こんぷれっくす / かんたろう

歳の割に小さめな胸と
少し膨らみのある鼻が
「私嫌だ」って言ったの
「コンプレックスなんだ」って
んー、そんなのどうだっていいじゃん!
誰も気になんかしてやしないよ
からかいあって笑ってる
いつかの2人夜の電話

そしたら「君のコンプレックスは何なの」
そう聞かれて僕は迷わず「声だ」と答える
脆くて弱くて
でも君は 僕の声を聞くと
「ほわっとする」って言ったの
ちょっとはにかんでさ
君が悪戯にクスッと笑うから
その声で初めて擽ったい
感動がわかったんだ
なんか嬉しくってさ
君のこれからの未来を
包んであげたくなったんだ
いつか 届くといいな

それから季節をまたいで
今はそれぞれの空の下
浮いたり沈んだり僕は
相変わらずでやってるよ
そう、ここんとこの君はといえば
「大事な人ができたんだよ」っていう
気にしない人なんだろうな
「いいよ、コンプレックスなんか」って
メイクの仕方もこなれた感じでさ
もうすっかり髪型服装ぐっと垢抜けたね
遠くて遠くて 僕だけが
まだ夢見がちのよう
するっと変われるもんなのかな

大人になんてさなりたくないって
空想に耽ってた
昔の僕らのシナリオに
このストーリーはなかった
2人の合言葉 君は忘れてしまったと思うけど
本当に勇気をもらってんだよ
だからここに居れるんだ

最後に拗れてここにいない君に
届けたかったもっと違う5文字もあるけれど
ありがとう ありがとう
これだけは 伝えてもいいでしょ?
他の誰かと一緒に聞いても
君が困らないように
あっと驚くような場所で歌を歌えた時は
僕の抱えてたコンプレックスを
誇れるように
であの日みたいに君が
この歌を聴いてクスッと笑ったら
それが今の僕の全部だよ
誰が隣にいても
どうか届くといいな