ一同 心から願っております。

、、初投稿となりましたが、いかがでしょうか?
飼い主様や専門のトリマーさんや獣医さん、トレーナーさんなどぜひご感想お待ちしております🌸

※私たちスタッフはまだまだ勉強不足な部分もあります。知識は更新していますが、論文や研究結果などどんどん新しい知識も出ていますので、間違えていることがあれば、ぜひご指摘いただければと思います。


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