#014〔勇者 ライディーン〕


勇者 ライディーン
子門 真人
1975

…もう、滅茶苦茶だ。笑
富野監督も長浜監督も、悪くない。

…僕と『勇者ライディーン』との出会いは、
第四次スーパーロボット大戦というゲームを通してだった。
(ライディーン初参戦は、第三次スーパーロボット大戦)

音楽がとてもカッコよかったのと、洸のキャラ性能と、
ライディーンのユニット性能が高く設定されており、
当時から、主力ユニットのひとつとして運用していた。

その後、バージョンアップした、
第四次スーパーロボット大戦 S が、発売される。
この作品には、従来までには収録されていなかった
キャラクターの『声』(全キャラではない。) と、新しいシナリオ、
細かな設定変更が為された、パワーアップ版である。

ここで僕は初めて、主人公 ひびき 洸の声を聞く事になる。

声優は、神谷 明さんであり、ご存知の方も多いと思うのだが、
彼が演じた歴代主人公達は、非常に明るい声だった印象を持つ。

本作品の主人公である、洸もまた、明るい性格の主人公だ。

…しかし、洸の声を聴いた僕の最初のイメージは、
『何だか怖かった』のである。笑

理由を説明しよう。

スーパーロボットの搭乗者とは『お約束』として、
使用する武器や、技の名前を『力強く叫ぶ』のだ。

マジンガーZであれば、ロケットパンチ。
ゲッターロボであれば、ゲッタービーム等々…。

当然、ライディーンの洸も、力強く叫ぶ。
この叫びが『よくわからなくて怖かった』のである。

例えば、ゴッドバードチェンジへの掛け声は、
いつもの洸の声質なのだが、
それ以外の武器名を叫ぶ時、洸の声が『途端に低くなる』のだ。

ゴーガンソード
ゴッドアロー
ゴッドゴーガン
ゴッドアルファ
ゴッドボイス

…試しに聴き比べて欲しいのだが、
明らかに『声質が低くなっている』のだ。

この『声の二面性』が当時の僕には『怖く映った』のであろう。
これは兜 甲児くんや、流 竜馬くんには、全く無かったもの。

それに加えて、ライディーンというスーパーロボットの
神秘性や、謎の部分、その特徴的な外見からしてみても、
当時の僕が想像していたのは、
ライディーンが、洸の代わりに叫んでいるのではないか?
という『強い思い込み』が、存在していたのかもしれない。
(実際ライディーンには何らかの意志がある。)

…大人になった今では、全て洸の声であるとの確信を
得ているので、別に何とも感じないのだが…しかし、
どうして、声質を変える必要があったのかはわからない。
(何か意味があったのだろう。)

スーパーロボット大戦では、参戦常連のロボットであり、
未だに高い人気を保持し続けている、神秘的な勇者。

スーパーロボットには珍しく、遠距離からの打撃にも強く、
洸の高い能力設定もあってか、ゲーム中では『かなり強い。』

ゲーム後半に追加される切り札『ゴッドボイス』もまた、
非常に強力なファイナル・ウェポンであり、
ボス戦には、非常に重宝している。

ただ、ゲームによって設定は異なるのだが、
『ゴッドボイス』を使い過ぎると、とあるペナルティーが
設定されている場合も存在する。

やはり、強力過ぎる武器なのか、
洸に精神的、肉体的なダメージが残ってしまうようなのだ。

作中では、強敵を前にして洸が戦死していたり (驚愕)
かと思えば、神秘の力で甦ったりもして、全く退屈しない。笑

洸が持つ『超能力』は、後に誕生する
『機動戦士 ガンダム』の『ニュータイプ』にも通じる概念。

遥か太古の昔に存在していたとされる、
古代ムー帝国からの使者『勇者ライディーン』は、時代を経て、
今も語り継がれている〔スーパーロボット〕なのである。


THE END 



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