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【NO.108】このコンセプトはフィクションです。

①気性の激しい美女

大学生のとき、悪女文学ばかり読んでいた時期がある。ブクログも書いてた。ナボコフのロリータ、それに椿姫、カルメン、ツルゲーネフの初恋、痴人の愛、サロメ、街でいちばんの美女……ちょっと悪女とは違うかなというのだと雪国とか、少女地獄とか…外科室とかも好き。

基本的に、恋は叶わずにどちらかもしくはどちらもが死ぬなり狂うなり廃人になるのが美しいと思っている。
にんげん、通じ合うのは難しく、通じ合ったと思ってもべつに通じ合ってないものだ。

悪女とは蝶であり、どうしても幸せになることができない。
その姿は、ちまちま現実を生きる人間にとって花が燃える姿そのものであり、その姿だけを見ていたいような、ぞっとする興奮におそわれる。

②終わりを分岐させ続けるシナリオライター

若い頃のいちじき、デジタルノベルを作っていたことがある。難しいプログラミングコードを自分で打たなくてもPC上でゲーム画面を走らせることができるフリーソフトがいくつか存在したので、それを使って、シナリオとスクリプトを書き、あと、絵を描き、フリーBGMやフリー背景を選んでマルチエンドのゲームを何本か作った。

恋愛ものと、サイコサスペンス系のもの。
分岐があるものが好きだった。

色々な選択肢が人生にはあると思っている。あのときああしていたらなと思ったときのことや、自分の人生のなかで走馬灯になりそうな瞬間をアレンジしてゲームのなかに残したりした。とにかく楽しかった。
しかし分岐を凝りすぎるとスクリプトが複雑になってときに狂う。バグる。きっと人生もそう。ちょっとしたことで何かを永遠に失ったりする。ズレる表情。重なる背景。うまくいかなくてどこが悪いのかわからなくてずっと同じシーンを繰り返しテストプレイし続ける。嫌になるくらい。

五億円あげる、才能もあげると言われたら、お金だけもらう。才能はお断りする。私、お金があってもなくても専業シナリオライターにはなれない。自分のためだけにつくってる。インスピレーション元として、あるいはオウンゲームとして、生活が必要だった。仕事は辞めないと思う。五億円でカニとか食べたい。

才能は絶対にもらいたくない。それで作ったものは私の作品ではない。あっごめん…画力だけはもらいたいかもしれない…でも言葉たちは、物語は、世界観は。私のものだ。

③自分のことを●●だと思っている精神病患者

こうして取り憑かれたように作品を作って、現実なのかシナリオなのかわからなくなりながら、孤独なテストプレイを繰り返した結果狂った私も、どこかの世界線には居ると思う。

あの人の魂が綺麗だったなぁ、直接触りたいなぁと思うようなこと。ヨカナーンの首みたいな感じ。すべての人間にたいして、きっとわからないと思う……あなたには……と思ったり、なぜほんとうに価値のあるものは触れられないしくみになっているんだろう……と思ったり、社会や生活がつまらなく、普遍的ないのちや恋や死についてのイデアをただただわたあめみたいに大きくしていく。硝子越しにあのときのあの人を見つめながら。そして神か悪魔のように、にんげんの魂を品定めする。

白い服を着てニコニコしていて、知らない人を見ると『そこのあなた ちょっと近くに来て…』と話しかけてくる狂人。そう、自分のことを、邪念だと思っている。

やっとZIP化できる。私のパッケージ、マスターアップ

あ、いままでの全部嘘ですよ。
だけど、いまの事務仕事が天職というよりは、やはり食うための仕事なので、自分らしい架空の職業を設定するとなると、②みたいな感じになるかな?って思った。

美女と狂人の要素は、ちょっと隙のある雰囲気を出せて、似合って盛れそうなキーワードを入れることで取り入れてみます。

と、いうことで、暫定シン・コンセプトは、
『甘くてラフで繊細 まっとうで邪道な覆面シナリオライター』
にしたいと思います!
ウワァァアア…👏🏻👏🏻👏🏻

職業はオペラ座の怪人(令和版)をイメージ。根は真面目でマルチ芸術家気質で逆怨みがちで最後は人の幸せを奪うのを望まず自ら燃え死ぬ負け悪役的な。
作家・小説家というよりはもうちょっとデジタルでアングラ、ゲーム性ややりこみ要素など細かく仕込む、『フラグを立てる』のが主軸な感じです。世界観を一から作るのも好きです。ゲームクリエイターとか一級フラグ建築士(?)でも良いかも。

覆面とつけたのは、まぁまぁ匿名性が高いからです。しかし、覆面の人って、覆面つけて表に出てくる印象があり、全部覆うというよりは、むしろたまにパフォーマーもやってそうな感じ。覆面で。

コンセプトのビジュアルイメージの深掘りもまた進めていきたいです。本当はシンプルとか印象的とか入れたかったけど、結構似合わないと紙一重なことが多いので言葉選びが難しかった。お洋服を選びやすいコンセプトになるよう、前半は『服の特徴を表現できる』言葉にしました。

これまでのコンセプト(シナモンロール)は、じぶんのうわずみというか、こうありたいなベースだったんだけど、今回のは本質をとらえることが、できたと思う。
すごい時間と文字数かかっちゃったけど……。

まぁ、ちょっと違ったら修正パッチも出せますし。

さて、ここからがスタート。
2024年は、たくさん試着しに行って、好きな服ばかりのすっきりして充実したクローゼットを整えていきたいです。
自問自答ファッションに時間がゆるすかぎり本気で取り組んだこの1ヶ月、ほんとうに楽しかった。自己流アウトプットだけしてたここ1年半のなかで、ここ1ヶ月が1番自分のスタイルのイメージ作りが進んだ。ここまでお付き合いいただいた皆さま、そして©︎あきやあさみ様、ありがとうございました!

108:シン・コンセプト Done.
おや、明日……?

(邪念 2350文字)

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