ソフトバンクでんきは詐欺会社という話

ソフトバンクでんきは詐欺会社である。

私は、ソフトバンクでんきの解約時の一連のトラブルでそう感じた。今現在契約している人、勧誘にあった人への警鐘としたい。

トラブルのきっかけは、アパートの退去時の電気の解約という、ごくありふれた出来事である。

ソフトバンクでんきのホームページをみたところ、解約は電話のみと記載されていたため、カスタマーサポートに電話を掛けた。しかし、10数回かけても全く繋がらない。引っ越しの2週間前で時間がなかったため、このまま解約できないのではないかという強い焦燥感に襲われた。

電話でしか解約できない。しかし、その電話が全く繋がらない。

そもそも、電話でしか解約できないのがおかしい。ガスも水道も解約手続きは、インターネットで数分で終わった。IT企業であるソフトバンクが、インターネットでの解約システムを構築するなど容易いはずだ。

話が脱線してしまったが、このままでは進展しないと思った私は、ソフトバンクでんきを契約した携帯ショップに電話を掛けた。

「引っ越しで解約したいのにできないのは詐欺ではないか?」

私は、かなり怒気を帯びた強い口調でそう言った。ショップ店員の返答はこうだった。

「でんきの契約は店頭でできるが、解約は承りかねる。だからもう一度カスタマーサポートにかけなおしてくれ。」

ふざけた話である。そんなことは100も承知である。10数回すでに電話をかけている。それでもどうにもならないから、ショップに電話をしているというのに。

その旨を電話で伝えると、このような返事が返ってきた。

「そのようでしたら、ソフトバンク本社のカスタマーセンターに電話してください。サービスの改善を要望できます。」

意味が分からなかった。

引っ越すから解約したい。それだけの事なのに、なぜこちらがサービスの改善を要望しなければならないのか。そして電話したところで改善などするはずがない。

「消費者をバカにするのも大概にしろ。このまま解約できなくて泣き寝入りしろというのか。なんとかしろ。」

私は、電話口で怒鳴り上げた。店員は申し訳ありませんの一点張り。このままではらちが明かないと感じたので、そこで電話を切った。

次の日に再びソフトバンクでんきのカスタマーサポートに電話をかけた。今まで、10数回電話をかけても繋がらなかったのに、1回で繋がった。前日に怒鳴った甲斐があったのか。それは分からない。

解約手続きで言われたことは2つ。

・解約手数料は500円かかるから、それを最終月の電気代に加算するということ

・電気代の引き落としは2か月後であるから、4月まで請求がつづくということ

特に後者はおかしいと思う人もいるだろうが、契約時に説明はあったため、特に疑問には感じなかった。解約手続きが終わり、ほっとしたのもつかの間、さらに新たな問題が生じた。

最終月の電気代が異常に高いのである。暖房を使うから、他の季節と比較して、冬の電気代が高いのは納得できる。しかし、大学生の一人暮らしだったので、それほど高くはならない。1月の電気代は約5400円だった。しかし、2月の電気代が13000円を超えていた。引っ越しは2月20日で、21日の0時に電気の供給を停止する手続きであったため、使用期間は約3週間である。

解約手数料の500円を差し引いても高すぎではないか。何にそんなに使ったのか。私は不思議でならなかった。

電気代は携帯電話の通信料金と合算で引き落とされるため、My Y!mobileというアカウントで請求内訳は確認できる。はずだった。1月までの電気代の内訳は確認できるのだが、最終月の2月の電気代は全く見れないのである。

画面には「ログイン中の契約ではサービス対象外です。」という文字が並んでいた。ソフトバンクのサービスを利用しているのに見れないのはおかしい。もし、私が、前月と比べて、2.4倍も電気を使用していた場合でも(そんなはずはないが)、請求の内訳を確認できるのは消費者にとって当然の権利である。

私は、請求内容の開示を求めて、ソフトバンクでんきのカスタマーサポートに電話をかけた。大方の予想通り、全く繋がらない。20回近くトライしてみたものの、繋がる気配が全くない。今度は、ショップに電話に掛けることは出来ない。

メールでも何でもいいから他の手段でソフトバンクでんきと連絡を取ることは出来ないかと調べてみたものの、ソフトバンクでんきが消費者に向けて開いている窓口は電話のカスタマーサポートしかないのである。

私は再び窮地に追い込まれた。連絡を取ろうにも取れない。しかし、このまま引き下がることは絶対に嫌だった。私は、公的サービスを利用するしかないと考え、消費生活センターに連絡をした。解約時のトラブルから過大請求までの経緯を説明すると、相談員がソフトバンクでんきに連絡してみるからしばらく待っていてくれと言われた。

「繋がらないと思いますけどね。お手を煩わせて申し訳ありません。」

私はそう言って、絶望に近い微かな期待を込めた。

15分後に再び消費生活センターから電話がかかってきた。やはり無理だったんだろうなと思いながら出ると、連絡が取れましたので内容を伝えます、と。困惑した。あれだけ繋がらなかったのに公的な機関を通すと繋がるのか。

ああ、やはりソフトバンクの商売は、強いものにペコペコし、消費者には連絡の手段を断ち、交渉の機会を潰してお金をむしり取るのが根幹にあるのだろうと感じた。

それで、相談員から言われたソフトバンクでんきの返答はこうだった。

「高額請求については、調査するから数日待て。」

待てと言われる以上待つしかない。2日後、消費生活センターから電話があった。相談員によると、ソフトバンクでんきの言い分は、

最終月の請求内訳は契約上開示できない。もし、どうしても知りたいのなら、開示請求料金を払え。ソフトバンクでんきは電気の使用量に応じて正当に料金を請求している。電気代も値上がりしているしそれが原因ではないか。しかし、電気の使用量については分からない。電気の供給の大元である関西電力(下宿先は神戸の為)に問い合わせてくれ。

全く矛盾している。正当に料金を請求しているなら開示できるはずだ。そして今まで、内訳も確認できていたのに、使用量が分からないはずがない。さらに驚くことに、これは個人とソフトバンクでんきのトラブルであるから、消費生活センターとはもう連絡を取らないと言ってきたそうだ。

相談員も、これ以上は、私には無理だから、個人でカスタマーサポートに電話をして、お金を払って請求内容の詳細を確認してくれと。

再びふりだしに戻ってしまった。

あのソフトバンクでんきのカスタマーサポートである。電話をしたが出るはずがない。卑劣極まりない。

結局、13000円の料金の内訳は何なのか。

それが分からないまま、請求が確定し数日後に引き落とされる。

数年前にワイモバイルのショップで、高校の時に契約した携帯電話の名義変更時に、携帯料金と合算なら安くなりますからと言われて、その口車にまんまと乗せられて契約してしまったオチがこれである。

料金は引き落とされてしまうが、許したわけではない。そして、これ以上ソフトバンクでんきの被害者が生まれてほしくない。その強い思いからこの文章をつづっている。

私にできる抗議と抵抗は、ワイモバイルを解約し、ソフトバンクグループのサービスを使わないことしかない。

なんと無力であろうか。

しかし、私個人ではこれだけの抵抗しかできないが、消費者がソフトバンクは詐欺会社という意識を持ち、サービスを使わなければ、それは大きな力となる。

この拙い文章がその僅かなきっかけとなることを信じて。


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