【想いをカタチにするvol.8】介護離職防止に取り組む団体紹介❷
前回から介護離職について取り組む団体を紹介してきた。2回目で紹介する団体は【一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会】である。
最後にはぼくの超簡単な分析が述べられている。これは分析というより、自己の取り組むビジネスモデルの優位性を主張している点において、自分勝手な主張かもしれない。気分を害したら申し訳ないと思っている。
では、始めよう。
一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会であるケアマネジャーを紡ぐ会は、設立が平成27年で、会員数は4,198人である。
協会の目的は、ケアマネジャーの研鑽機会の確保と行政機関等への提言を行い、介護保険制度を利用者本位にし、永続可能な制度へと改善することである。
また、「産業ケアマネ」という民間資格も創設されており、2020年からは検定試験が開始された。産業ケアマネとは、事業場で従業員が介護などの問題を抱えた際に快適な職場環境のもとで仕事が行えるよう、専門的な立場から指導・助言を行うケアマネジャーである。産業ケアマネには1級から3級までの区分があり、その資格を得るためには、介護支援専門員の資格を持ち、協会の認定試験を受験し、一定の成績を修める必要がある。
産業ケアマネ3級の受験資格は介護支援専門員で、試験は年2回(春分の日、秋分の日)実施され、受講料は9,800円(基本テキスト・練習問題・受験料・資格認定料含む)である。2級は、産業ケアマネ3級取得者が対象で、試験は年1回(勤労感謝の日)に実施される。受講料は12,000円で、受験対策講座と一緒に申し込むと30,000円となる。1級資格要件は、指定の研修全6回の受講(有料)、産業ケアマネとして顧問先企業の実績1件、産業ケアマネ2級資格者同士のコミュニティへの参加が含まれる。資格登録料は10,000円である。
産業ケアマネ道場は月額1,000円のオンラインサロンで、オンライン訓練道場は週1回開催され(講義30分、グループワーク30分、発表・総括30分)、協会オリジナルの「企業との契約内容」を提供している。また、資料や素材が共有でき、社会保険労務士や弁護士を無料で紹介するサービスも提供されている。産業ケアマネ1級取得者は、講義90分で3万円の報酬を受けることができ、ファシリテーターとして活動した場合は90分で1.5万円の報酬が支払われる。さらに、企業からの研修依頼や顧問契約などの案件の紹介も行われる。
この協会の理念として、ケアマネジャーが真にケアマネジャーたり得るために、私たちの言葉や想いを紡ぐことが挙げられる。提供されるサービスは、企業に対して専門的な立場から指導・助言を行う産業ケアマネジャーという民間資格の創出である。この資格の認定と試験の運営が行われている。
この協会の強みは、全国のケアマネが会員として加わっており(4,198人)、有料のオンラインサロンで情報交換ができること、専門職団体や行政とのつながりが強いこと、そして資格化による質の担保が可能であることである。一方、弱点としては、産業ケアマネの認知度がまだ低いことが挙げられる。
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