りりー

田中圭さんが大好きなろう者。田中圭さんの出演作のこと、自分のこと、手話や聞こえない世界…

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田中圭さんが大好きなろう者。田中圭さんの出演作のこと、自分のこと、手話や聞こえない世界のこと、たまにふらっと掌編小説など書きます。

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映画『ヒノマルソウル』オーディオコメンタリーの奇跡

(写真は長野県奥志賀高原スキー場と長野オリンピックキャラクタースノーレッツ)  『願いは、叶う』 ディズニーランドのキャッチフレーズかのようだが、本当のことだ。2021年の初秋、私は奇跡をみた。大好きな人のオーディオコメンタリーに字幕がつくという奇跡を。 ※以下、経緯とコメンタリーを字幕付きで見た感想にパートが分かれます。経緯が結構長いので目次を押すと次に飛びます。 ◆字幕がつくまでの経緯推しがいらっしゃる方はわかると思うのだが、推しが出ている作品のBlu-ray等に

    • 田中圭さんファンミーティング2024でろう者のわたしがうれしかったこと

      はじめに 2022年の田中圭さんファンミーティングで下記のnoteを書かせて頂いた。あの時のことは忘れないだろう。 https://note.com/lilielily/n/n716184a7645e 今回2024のミーティングでもろう者の私にとって嬉しくて、絶対忘れらなくて、noteにしたためたいと思うことが2つあった。ろう者で推し活していると色々壁もあって気力がなくなったり凹んだりすることもある。 それを包んでくれるような、それこそこれからの気力をチャージできるよう

      • 夜はゆるりと過ぎて 〜たなかけいファンミーティング2024 ゆるっとチャージ 。0705夜〜

        2024年7月5日の金曜日。 豊洲PITにて。 「たなかけいファンミーティング2024 ゆるっとチャージ。」が始まった。 昼もあり、私がいったのは夜19時開演。 翌7/6も昼夜公演あり。そのあと、7/13宮城(仙台)→7/15大阪→7/20横浜へと続いていく。これを書きあげたのが仙台の前の7/11木曜日の深夜。 私は耳が聞こえないため、自分で直接聞き取れません。そのため、あの楽しかったファンミをもう一度自分の記憶になるように、他の方に教えてもらったり、SNSの皆さんの投稿な

        • 舞台メディスン その人によって効く薬は変わる

          舞台メディスン。2024年。白井晃演出。田中圭主演。世田谷パブリックシアター シアタートラム全44回。その後、兵庫、愛知、静岡でも上演。 この舞台を3回見てきた。つまり3/44。 しかし、なかなか言語化できなくて、3回目にしてようやくnoteに向かえた。覚えてる限り書き記す。それぞれの回で感じたことと最後に3回みて私なりに意味付けしたことを書きたいと思う(なお、舞台の内容に大きく触れているのでご了承お願いします)。  前提として他のnote見ていただいてる方は分かっていただ

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        映画『ヒノマルソウル』オーディオコメンタリーの奇跡

        • 田中圭さんファンミーティング2024でろう者のわたしがうれしかったこと

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          はじまりの物語(おっさんずラブリターンズの余白の物語)

          公安の捜査は警察のそれよりもさらに密やかに行われる。 その日も和泉と秋斗は目立たぬよう黒いセダンに乗り、雨の中テロ組織を張っていた。 建物に入ったきり、ターゲットはまだ出てきていなかった。 冷たい雨だった。 もともと人通りは少ないが通りゆく人は傘を差し、沈鬱に歩いていた。 単独行だったので無線も切り、世界は二人だけのようだった。 和泉が秋斗に「逮捕」されてから結構な日にちが経過していた。 二人とも長いこと沈黙を保っていたが、ふいに建物から目を離さずに和泉が口火を切った。

          はじまりの物語(おっさんずラブリターンズの余白の物語)

          おっさんずラブリターンズ 愛に包まれた結婚式 〜Lovin' Song〜たからもののうた

          ※文中、スキマスイッチ『Lovin' Song』の歌詞を引用させていただいています。 正直わたしのはただの自己満なんだから、もっと素敵な感想やブログ書いてる方いるし、おっさんずラブについてnote書くのやめようって思ってた。  あの結婚式を見るまでは。 プロフィールにも書いてるし、何回もnoteに書いてきたように私はろう者だ。音が聴者の方のように聞こえないわけだから色々推し活にも当然壁がある。その一つに推しが出ている作品の主題歌やテーマ曲、劇伴が聞き取れないということが

          おっさんずラブリターンズ 愛に包まれた結婚式 〜Lovin' Song〜たからもののうた

          おっさんずラブ考 (リターンズ4話まで)

          このnoteを書いたきっかけ 2024年冬ドラマの『おっさんずラブ-リターンズ』が好調だ。 4話放送当日の記事で「第1~3話とTVerで配信中のスピンオフの見逃し配信総再生数が700万回を突破(※ビデオリサーチにて算出 期間1月6日~24日)するなど、金曜ナイトドラマ枠歴代1位の快進撃となった。」とのこと。 また5話前の1/31にはFilmmarks 公式が「2024年冬ドラマ⛄️初回満足度ランキング発表!」で1位を発表、エンタメ情報Webマガジン「TVマガ」を運営するW

          おっさんずラブ考 (リターンズ4話まで)

          「おっさんずラブ」テレビ史における「先駆け」的な位置づけ

          おっさんずラブ。 それは2016年の単発ドラマから始まり 2018年天空不動産(連ドラ) 2019年天空不動産の劇場版 2019年inthe sky(連ドラ)(話の流れ的にこちらには今回は触れてません) そして2024年不動産の続編、リターンズ(連ドラ)へ。 2024年1月放送開始。現在3話まで放送されているが、世界トレンドが1話が2位、2〜3話が1位とSNSを中心に話題沸騰している。TVerなどの配信の再生数も3話放送日時点で見逃し配信総再生数450万回超えをしている。

          「おっさんずラブ」テレビ史における「先駆け」的な位置づけ

          …おかえりなさい! 〜おっさんずラブリターンズ1話〜

          2024年1月5日。 時刻は23:15。 固唾をのんで、なんなら正座して私はテレビの前にいた。全国のあちこちでテレビの前にいたり、スマホやタブレットを握りしめてる同じような仲間がいるんだろうなと思いながら。 待っていたのは「おっさんずラブリターンズ」。 もうすぐ伝説のドラマの続きをリアタイできる…! もう少し詳しいことはこのnote に書いたけど、私はおっさんずラブシリーズをリアタイしたことがない。それをリアタイできる世界線がくるなんて! もちろんリアタイしてたらもどか

          …おかえりなさい! 〜おっさんずラブリターンズ1話〜

          おっさんずラブ・無駄なピースのないドラマ

          2023年12月26日。23:30。 歌舞伎町の映画館を出て、乗りたい路線の終電の一個前に乗るべく私は夜の年末新宿の街を走った。 長い感染症騒ぎなど忘れたように忘年会で盛り上がる人たちを横目に。 昔、自己満足で書いた小説の出だしを思い出しながら。 あれも新宿の夜景を思い浮かべながら書いたっけなと思いながら。 「空には沢山の星があって、その星と同じようにたくさんの人の中から貴方と私は出会った」 そう、私は奇跡のドラマに出会った。 おっさんずラブ。 2018年に放送された

          おっさんずラブ・無駄なピースのないドラマ

          エッセイ2 ショーウインドウの中のコート

          SALEの文字が並び、ショーウィンドウに 洋服やら鞄やら飾られていて華やかな一角で。 わたしは一目惚れをしていた。 綺麗な色のダッフルコート。 コートといえば黒やベージュ、アイボリーが多い私。ダッフルコートなんて学生以来。 でも。 一目惚れしてしまったのだ。 このきれいな色のダッフルコートが着たい。 そのシンプルできれいな佇まいが好きになってしまった。 今まで買ったことのないブランド。 一度はわたしには似合わないと通り過ぎたけど、 やっぱり気になってしまい、夫に すごくき

          エッセイ2 ショーウインドウの中のコート

          後日談 オーケストラと聞こえないわたし〜リバーサルオーケストラスペシャルコンサートを通して〜

          聞こえない人ってどんなふうにオーケストラを楽しむか、感じるかという一つのサンプル。それが前回のnoteだった。 前回のnoteがnote公式さんに取り上げていただいたこともあり、思いがけずたくさんの方に読んでいただき、驚くと同時に嬉しかったです。 【前回の記事】 【公式さんツイート】 そして。 2023年2月21日。みなとみらいホール。 ドラマから飛び出して、「リバーサルオーケストラスペシャルコンサート」が開催され、このコンサートに参加してきました。 席は3階席。 オ

          後日談 オーケストラと聞こえないわたし〜リバーサルオーケストラスペシャルコンサートを通して〜

          オーケストラと聞こえないわたし〜ドラマ「リバーサルオーケストラ」を通して〜

          私は耳が聞こえない。 補聴器を通し、おそらくアンプのように音を増幅しているので、音は入ってくるがそれはさながら機械的で聞こえる人と全く同じように細やかに音を聞き分け、感じることは難しい。 それほど人間の耳は複雑にできている。 私の中学生時代にすごく仲の良い子に 学校のジュニアオーケストラでヴァイオリンをやっている子がいた。 なぜか耳の悪い私が彼女の学校でのレッスンを待ってあげて一緒に帰った。 昨年我が推しが出た舞台「夏の砂の上」で語られた登場人物の友人「花村さん」みたいだ。

          オーケストラと聞こえないわたし〜ドラマ「リバーサルオーケストラ」を通して〜

          エキマトペという可能性〜音が見える風景〜

          2022年12月9日。18時過ぎ。 今まで取り組んでいた大きな仕事の一区切りが見え始めた日。私は上野駅の1・2番線のホームに 立っていた。山手線と京浜東北線が乗り切れるこのホームはひっきりなしに電車がきては人を吐き出して、また人を吸い込んで去っていく。 普段私は都心部で仕事していないからわざわざ行ったことになる。 なぜか。 エキマトペを見に行ったのだ。 エキマトペとは。 ろう学校の生徒の話をきっかけに駅のホームで聞こえてくる音を可視化したものだ。 2022年12月14日ま

          エキマトペという可能性〜音が見える風景〜

          「造船所の見える風景」舞台夏の砂の上観劇記2

          (以下舞台の内容に大きく触れます) 造船所だ。造船所のみえる。 会場を出て外の景色をみたとき、そう思った。 クレーンがあってまるで造船所のごと。 なあんて、なんちゃって長崎弁で呟く。 そしてさっきみた舞台のフレーズが蘇る。 ー右手はタービンのごと、左手はローラーのごと骨ば打ち砕く。おいはもう機械たい。造船所といっょんかわらん。バンバンバン。バンバンバン。バンバンバン。 2022年11日9日マチネ 14時開演。 今回は2回目。 (1回目の感想はこちら https://n

          「造船所の見える風景」舞台夏の砂の上観劇記2

          東京で砂漠を見た~舞台『夏の砂の上』自分的初日~

          世田谷パブリックシアターにて。 2022年11月5日。マチネ。開園3日目。通算3回目の上演。 その日が私の初日だった。 個人的なことになるが、 チケットを購入した時からこの時期は すごく仕事が忙しくなる見通しがあった。 当日まで仕事になるかもと恐れていた。 そんな個人的事情から会場のあるキャロットタワーに足を踏み入れた時に 心から安堵し、観劇できる喜びに震えた。 今まで鬱々していたのが舞台を見ることで パワーを貰い、「飢えて」いたのが潤った。 エンターテイメントって大事。

          東京で砂漠を見た~舞台『夏の砂の上』自分的初日~