かげきしょうじょ！！-マンガ紹介-

あらすじ

宝塚歌劇団をモデルにした「紅華歌劇団」を目指す少女達の物語。
身長178cm。天真爛漫さが売りの主人公、渡辺さらさはいつかビデオで見た「オスカル様」を演じることを目指し紅華歌劇音楽学校の門を叩く。
同期入学の中には、国民的人気アイドルグループ、JPX48の元メンバーで映画俳優の娘でもある奈良田愛がいた。
二人を中心とした紅華たちの青春が始まる――

読む順番に注意

読む順版なのですが、『かげきしょうじょ！！シーズンゼロ』の上下巻が事実上の1,2巻に相当するのでこちらから読んでください。
本編とも呼ばれている『かげきしょうじょ！！』から読んでも問題ないとされていますが、僕はシーズンゼロから読まなかったことを結構後悔しています……。

かげきしょうじょ！！　シーズンゼロ　上巻　（メロディ）

かげきしょうじょ！！ 1　（メロディ）

元々集英社の『ジャンプ改』で連載されていたのですが、雑誌の休刊に伴って白泉社の『MELODY』に移籍し連載が再開されました。

見どころ

• 出版社変更に伴う作中表現の変化
  いきなり邪道なおすすめポイントになるのですが、上述の通り本作品は途中で集英社➙白泉社へと移籍しております。
  もちろんストーリーや主要キャラの性格に変化はないのですが、本筋ではない小ネタや表現などの変化が見れます。
  
  例えば、集英社時代はアニメ好きのさらさはジャンプを中心に名作の例えをガンガン出していたのに対し、白泉社移籍後はタイトルやセリフをぼかして引用するようになります。
  また感情表現の際に横目でどこか遠くを眺めるようなコマが多くなります。少女漫画らしい、優しくもどこか寂しい雰囲気を感じることが増えました。
  関係者やリアルタイムで連載を楽しみにしていた方は大変だったと思うのですが、後からコミックスで読む者としては非常に興味深いです。

• ライバルであり仲間という王道展開
  紅華歌劇音楽学校のシステムとして全員が紅華歌劇団への入団は約束されています。なので今後もずっと一緒に劇を作りあげる仲間になりますが、同時に欲しい役をめぐってはライバルの関係となります。
  そのため、時にはぶつかり合うシーンもありますが、そこは伝統と気品を重んじる紅華乙女たち。互いを最低限リスペクトした上でのぶつかり合いが多いので、読むのが辛くなるようなギスギスするシーンはなく、全キャラを応援したくなる気持ちのまま読むことができます。

所感

初めから面白いですが、個人的には5巻くらいからどんどん面白くなります。それまでは日々の授業に食らいついていくシーンや過去の回想などが中心ですが、徐々に各キャラの意思が強くなっていき、自己を表現しようと前のめりになっていく様が胸熱です。

読んでいただきありがとうございました！