薮宏太さんを好きになった一年間のレポ

 こんにちは。薮宏太さんを好きになり、あれよあれよという間に一年が経っていたオタクです。好きなことをしてる時間はとてもはやく過ぎる、不思議だよね。今回は個人的な記録として、抽象的ではありますがこの一年でこんな変化が自分の中で起こったなというのを書いてみたいと思います。


 まず、自分の外見に手をかけることの気恥ずかしさがかなり小さくなったということ。これが一番大きな変化のような気がします。私は兼ねてから陰の世界に身をおいてきた人間なので自分の容姿に気を遣うこと、容姿を気にしていることがなんとなく恥ずかしいという考え方が根っこにありました。あいつ陰キャのくせに色気づいてやがるぜ、と自分の中の「世間」に陰口を叩かれるので、誰あろう自分のせいで「外見にとらわれることは恥」という呪いがかけられていました。そこには、外見のキラキラしている人たちを内心で小馬鹿にしていたことがあるという後ろめたさとそういう過去のあるやつがキラキラ側の世界に行っていいはずないだろという謎の義務感みたいなものもあったと思います。一言で言えば拗らせた自意識の肥大ですね。いたい。

 しかし、この一年で「自分」の捉え方が一変しました。私は私である以前に、「薮宏太さんのファン」すなわち「私の好きな人のファン」になったのです。

 このことにより、今まで行動を決めるときに「自分がこれをしたら世間にどう思われるか」と考えていたのが、「好きな人のファンがこれをしていたら私はどう思うか」という視点に切り替わりました。薮宏太さんのファンがこんなボロい服着てたらやだな、薮宏太さんのファンが肌荒れてたらやだな、薮宏太さんのファンがこんな生活してたらうれしいよな、そう考えると選ぶべき行動がとてもシンプルに見えてきます。そしてたぶん、自分の中の世間の声を聞いていた頃よりずっと気が楽だし生活の質も上がっている気がする。なんせ私はこれまで自分の目が気になって脚にクリームすら塗れませんでした。

 薮宏太さんを好きになることで私の肩書きに「薮宏太さんのファン」が加わり、そのおかげで自分を客観視する術が身につきました。呪いも徐々に解けてきている気がする。


 そして、この延長線上にあるものかもしれませんが、楽しめるものの範囲が広がったということ。私はたいていの推しに対していわゆるお茶の間の人で、現場に行くというのはちょっと敷居が高いかな…ご本人にお目通りするなんて恐れ多すぎて無理…というタイプでした。ただ、先日の配信でライブが発表されたとき、本当にごく自然に「行きたい」と思いました。時節柄とチケットの倍率を考えると現実に行ける可能性は低いかもしれませんが、とにかく何も物怖じせずライブに行きたい、と思えたことが私にとっては大きな変化です。

 また、音楽を聴いたり歌ったりするのは小さい頃からずっと好きで割と雑食ぎみにいろいろかじっていたのですが、苦手なジャンルもありました。ラップと洋楽(英語詞)がその例です。理由は明白、歌えないし歌えないから歌っていて楽しくなかった。あとラップに関しては誰がやっても一緒だと思っていました。なんてもったいないことを。

 そんな私の小さな価値基準なんて、「Hey!Say!JUMPの曲、薮宏太さんが歌っている曲は全部歌えるようになりたい」という欲望の前には無力でした。ジャンルなんか関係ない、好きな人と同じ歌が歌えるようになりてえんだ。その一心で歌詞カードとにらめっこしながらStupidやGo Fighterを練習する日々です。八乙女光さんと有岡大貴さんでは詞の雰囲気もラップの歌い方も全然違うってことにも気づいて、ラップ担当が二人いるHey!Say!JUMPを好きになってよかったなと思います。

 歌のジャンルやHey!Say!JUMPに直接関わりのあるものだけでなく、例えば街で黄緑色の物を探すようになっていたり、海を見たときに思い出す顔があったり、好きな人が好きと言っていた本を読んでみたり、間接的にも「楽しみ」がどんどん増えた一年だったような気がします。アーティスト提供楽曲で素敵なアーティストの方と出会う機会があるのもすごく嬉しい。好きから好きにつながっていくのってすごく嬉しいことだなって思います。


 総合すると、自分で思っている自分像とか絶対的な価値なんてなにかきっかけがあればくるっと変わってしまう、絶対なんてほとんどないってことがわかった年でした。私は今年社会人になり身辺の状況もがらりと変わると思いますが、そういう時期にこれに気づけてよかったなと心から思います。


 細かな変化は他にもたくさんあるような気がしますが、書いているときりがないのでここまでにします。これから一年の目標は、豊富な供給に慣れることなく上手に楽しむ方法を見つけることです。週一のsmashですでに溺れそうな今日この頃。

 この一年、たくさんの幸せをくださった薮宏太さんに感謝を申し上げて終わりにしたいと思います。薮宏太さん、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。そして最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

2020年トータルで考えれば超絶ハッピーだったオタクより

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