narrative ベース

 narrativeとは、「自己についての語り」である。今、ゼミでこれについての文献紹介をしている。その一環でこれを書いていく。つまり、このnoteはゼミ用に書いているものだ。
 さてゼミ用に書くとして、テーマは何にしよう。最初考えても思いつかない。そんな薄っぺらい人生だったのか。考えた結果、語りに即して書けそうな「自分の将来」について書こうと思う。

 自己についての語りの基準として、まず価値ある終点を明確にすることが挙げられている。終点だから最後にこのことを書くべきだが、列挙していく事象が長くなりわずらしくなるのを避けるため、先にざっくりと望ましい終点を述べておく。それは「どうしてそうなりたいか、どうしてそういう仕事をしてみたいか」ということである。

 遡って幼稚園生、年中か年長の頃、夏秋あたりにちょっとしたお祭りみたいなものが幼稚園であっていた。そこでは、それに向けて作った、幼稚園生の作品が展示される。その時の作品は遠足で行った、水族館の動物をテーマとした作品を飾っていた。私は折り紙のオレンジのイルカを作って飾っていた。コレは今でも実家にあるはずだ。今思えば、なぜオレンジにしたのだろう。考えると、ある推測に至った。当時、その水族館には4匹のイルカがいた。名前はササ、クク、ララ、モモ。サクラとモモから来ている。そして幼稚園では、私はももぐみにいた。そのももぐみはオレンジだったのだ。そこから、オレンジのイルカにしたのだろう。だとしたら自分で言うのも何なんだが、センスすごくないか。一般的にイルカの色はグレーや水色で彩るはずだ。それを「モモをイメージして、ももぐみのオレンジで〜」と思い、先生にオレンジの折り紙をお願いした私は何だ。今の私だったら、しないであろう。当時の私すごいと思う。
 中学3年生の時、文化祭で学年全体として、劇をすることになった。映画『サウンド・オブ・ミュージック』の劇だった。私は劇に出たいと思い、志望して修道女の役として出る側になった。そして、仲の良い友達が修道院長役だった。この劇の中では修道女役は大所帯に含まれるグループだった。そう女子が大所帯だったからこそ、まとまりが難しく、毎回全員が参加するわけでもなく、グループでの対立もあった。だから、劇中での立ち位置などをその場で考えていくのが難しかった。そこで、休みの日に修道院長役の友達と近くの公園に集まって話し合った。その友達とは家が近かったからだ。そこで話し合い、私は権限がないだろうから、これを他の子に友達から伝えてもらい、劇に活かした。いざこざはあったものの、どうにか劇は成功した。あの時休みの日を使ってまで、友達と話せたのはよかったと思うし、劇をするにあたって、演じるのも考えていくのも楽しかった。
 高校2年生の時、これもまた文化祭でクラスでビデオを撮って流すこととなった。こちらもまた劇で、桃太郎とかぐや姫を足したような物語だった。私はナレーションとして、大体の現場について回った。だから、どういう流れかはおおよそ知っていた。撮り終わって、他の子が動画編集をして、出来たのをクラスで見た。正直微妙だった。編集の感じが良いとは思えなかった。「このシーン、もっとライトがあればいいのに」「ここ、あの音楽入れたらよく見えるのに」「ここの繋がり、そこで切るのちょっと変」など見ながらそう思った。実際ついて回って見てた時は面白かったのに。私もこの編集に携わればよかった、そうすればより良いものが出来ただろうに。良さが伝わってこない。心の中でそう思い、少し後悔した。
 大学生になって、法学部実行委員会に所属している。コロナ禍で活動が制限され、何も出来ていなかったが、今年から少しずつ活動するようになってきた。今のところ実際にやったのは、まずメンバー募集と1年生の新歓である。それにあたって、ポスターを作ることとなった。ポスターを作ってみたかったから、私が作ることに名乗りをあげた。いずれも作成アプリからポスターを作った。ポスターを作っていて、とても楽しいのである。どういう文字の字体にしようか、どういう色を使おうか、デコレーションをどこに配置しようか、コレを考えるのが楽しいのである。ポスターを実行委員のメンバーに見せた時、他のメンバーに感謝された。嬉しかった。ポスターを作る度にまたいつかポスターを作りたいという気持ちになる。さらに今、実行委員会内での夏イベントの企画にも携わっている。私は企画・総務部長という肩書きがあるので、一応まとめ役として動いている。しかし、企画自体やってみたかったので、この企画に携わって何人かのメンバーと動いていくのも楽しい。

 以上のことから、私は昔から何かを作ることが好きだと思った。だから、将来何かを創る仕事、クリエイティブな仕事をしてみたいと思う。

 ここまで書いておいて実はコレはあくまで、語りの一部である。本当はもっと長い話である。それも書きたかったが、これ以上書くと長すぎて読む気も失せると思う。だから今回はここまでにして、残りはゼミで話すとしよう。では、コレで一旦お終いである。

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