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世界樹の迷宮HDリマスター


世界樹の迷宮とは

2007年1月18日に発売された、3DダンジョンRPG
今年で実に16周年という、ご長寿シリーズだったりする
可愛いキャラクターにえげつない難易度、という矛盾が魅力であり、
ゲーム好きな諸兄であれば一度は耳にしたことのある
タイトルなのではないだろうか

…え?
ない?

それは駄目ですね
今からでも冒険者になりましょう
――と、いうのも

今年の6月1日に、初代~ⅢまでのHDリマスターが
発売されたのである
原作はDS作品であるため、今からプレイするのは敷居が高い
しかし、リマスター版はSwitchさんに登場
現代人にしっかり歩調を合わせてくれているのだ


どんなゲーム?

最大の特徴として、マッピングが挙げられる
これは自分で地図を書き、迷宮を踏破していくという
システム
最初は面倒だと感じるかもしれない
けれども、考えてみて欲しい
迷宮内で見つけた、怪しい場所……ひょっとしたら、
のちのちクエストで立ち寄るかもしれない
そんなとき、メモ機能を使う
もしくはアイコンを設置してみる

するとどうだろう

自分だけの、使いやすい地図が誕生するのである
原作ではタッチペンでの手描き一辺倒であったが、リマスター版は
オートマッピングにも対応している
気になった箇所にアイコンを設置するだけで、お手軽に
地図製作を楽しめるようになっている

また、今作の代名詞とも言える戦闘の難易度
若輩者であった筆者は、はじめて原作に触れた際、
最初の階層で全滅している

景色が綺麗だなぁ、とか
BGMいいなぁと思っているうちに、
敵と遭遇
そのまま嬲り殺しにされた

通常のゲームでは、通常攻撃を連打しているだけで
初陣は何とかなる
世界樹は違う
こちらはスキルをフル活用して、TPが尽きるまで
奮闘してやっと、勝てるのである
それに気付いていない筆者はTPを惜しんだ結果、
ボッコボコにされた
味方が次々と倒れ、画面が暗転

人生初の「hage」である

どうしてこんなゲームを買ってしまったのだろう?
筆者は訝しんだ
実際、そのまま数年ほど放置していた
それがふとした拍子に再開してみようという気になり、
再び迷宮へ
また全滅した、何度も、何度も

気が付くと、ムキになっていた
意地でも迷宮を踏破してやろうという、自分でも
よくわからない決意が芽生えた

それが出発点だった

なお、リマスター版では戦闘の難易度変更が可能になっている
敵が弱く、取得経験値も増える「ピクニック」
一般的なRPGに近い難易度の「スタンダード」
原作準拠のきちく高難易度を楽しめる「エキスパート」

筆者はエキスパで楽しんでいるが、これも
プレイヤー次第
自分に合った難易度で楽しむのがベストだろう
途中で投げ出してしまうのが、いちばん勿体ない

キャラメイク

世界樹シリーズの醍醐味に、冒険者の育成がある
彼らには決まったプロフィールがない
本当の、名もなき一介の新人なのである
そんな彼らに名前を与え、職業を決定する

こうしてギルドが結成され、プレイヤーと冒険者達の
旅が始まる

一度に探索に連れて行ける仲間は5人まで
前列、後列という概念があり、たとえば剣を扱う職業なら
前列に、弓を装備しているキャラは後列でも
敵に与えるダメージが減少しないなど、個々にあった
ポジションを与えてあげよう

彼らはSP(スキルポイント)を取得することで強化される
はじめはなんの技能もない彼ら
彼らが戦闘で行使する技能を発揮するには、
このSPが必要となる
レベルアップのたびに1Pずつ付与される、貴重なSP
これを用いて、スキルを取得し、冒険者を育成していくことになる

迷宮内ではさまざまなイベントが待ち受けている
そこでは冒険者は名前で呼ばれ、職業の強みを活かして
活躍したり、ちょっぴり真抜けなエピソードを披露してくれたりする
こうして共に冒険するうちに、次第に愛着が湧いてくる
たった一枚のイラストから、無限とも言える物語が生まれるのだ

育成面に関しては、
・キャラクターのスキルを振り直す「休養」
・キャラクターを抹消し、より能力の優れたキャラを登録する「引退」
――が存在する

原作とリマスター版の違い

・難易度が選べる
・オートマッピング対応
・機種がDSからSwitchへと進化(グラフィックも美麗に!)
・キャラメイクに選択可能な容姿が追加
・キャラメイクの際、職業の枠を超えて容姿を選べるようになった
・SPを割り振る画面が見やすくなり、またSPをまとめて
つぎ込んだり、目当てのスキルを取得する目安が表示されるように
・リザルト画面に冒険者の顔が表示される
・キャラメイクの際、原作では名前→容姿の選択を行っていたが、
リマスター版では先に容姿を選択できるようになった
・迷宮探索時の移動速度・戦闘速度が選べるように


各作品の特徴

無印・Ⅱ・Ⅲがセットで販売されている
単独はDL専用で、セット購入の方が単価がお安くなる仕様

無印
選択できる職業は
・ソードマン(物理アタッカー)
・パラディン(タンク)
・メディック(ヒーラー)
・レンジャー(万能)
・バード(後方支援職)
・アルケミスト(魔法アタッカー)
・ダークハンター(行動阻害系アタッカー)
――に加えて、隠し職として
・ブシドー(物理特化職)
・カースメーカー(行動阻害特化職)
――が存在する

これらの職業ごとに、男女2名ずつの立ち絵+追加容姿1種が
用意されている
性別や容姿による能力の違いはないため、
好きな職業・容姿を選択しよう

最初の階層から毒を使う敵が登場
毒のダメージは新人冒険者のHPを軽く上回るため、
実質上の即死攻撃である

ショートカット通路やイベントが少なく、
不便さ、味気なさを感じる
また職業バランスにも難があり、「構え」に1Tを要する(構えていないと
攻撃出来ない)ブシドーが不遇だったり、
メディックの「医術防御」やレンジャーの「サジタリウスの矢」の
性能がバランスブレイカー寸前に優遇されていたりする

第5階層があらゆる意味で衝撃

味方のレベルは70で打ち切り
以降の作品では条件を満たすと99まで成長可能


上記の職業に加えて、
・ドクトルマグス(万能支援職)
・ガンナー(後列物理アタッカー)
・ペット(タンク)
――が追加されている
ブシドーとカースメーカーも最初から選択可能
ペットは隠し職の扱いだが、比較的早い段階で解禁される

立ち絵は前作の容姿を踏襲しつつも、
妙に殺意が高い表情に変化している

!!ああっと!!
りす
引退マラソン
――などの、より凶悪なギミックが登場

無印から引き継ぎ要素が存在する
ギルド名や武勇が継承されるが、冒険者は新規登録となる
図鑑のコンプ具合によって「勲章(HPTP+10、全能力+1)」か
「王冠(HPTP+15、全能力+2)」がもらえる
 なお、序盤のチュートリアルの殺意も上昇する
 ハイラガはどこまで殺意が高いのか…


職業が一新
・ウォリアー(物理アタッカー)
・パイレーツ(前列・後列どちらにも対応できるアタッカー)
・ゾディアック(魔法アタッカー)
・プリンス/プリンセス(支援特化職)
・シノビ(行動阻害系アタッカー)
・ファーマー(探索特化職/戦闘には不向き)
・ビーストキング(行動阻害特化職)
・モンク(ヒーラー)
・バリスタ(後列型アタッカー)
――に加えて、
・ショーグン(物理特化職)
・アンドロ(浪漫枠)
――が存在する

アナザーカラーという概念が追加
各容姿に色違いのグラフィックが追加された
容姿によっては表情や小物も違う

サブクラスの導入
1職限定だが、他職のスキルを習得可能になった
たとえばメインはモンクで、手が空いたときにプリのサポートスキルを
用いるなど、より無駄のない戦術が組めるように


ギルドカード関連
以前はDSのすれ違い通信のみであったが、リマスター版では
ネットに接続すれば、見知らぬ冒険者達と共闘したり
アイテムを交換したりと、交流を楽しめる

その象徴がギルドカード
ギルドのシナリオ進行具合や、アイテム・敵の図鑑コンプ率など
勲章が与えられる
また、ギルドメンバーやギルド名なども表示される

海でも冒険
大航海なる要素が追加
出航にはコスト(お金)がかかり、また移動に制限があるものの、
進行具合によってじょじょに訪れることが可能な場所が
増え、それに合わせて「大航海クエスト(先述の他ギルドとの
共闘マップ)」が解禁される

シナリオ分岐
今作は途中からストーリーが分岐する
そのルートごとに限定の敵やアイテムが存在するため、
最終的には全てのルートを周回することになる
なお、周回時には地図や冒険者、所持金などを引き継ぐかどうかの
選択肢が用意されている

スキル「聞きかじり」
SPを要するが、これを取得したキャラは街で待機していても
経験値が入るようになった

宝典
いわゆるドーピングアイテム
これを無限に入手・投入可能であるため、フルパラメータのキャラを
育成することが可能になった

解剖用水溶液
世界樹シリーズにはドロップ率が低いアイテム・入手に条件が
必要なアイテムが存在する
これらを無条件に(使用したターンに撃破する必要あり)ゲットできる
アイテム「解剖用水溶液」が登場

尚、3作品に共通の特徴として、
・ボイスは無し
・シナリオも薄味
・容赦なくNPCが死ぬ
・自ギルドのキャラロストはなし
・毒のダメージがおかしい
・すぐに全滅する
・いともった?
――といった点が挙げられる


他シリーズについて

現在、Switchでプレイできるのは初期3作品のみ
他作品は全て3DSでのみプレイ可能
DLCも存在したが、現在は配布が終了している……


・3DS最初の作品
・職業バランス、シナリオとバランスがいい作品
・世界樹デビューにおすすめの作品
・戦闘難易度が導入された
・今プレイすると、戦闘や移動がもっさりして感じられるかも
・宝典、サブクラスが調整された

新1
・無印のリメイク
・固有のグラフィック持ちの固定パーティで
冒険する「ストーリーモード」が追加/既存の冒険者達は
「クラシックモード」で選択可能
・ストーリーモードのキャラ、NPCにボイスが追加
・冒険のサポートが受けられるギルドハウスの追加
・指定した階層(踏破しているのが条件)にワープする
フロアジャンプが追加
・敵や味方のスキルを装備出来る「グリモア」システムの
追加

新2
Ⅱのリメイク
・ストーリー、クラシック共にⅢ出典のプリを選択可
・ギルドハウスで金策が可能に
・DLCが導入された、初の作品
・グリモアがより洗練される


・久しぶりのナンバリング作品
・迷宮内で調理を行い、HPやTPを回復可能になった
・キャラメイクにボイスとカラーエディット機能が追加
・シナリオは薄味に戻る
・職業が一新される
・世界観も一新、ファンタジー色が濃くなる
・追憶の音貝により、控えメンバーにも経験値が入るように

X
・お祭り作品、各ナンバリングから人気職が登場
・無印・Ⅱの容姿にもアナザーカラーが追加、ボイスとカラーエディットが
可能に
・DLCで歴代全グラ配信(現在は終了)
・新規職としてヒーローが登場
・霊堂
・レベルの上限が99→130にパワーアップ


世界樹と不思議のダンジョン
・風来のシレンシリーズとのコラボ作品
・オリジナル職としてフーライが参戦
・ちまちま動く冒険者が見られるのが最大の魅力
・リーダーキャラを操作し、他のキャラはオートで動く
・リーダーキャラには「空腹度」があり、0になると
HPが減り始める(食材で空腹度は回復可能)
・職業によって空腹度の減る速度が違う
・職業によってレベルアップに必要な経験値も違う
・メンバーは4人+迷宮内に味方を派遣可能(自然にレベリング
される仕様)
・迷宮は全てランダムダンジョンであり、
レベルリセット(一時的)ダンジョンも存在する
・処理オチやバグ、命中率の低さ、味方の挙動など、
細かい点が惜しい

世界樹と不思議のダンジョン2
・セカダン続編
・味方の挙動が少しだけ改善
・新規職としてケンカクが参戦
・解剖用水溶液と同等の効果を持ったアイテムが登場


#今年のベストゲーム

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