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流産と供養とおわかれ

流産手術の翌日、夫が仕事へ行った後で、
体に障らない程度で外へ散歩に行きました。
目的はふたつ。

・お花を買う
・額縁を買う

夫には相談していませんでしたが、
私はお空に帰ったお腹の子に、お花を供えようと考えていました。
額縁は、もうひとつの計画がありました。

水子供養のために水子地蔵を奉納するのは
ちょっとおおげさなきがして
自分で粘土でお地蔵様をつくるか、
お地蔵様の絵を描こうと思っていました。

紙に描いた絵であれば
自分が死ぬ時にお棺に入れてもらって一緒に燃やせるので
絵にしました。

おじぞうさまの絵を描いて額縁にいれ
それを遺影代わりにして、お花を供えようと思ったのです。

たこやきに見えるものは黒糖鈴カステラ

稽留流産の診断をうけてから何度か泣きましたが
何に対して泣いているのか、なんだかよくわからないままでいました。
稽留流産になるかもしれないとか、9週の壁だとかいう話は
妊娠中ずっと頭にあったことでしたし、
赤ちゃんは姿形もまだ曖昧で、なんだかきちんとお腹の子のことを思えているのか、自信がありませんでした。

クッキーのような煎餅のようなものを持ったおじぞうさま

こうしておじぞうさまを描いて
お花やお菓子をお供えして、
手を合わせて
それから何度も何度も、今まで以上にボロボロ泣きました。

これはまぎれもなく
ちゃんとお腹の赤ちゃんに向けた涙で
ようやく、はじめて
ちゃんと泣くことができた気がしました。

とくに狙ったわけでもないですが
おじぞうさまは夫にも、小さい頃の私にも似ていて
なんだかほんとうにこういう顔の子だったのかもしれないなと思います。

今は気持ちの向ける場所がこうしてできたので
なんだか不思議と元気です。

夫には相談もせずにこんな祭壇をつくりましたが
翌朝、夫がおじぞうさまに麦茶を追加でお供えしてくれていました(笑)

それから毎朝麦茶やお菓子を取り替えるのが日課になっています。
また新しい日々を楽しく生きていきましょう!

では、また。

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