遺品整理の仕事をする為に必要な4つの許認可と7つの資格

遺品整理業を開業したいけど、どんな資格が必要なんだろう?
…とお悩みではありませんか?

遺品整理の仕事をする為に必要な資格はありません。

しかし、取得していると仕事の幅が広がったり、
他社とのスキルレベルの違いが明確になるので
ご依頼主の方から、安心と信頼をいただけます。
また、遺品整理にプラスして付加価値をご提供できるようになったり
知識が豊富になることでサービスの種類も増えます。

例えば、事務職に就く為に
絶対に取得しておかなければならない資格はありません。
でも、秘書検定やMOS検定などを持っていれば
スキルレベルを証明する事ができます。

ここでは遺品整理をしていく為に有利な資格や許認可をご紹介します。

目次

  1. 遺品整理で役立つ4つの許認可とは?

    1. 一般廃棄物収集運搬許可・・・市町村長許可

    2. 産業廃棄物収集運搬許可・・・都道府県知事許可

    3. 古物営業法・・・都道府県公安委員会

    4. 一般貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業・・・国土交通省許可

  2. 遺品整理で役立つ7つの資格とは?

    1. 終活カウンセラー

    2. 生前整理復旧協会

    3. グリーフケアアドバイザー

    4. 日本除菌脱臭サービス協会

    5. 相続診断士

    6. 全国遺言実務サポート協会

    7. 遺品供養士

  3. まとめ

遺品整理で役立つ4つの許認可とは?

一般廃棄物収集運搬許可・・・市町村長許可

一般廃棄物収集運搬許可とは
各市区町村長からいただける許認可になります。

一般廃棄物収集運搬と一概にいいましてもその中に
「家庭系一般廃棄物」と「事業系一般廃棄物」の2種類が存在します。

遺品整理で一般家庭の処分品を持ち出す際には
「家庭系一般廃棄物収集運搬許可」が必要です。

しかし、現在はほとんどの自治体で新規一般廃棄物収集運搬許可業者は
受け付けていません。

このような場合は遺品整理をさせていただくお宅の管轄する
市区町村の一般廃棄物収集運搬許可を受けている業者と提携して
処分品を引き取りにきてもらう必要があります。

家庭系一般廃棄物収集運搬許可を得ていれば
遺品整理から収集・運搬までワンストップで行えるので
タイムロスを無くすことができることと
他業者に別料金が発生することも抑えることができます。

家庭系一般廃棄物収集運搬許可を得ていない業者が、
ご家庭から処分品を持ち出すことは違法です。
廃棄物処理法の無許可営業は、
最高で5年以下の懲役、又は、3億円以下の罰金に処せられます。

産業廃棄物収集運搬許可・・・都道府県知事許可

産業廃棄物収集運搬許可とは
各都道府県知事からいただける許認可になります。

一般家庭から出る物の多くは家庭系一般廃棄物です。
各市区町村によって取り扱い項目が異なりますが…


【有害性の物】

  • 劇薬

  • 毒物

  • 農薬

  • 溶剤

  • 廃油

【爆発などの危険性のある物】

  • プロパンガス

  • 火薬

【引火性のある物】

  • ガソリン

  • 灯油

  • 塗料

【容積・重量が大きい物】

  • 耐火金庫

  • オートバイ

  • ピアノ・オルガン

【適正処理が困難な物】

  • タイヤ

  • オイル

などは、産業廃棄物扱いとなる場合が多いです。

その他、一般廃棄物として出せない物は

  • 消火器

  • 家電リサイクル対象品

  • パソコン

  • 在宅医療廃棄物

  • 自動車や二輪車の部品(バッテリー等)

  • 自動車

これらのように、リサイクル法が適用される物については各法に合わせた処分が必須となります。

産業廃棄物収取運搬許可には有効期限があるため、
有効期限が切れていないかの確認が必須です。

古物営業法・・・都道府県公安委員会

古物商は営業所ごとに、当該営業所に係る業務を適正に実施するための責任者として、
管理者1人を選任しなければなりません。(古物営業法第13条第1項)

古物商には13種類の分類があります。

  1. 美術品類(書画、彫刻、工芸品等)

  2. 衣類(和服類、洋服類、その他の衣料品)

  3. 時計・宝飾品類(眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類等)

  4. 自動車(その他部品を含む)

  5. 自動二輪車及び原動機付自転車(その他部品を含む)

  6. 自転車類(その他部品を含む)

  7. 写真機類(写真機、光学機器等)

  8. 事務機器類(レジスター、タイプライター、計算機、FAX装置等)

  9. 機械工具類(電機類、工作機械、土木機械、化学機械、工具等)

  10. 道具類(家具、じゅう器、運動用品、楽器等)

  11. 皮革・ゴム製品類(カバン、靴等)

  12. 書籍

  13. 金券類(商品券、乗車券、切手等)

古物商手帳にはどの種目を所持しているかまでの記載はありませんが、
手帳に書いてある番号を各都道府県公安委員会で確認することができます。

古物営業法は、違反した場合の罰則が以下のとおり規定されています。
【無許可営業】
→懲役3年以下または100万円以下の罰金もしくは併科
【名義貸し】
→懲役3年以下または100万円以下の罰金もしくは併科
【取引場所の制限違反】
→懲役1年以下または50万円いかの罰金もしくは併科
【古物商市場における古物商間以外の取引】
→懲役6ヶ月以下または30万円以下の罰金もしくは併科
【古物許可証携帯義務違反と行商従業者証携帯義務違反】
→30万円以下の罰金
【古物商許可標識提示義務違反】
→30万円以下の罰金 など

※古物営業法は、違反した場合の行政処分を以下のとおり規定しています。
【許可の取り消し】
偽りや不正の手段で許可を受けたり、許可を受けてから6ヶ月以上古物営業の実態が存在しないとき、3か月以上所在不明のとき
【営業停止(6ヶ月以内)】
古物商やその従業者が古物営業法に違反する行為を行ったとき

一般貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業・・・国土交通省許可

一般貨物自動車運送事業とは、
他人の需要に応じ、有償で自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車を除く。)
を使用して貨物を運送する事業であって、特定貨物自動車運送事業以外のものを言います。
【貨物自動車運送事業法第2条第1項】

貨物軽自動車運送事業とは、
他人の需要に応じ、有償で自動車(三輪以上の軽自動車及び二輪の自動車に限る。)
を使用して貨物を運送する事業のことを言います。
【貨物自動車運送事業法第2条第4項】

トラックまたは軽トラック等を使用して他人から運送の依頼を受け、
荷物を運送し、運賃を受ける場合に必要な許可
になります。

無届出で経営した場合の罰則は以下のとおりです。
【一般貨物自動車運送事業での無許可営業】
→3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、また、特に悪質なケースでは併科されることもあります。
【貨物軽自動車運送事業での無許可営業】
→100万円以下の罰金

遺品整理で役立つ7つの資格とは?

終活カウンセラー

「終活」に関して「カウンセラー」としてじっくり話を聴けるスキルを持った方で、
終活に関する抽象的な「悩み」の中身が、どの分野の悩みであるのか、
またどの専門家が必要であるかを見極める「シニアのお困りごと案内人」です。

終活カウンセラーの知識は、専門分野を全て網羅するものではなく、
終活に必要な幅広い知識を持ち、
相談人の「悩み」がどの分野に当てはまるかを的確に応えることができ、
また、案内してはいけない範囲のすみ分けができ、
相談者が次に何をすれば良いか、また「話しを聴いてくれた」と喜ばれるスキルの持ち主でもあります。

一般社団法人 終活カウンセラー

生前整理復旧協会

生きることを前提に、物・心・情報を整理することで、幸せなエンディングを迎える

  • 生前整理アドバイザー

  • 生前整理認定作業士

  • 生前整理診断士

  • 生前整理相談士

など、多くの生前整理に関する知識を学ぶことができ、
生前整理アドバイザー1級では、法律と写真整理、遺言書についても
専門的な知識を取り入れることができます。

一般社団法人 生前整理復旧協会

グリーフケアアドバイザー

人は病気や悲しみについてなど自分の世界観が変わるほどの
変化や不都合なことへの対応は後手後手となりがちです。
これはしかたがないことであると思います。
自分が重病に・不治の病に陥った時のことを想像はできますが、
それが日常となってしまった時のことまでは想像が及ばないと思います。

当然、心の準備は無いに等しいです。
天災のような場合以外には、同境遇の仲間は見つけにくいです。
大抵は、自力で乗り越えることになりますので、容易ではありません。

心理的、社会的に遺族が孤立しないように支援体制が求められるところです。
悲しみへのケアがあると、早期に自分の混乱とその整理、
亡くなった方の生きた意味・自分の生きる意味、人生の意義などに気づくことができて、
前向きに人生を捉えなおすきっかけとなるでしょう。

一般社団法人 日本グリーフケア協会

日本除菌脱臭サービス協会

菌や臭い、カビなどで困っている人々にプロのサービスを提供する。
日本除菌 消臭サービス協会は、この設立コンセプトを実現するため、
サービスを提供する事業者の協会として発足しました。

菌や臭い、カビで困っている人は、まず市販の薬剤を使用することでしょう。
しかし、深刻な現場には市販品では解決できない問題があり、
それを克服するにはプロの技術とサービスが必要不可欠といえます。
困っている人がいれば、そこにビジネスが生まれます。

当協会は、各事業者がそれぞれに試行錯誤をするのではなく、協会全体として課題に取り組むとともに、
より高度な技術と高品質なサービスを開発することで、飛躍的に向上してまいりました。
また、近年増加している気候変動による水害や、
社会状況の変化による様々な事象に対応する現場などにおいて、
除菌・脱臭サービスは大きな信頼性が求められています。

そのため、除菌・脱臭サービスを施工する事業者にとってはもちろん、
お客様にとっても、より良い結果と成果が得られるよう、
当協会は技術とサービスの向上に今後も尽力していきます。

一般社団法人 日本除菌 消臭サービス協会

相続診断士

「相続の基本的な知識を身につけて相続診断ができる資格。」
「今まで、誰に相談したらいいのか、分からなかった。」

相続診断士がお客様からよく聞く声です。
相続診断士は、相続に関する広く多岐にわたる問題を理解し、一般の方への啓蒙活動を行います。

相続診断士とは、相続の基本的な知識を身につけ相続診断が出来る資格です。
生前から相続問題や思いを残す大切さを伝えていき、
お客様と一緒に相続と家族の問題に向き合っていきます。
その中で、相続についてトラブルが発生しそうな場合には、
できるだけ事前に税理士、司法書士、行政書士・弁護士などの
専門家(パートナー事務所など)と一緒に、 問題の芽を早めに摘み取ります。
相続を円滑に進める『笑顔相続の道先案内人』として社会的な役割を担います。

一般社団法人 相続診断協会

全国遺言実務サポート協会

≪笑顔と愛に溢れる円満な相続の実現≫
一般社団法人全国遺言実務サポート協会は、
笑顔相続の実現を願う相続・終活関連事業者に向けて、
遺言執行・死後事務委任業務における知識とノウハウとサポート体制を提供することで、
笑顔と愛に溢れる円満な相続の実現に寄与します。

≪「相続争いが起きない日本」を創る≫
私たちの笑顔相続実現への飽くなき挑戦が、
日本が抱えている様々な社会問題を是正するきっかけになることを信じます。
相続が発生する前後は大切な両親や兄弟姉妹、親戚との最後の時間です。
その大切な時間を、争いの時間ではなく、
笑顔と愛に溢れる時間にすること。
笑顔と愛に溢れる時間を相続発生の少しでも前にスタートすること。
日本の全ての家族が、笑顔と愛に溢れる時間を長く過ごすことで、
社会から失われつつある「家族の絆」を取り戻し、
「相続争いが起きない日本」を創ります。

一般社団法人 全国遺言実務サポート協会

遺品供養士

遺品供養士とは
次世代へとバトンを遺し紬ぐこと

遺品供養士とは、供養に関する知識を正しく学び、
深い悲しみを抱えた方々をサポートするグリーフケアを
実践し、供養を中心に遺品整理はもちろんのこと、
様々な分野で幅広く役立てて頂ける知識を身につけ、
次世代へと繋ぐ架け橋となる資格です。

遺品供養士1級では
葬送儀礼や相続、孤独死やデジタル遺品整理など
専門知識も多く学ぶことができます。

一般社団法人 遺品供養カルチャー協会

まとめ

資格がなくても遺品整理の仕事はできます。

しかし、取得・習得しておくことでサービスの幅が広がったり、
お客様に安心していただける事にも繋がっていきます。

他にも同じ資格を持つ他業種の人たちと出会えることもあるので
仕事面でのカバーをし合う事もできるようになったり、
仕事の紹介をいただけたりと、たくさんのメリットが生まれます。


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