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叔父と補聴器を買いにいく 

ミニチュア作家のいわなり ちさとです。
紹介した作品は販売します。気軽にお問い合わせください。

父の弟は祖母を看取って後、今も一人暮らしをしています。

叔父は少し知的障害がある人ですが、それをハンディとせず、黙々と仕事をし、好きなトランペットを吹くことを楽しみに生きてきた人です。

生きることを楽しむ姿勢はみごとであり、年相応に同じ話の繰り返しもありますが、私はそれを指摘せずに何度も初めて聞くことのようにしっかり耳を傾けます。一族の年長者に対する敬意からです。

そんな叔父が、電話で会話していて、うん、うんと返事するけれどわかってないなと感じることが去年からぐっと増えました。

自宅のテレビの音もとても大きいのです。

父が補聴器を使っていたのを覚えていて、残っていないかと聞いてきたので、これは早くに補聴器を買わなければと思いました。

それが去年の秋のこと。
そこから何度も何度も話し合いました。

叔父はもったいないと思うのでしょう。
通販の耳に付ける集音機のようなもののカタログを見つけてきたりしていましたが、やっと耳鼻科に行ってくれました。

やはり加齢による難聴だと診断され、紹介状を出されたと言います。
まず、話そうというのを遮ってすぐに補聴器屋さんへ連れていきました。

お店では聞き取りのあと、ヘッドフォンを使って単音の聞き取りをされました。よくわかった時は大きな声が出ます。どうかな?と言う時は迷った声。
わかりやすく素直な人なのです。

聞こえる音域がわかったら、パソコンで補聴器の調整をし、まず試聴をしました。聞こえたら合図をしてくれという指示に、右耳の時は右手を上げ、左耳の時は左手を上げるのもかわいらしいしぐさでした。

補聴器とスマフォを同期させることもできて、付属品を買うことなく電話の聞こえもよくなって一安心。

また、電池式だと良く消耗するという話を教えてもらっていましたが、充電式もできていたので、迷いなくそれにしました。夜のうちに充電でき、置き場所にもなるので便利です。

父の時はそんなものはなく、性能もかなり低かったので、お前の声は聞こえづらいとよく叱られたものです。

今回、叔父はつけてすぐによく聞こえると言っていました。
早速友人に電話したら、今まで低くて聞こえにくかった声がよく聞き取れたと喜んでいました。

この試聴機を一週間試し、来週もう一度お店にいき、なにもなければそのまま、調整が必要なら調整して買って帰るということになりました。

最初は店に一人で行くと言っていましたが、そんなことではいつ行ってくれるか不安だったので、一緒にいってよかったです。

たぶんに初めてのことに不安があって尻込みしている気配でしたから、後押しをし、値引き交渉なども私がしました。

次回は調整と支払だけなので、一人で行く?と聞きましたが、一緒に来てくれというので同行します。頼ってもらえて私は嬉しいです。

難聴は認知症につながりやすいとも聞いていたので、早い段階で対策を取れたことはなによりでした。

金額はけっこうでしたが、日常生活に支障がないなら安いと判断しました。聞こえが悪くて事故でもしたら、もっと負担は大きかったでしょうし、心のダメージも大きかったでしょうから、、、

こういう時に生きたお金の使い方を学ぶのだと感じます。
今回父が残したもので支払いするのですが、私は安心を買うことができました。叔父への恩返しにもなりました。

使い方は少しずつ慣れるしかないなと言う言葉が出て、不安もあるのは察しられますが、決して文句にしない人なので、見習わねばと思います。

父も母も送って、叔父との時間は私の大切なものになっています。

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