きのこのーと#52
こんばんはきのこです。
紹介できてない作品が溜まってきているので、流石に今週は複数作品紹介しようと思っています。
最近はかなり映画館に行けてる反面、配信作品をあまり見れてないので、少し時代に置いていかれてる気分もあります。
今週は初めて目次機能使ってみようかなと思ったんですが、やり方わからなかったので気が向いたら更新します。
映画
今週紹介する作品はこちら!
『零落』
出演 : 斎藤工、趣里、MEGUMI、山下リオ、土佐和成、永積崇、信江勇、宮崎香蓮、玉城ティナ、安達祐実
この作品は浅野いにお原作の作品でみなさんもよくご存知であろう竹中直人さんが監督をしています。
この作品も近所でやってなくて、やってる劇場まで行きました。
漫画家の主人公深澤は8年間連載していた作品が完結し、次回作のアイデアが浮かばず、他の売れっ子漫画家に対し、嫉妬や敗北感を感じながら自堕落で鬱屈した日々を過ごす。
ある日風俗店を訪れ、ミステリアスなちふゆという女性と出会う。それから自分のことを詮索しないちふゆに深澤は惹かれていく。
漫画家って売れたら生涯安定なイメージもありますが、そんなのはひと握りで、次回作を描き続けないといけない漫画家もたくさんいます。
読書は良い読者もいますが、面白いか面白くないだけで判断したり、SNSで批評ばかりする人も多くいます。
こんな一生懸命描いてもただ見ている人の“つまんねぇ”この一言で全部崩れ落ちるんですよね。
僕は全ての作品においてクリエイターの気持ちを理解したいと思っています。
今の世の中多様性が大切ですからね。
色んな感性があって色んな表現があります。
全部が自分と合うわけないんですよ。
でもこの人はこういう思考なんだと感じることはできると思います。
自分に合わないからって暴言や中傷などで貶していい作品なんてないんですよね。
合わないなら見ないということも見る側の権利としてあります。
今作では描きたいものを描いても売れないと悩む深澤の姿、描きたくないものを描いて売れることへの価値観。
そんな漫画家だけじゃなく表現者なら誰もが直面するような苦悩や葛藤がたくさん描かれています。
今回であれば風俗ですが、逃げ出した先で心惹かれる何かに出会い、新たな発想や創作意欲が湧いてくることもあると思います。
深澤は思うようにいかないことを妻やアシスタントにぶつけ傷つけていましたが、誰に当たっても自分との戦いは終わらないんです。
大切な人を傷つけることは自分の選択肢を狭めていることに等しいと思います。
堕ちて生きよ。そんなキャッチに合う、自分自身とどう向き合うか考えさせられるような映画でした。
続いて紹介するのはこちら
『赦し』
出演 : 尚玄、MEGUMI、松浦りょう、生津徹、藤森慎吾、真矢ミキ
この作品は殺人の罪で懲役20年を言い渡された当時17歳の少女福田夏奈に、事件から7年後再審の機会を与えられ、減刑を求める裁判が行われるところを描いた作品です。
当時17歳の夏奈にとって20年の服役はあまりに重く、事件の事実認定の正当性をめぐる再審公判は社会に復帰する機会でもありました。
夏奈は罪を認めており、7年間の服役中にも深く反省していました。
獄中でも犯した罪の重さを自問自答し、7年経った今でもその悪夢のような記憶に苛まれる日々を送っていました。
本来少年法は加害者の更生を重んじるために作られているにも関わらず、今回の事件では懲役20年という重罪を科せられた夏奈。その判決は本当に正しかったのか。
被害者樋口恵未の遺族はその判決に納得していたが刑期が短くなることは許せなかった。
そりゃそうですよね。娘を殺されたんだから少しでも長く刑務所にいてほしいと思うのは当然だと思います。
しかし、本当にそれが正しいのでしょうか?
心理的にも再犯の恐れも極めて低く、社会の脅威になり得ないとされた加害者を牢に閉じ込めておくのが正しいのでしょうか。
加害者側からの賠償金を受け取っていた克と澄子。当然の権利であるとともに夏奈の親がどんな気持ちで払っていたか、受け取っていたことを考え振り返る2人。
正直被害者遺族と加害者側どちらの気持ちになっても辛い作品でした。
娘を失ってから酒に溺れる父の克は釈放を阻止するために証言台へと立つが、別れた元妻の澄子はつらい過去に見切りをつけたいと思っていました。
そんなすれ違いや双方の気持ちも鮮明に描かれており、観る人の感情に重く訴えかけてきます。
赦すことは魂の救済であり自分自身の憎しみや怒りから解放されることでもあります。
一生恨み続け辛い過去を背負って生きるのと、赦し前を向き生きるのはどちらが幸せか。
そんなことも考えさせられる映画でした。
最後に語られた夏奈が殺人をするまでに至った動機。受け入れられない克はある行動を起こそうとしますが、その際の克の感情、思考を想像するだけで胸が締め付けられます。
罪と罰について深く考えさせられる作品です。見た時自分はどう思うのか、考えながら見て頂きたいです。
もう1つ各種サイトで配信されている作品を紹介します。
『Diner ダイナー』
出演 : 藤原竜也、玉城ティナ、窪田正孝、本郷奏多、武田真治、斎藤工、佐藤江梨子、金子ノブアキ、小栗旬、土屋アンナ、真矢ミキ、奥田瑛二
この作品は公開当時劇場で見ていたんですが、改めて出演者見ると凄いメンバーですよね。
当時は玉城ティナちゃんがまだ出てきたばかりだったような気がします。
殺し屋専用のダイナー(食堂)が舞台のこの作品。このダイナーのルールは店主ボンベロの言うことを聞くか、死ぬか。
どんな殺し屋でもボンベロの指示には従うというボンベロのカッコ良さや、個性豊かな登場人物の数々、高時給という理由でそこで働くことになったオオバカナコ
カナコがたくさんの殺し屋を前にウエイトレスとして働く姿も見どころの1つです。
店内で行われる殺し屋同士のいざこざなど常連の殺し屋1人1人に対して真摯に向き合っているボンベロの姿に誰もが惚れてしまいます。
蜷川実花監督ならではの画面の華やかさや美しい色使い、各登場人物の衣装など細やかなところまでこだわりが感じられます。
豪華出演陣による迫力のあるアクションシーンも是非注目してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今週はたくさん紹介しましたので1本でも刺さるものがあれば嬉しいです。
ではまた次回
次回の更新はまた来週の金曜4/21です。
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