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私を生きる 〜退院後初外来〜

2023年11月14日

退院後初外来。病理結果が出ているはずなので、少々ドキドキ。これからの治療方針が決まれば、仕事の調整もつきやすい。

「ホルモン療法は決まりかな」などと勝手に想像。自分で調べて勝手に想像するほどアテにならないものはないと学習したはずなのに、どうしても検索してしまう。私の症状を理解している医師や看護師に聞くことが一番正確な情報とわかっているが、どうしても会えるまでの時間に調べてしまう・・困ったもんだ。

先生「どうですか?」
私 「はい、胸の水が溜まってきて・・・」
先生「後で見させてもらいますね。今日は病理検査結果についてです。が、ごめんなさい、全部まだ揃ってないので、わかっていることまで話しますね」

乳がんのサイズは22mm、リンパ節転移なし、ステージⅡA、核グレード2(1〜3まであって中間らしい)

ここまでわかっているらしかった。ただ、細胞分裂のスピードをみる「ki67」という値が出ていないらしい。

先生「・・・ということなんです。でね、○さんの場合、ホルモン陽性、HER2陰性、リンパ節の転移がないという状態です。が、どうも、顔つきが悪そうなガンのような気がします。」

私「顔つき??」

先生「癌には顔つきがあって、進行スピードが早かったりするものもあるんです。それをみるために重要なki67という数値があるんだけど、それが出てないからなんとも言えないんです。○さんの場合、ホルモン療法は必ずやります。が、年齢のことと進行のことを考えると抗がん剤治療も追加したほうがいいのかもしれないと思っています。ただ、迷うところでもあるので、もう一つ、オンコタイプDXという乳がんに特化した遺伝子検査をやってみてはどうかと思います。それを調べるといろんなことがわかるので、抗がん剤治療を追加するかどうかの指標になります。ただ、保険適応になっても13万程はかかります。高額医療費制度の対象になるので、今月中なら外来で色々検査もあるからまとまって良いかと思いますが、どうしますか?」

おっと・・・抗がん剤?? オンコタイプDX?? 遺伝子検査??? 想像してなかった言葉が次々と降り注ぐ。

「あちゃ〜〜、今、ここで決断!? 抗がん剤か・・・ 仕事どうするや・・ゲ〜〜嫌だな〜〜 私、何を迷う必要がある? 生きると決めたはず」と自問自答を心の中で呟いていた。しかし、次の瞬間には先生に「検査を受けたいです、よろしくお願いします」と伝えていた。

先生「わかりました。治療を始めるにも、まずは胸の水が少なくならないと始められないので、そこからですね。水が落ち着いたら、抗がん剤をして、その後にホルモン治療となります。閉経って来てますか?」

私「子宮を10年ぐらい前にとってしまったのでわからないです。卵巣は残っています。」

先生「そうでしたね、じゃあ、今日時間があれば、骨密度の検査とホルモン数値を検査したいのですが、どうですか?」

私「よろしくお願いします。」

先生・・・・・サラッと、抗がん剤実施するって感じで動いてません?(笑)
そうでした・・・思い出しました・・・ガンを診断された時も確定するために細胞診したんですが、その前の段階(マンモグラフィーや超音波)からほぼがん確定だったんですよね、多分。でも、はっきりしたことは言えないからオブラートに包んだ言い方になる。今回もきっと抗がん剤治療は確定なんだな・・って先生とのお付き合いも数ヶ月になってくると察してしまう自分。

「まあ、検査結果から抗がん剤やらないってなったら、ラッキーって思えるし、そんな感じでいいや」生きると決めた以上覚悟もできるようになった自分を褒めてあげたい。

こんな会話の後、注射器で水を抜いてもらった。48ミリ・・・なかなかの量。次回の診察は2週間後になったので、それまでに貯まるようならば受診するように伝えられた。
水が抜けると、胸の辺りのムカムカした吐き気がなくなった。少しは影響するのかな〜多くなったら早々に受診しようと思った。

その日は血液検査と骨密度の検査を受けて帰宅。

しかし、受診日は疲れます・・・

治るために抗がん剤治療を受ける  

これだけは決めている。

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