神激の歌詞、ここがいい!#15「ワールドブレイカー」

#15 ワールドブレイカー

「この一歩が誰かに届いて 生きがいになって恐怖に打ち勝つ力に変わるのなら振り返らず行く 突き通して行くそう これからも ずっと戦闘態勢」

ちょっと驚いたのだが、ワールドブレイカーをまだ書いていなかった。好きな曲が多すぎてあまり意図的に選んでいなかったが、かなり上位に入るお気に入り曲のひとつである。

「この一歩が誰かに届いて」というところから。誰かに届く何かを願うという発想はよく見かけるものであるが、その何かが「一歩」であるという、その謙虚さ、あるいは慎ましさがとてもいい。私たちは、当たり前のことだが、一歩ずつしか進めない。スピードや歩幅は違えども、一度に進めるのは一歩だけである。しかし、一歩を歩んでいるということは、間違いなく進んでいるということであり、止まってはいない。
そして、一歩進めば、いつかどこかで「誰かに届く」のである。神激の一歩が届いたのが、神者であるし、私もその一人である。そして誰にとっても、誰かに届くことは心のどこかで願っているものである。人の心に自分の心を届けることは、一歩を重ねることだけで叶う願いなのだと、だから一歩ずつ進んでいけばいいのだと、そういう勇気をくれる。「生きがいになって」「恐怖に打ち勝つ力」になるのだと。

「振り返らず行く」こともとても大切なことだと思う。もちろん、よりよく前に進むためには歩んできた道を振り返ることも大切である。しかし忘れてはいけないのは、「戦闘態勢」つまり逃げないことである。振り返ることは決して逃げることを意味しない。振り返りはしても、逃げず、立ち止まらず、戻らず。一歩進めば「誰かに届く」のだから。

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