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のんびり村のkiki【最終話】

のんびり村の冬は、今年も、たくさん雪が降る。
ケーキ屋さんのkikiも早起きして、雪かきをして、タヌキのノーリーも、雪を見て、少しテンションが高くなったり、配達イノシシは途中で、コロッと滑ったり。

雪をイメージしたケーキを作りたいな、とkikiは思っているが、果たしてどんなケーキができるのだろう?



白い丸いふんわりとしたケーキを作りたいな 。そう思いながらkikiはせっせとケーキ作りに励んでいる。

この、のんびり村のケーキ屋さんはみんなの心をワシ掴みにするような、新作ケーキをどんどん作っている。

それがのんびり村新聞に載ることによって、みんながそのケーキを欲しくなり、急いで買いに来る。
だからこの前みたいに新作ケーキの取り合いでケンカみたいになることもしばしば。

そんな中、「ウ〜、ウ〜」とサイレンが鳴った。

このサイレンは、


火事だ。


のんびり村の端の方にある、大きなえんとつが目印の家から、黒い煙と、赤い炎が見えた。

上空にはパトかーるが飛んでいる。

パトかーるが、配達イノシシに指示をして、配達イノシシが、川から水をバケツに汲んで、運んでいる。

そのバケツの水をみんなで、ザバーっと何回も、何回も、えんとつの家にかけて、

ようやく、火はおさまった。

のんびり村では、みんなが協力し合って、お互いを助け合いながら、暮らしていた。


そう、これからも、ずっと、ずーっと。


〈完〉





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