怒涛の日

怒涛だった。
久しぶりに帰省して、祖母宅に寄ろうとするもなかなか電話が繋がらず。繋がったと思ったら、ハッキリわかるほどの具合が悪そうな声。
鍵をもっていたので、そのまま訪ねると、すっかり痩せ細り別人のようになった祖母。
様子がおかしい。全然食べ物も、飲み物すらも口にしない。寝てればラクなんだと、病院にも行ってくれない。
何時間も説得して、色んな人に相談して、救急車を呼んで連れていった。
抗生剤を貰って帰るも、一向に回復しそうにない。
とうとう、最終手段の父を呼び一緒にかかりつけ医に行き、今後どうするか話した。
祖母の娘(母)はもうこの世に居ない。
息子(叔父)は関東で働き詰め。
父は血も繋がってないし、父自身年寄りだ。
面倒をみれるタイプでもない。
介護休暇を取るしかないのか。そうなったら自分はどうやって生きてくのだろう?
色々考えた。

結果的に叔父が足を運んでくれ、しばらく検査入院という形で看護師が面倒をみてくれるらしい。
ただ、コロナもあり、面会はできない。
わたしは日常に戻る。

そうか、とうとうか。
とうとう、家族がいなくなるのか。

祖母を病院に連れていく時、父を見直した。
けど、やっぱりちがう。
祖母の事で電話するたび、宗教の話。
表面上、協力してくれてても他人事なのだ。
かと言って、こんな未来が想像できつつも出ていったのはわたしなのだ。
まだ祖母は生きてる。が覚悟はしなくてはならない。
ひとりで生きていく覚悟。

自分が不安なことを考えてしまうだけで、実はどうってことない。日常が変わるわけでもない。
それなのに恐ろしい。自分のことばかりだ。

さて、生きてくれている間に何ができるだろう?
病院をうつるタイミングにでも絵はがきを出そう。

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