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Vertical SaaSのFinTech/Marketplace二段ロケット展開 2020/10 Industry Cloud輪読会

ライフタイムベンチャーズでは、業界の有志関係者との共催で投資テーマに関わる1ヶ月のニュース記事をまとめ読みし、気になるトピックについて議論するニュース輪読会を実施しています。

本稿では2020.10に実施したIndustry Cloud(特定業界に特化したVertical SaaS/PaaS等のクラウドサービス)に関する輪読会での議論をまとめました。

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▼今回のまとめはこちら

1. Vertical SaaSからのFinTech/Marketplace二段ロケット展開

SaaSが繋がるマーケットプレイスを考えられるのか?ということを軸に議論が広がりました。資金需要を捕まえている会社のほうがFinTechのなかでも強い時代になっているなという所感を持っています。

例えば、日本だとインフォマート。ある意味では、Hotpepper Beauty/サロンボードが直接FinTechやってないが近い領域に位置しているという点です。また、資金需要を捕まえている会社のほうがFinTechのなかでも強い時代がきていることをひしひしと感じているとのことでした。

例えば、介護報酬請求SaaSカイポケは収益源はファクタリング収益であること。スタートアップに転用しようとした場合、典型にやるべきことが明確になっていたとしても、スタートアップにいるメンバーにできる人がいないケースが多く、PJが迅速に進まないということは往々にしてあります。そのため、この問題が起こることを念頭において採用をする必要性があります。どういう人物を採用するのかというと、金融の方とのコンテキストを一緒にしてお話できる人が、レガシー向けのSaaSスタートアップに必要になってくということがあります。
そういったチームビルディングを念頭においた事業推進が必要になっていると感じています。こういったメンバーが5人目までのメンバーにいると良いなと話がまとまりました。

▼こういった声がありました。

- Fintechも最初はSaaSで資金調達をして、アップセルしていく必要性があると考えると非常にビジネスとして難しい。そして、巨大資本が本気を出した時に勝てなくなってしまうことが往々にして起こることがある。origamiショックがその事例。
- アメリカの資金調達額は非常に額として大きく、上場まで赤字であることが多い。それはマーケティング費用が非常にかかってしまうからであると考える。


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▼インフォマートのHP

▼サロンボードのHP

▼カイポケのHP

▼MindbodyのHP
 ※サロン向け予約管理SaaSのMindbodyは成功例の一つであり予約管理をできることが強みになっています。


2. SAP/SAP Japanのイノベーションに関する取り組み

木村の古巣であるPwCの方が主導となり進めているプロジェクト。
製造業といった産業については、こういった導線を持っておくことはスタートアップのグロースには必要だと考えています。
スタートアップやVCはこういった方との連携ができていないという問題は解決できないかと模索中の木村。
ホリゾンタルなSaaSは不可逆的に、エンタープライズにいくことになるので、健全に長期的なお付き合いをすることを以下に地盤として作って行けるかが肝ではないかと思うと議論が盛り上がりました。

▼こんな声が上がりました。

VCによるエンタープライズ支援は顧客企業の直接紹介が中心になる。こういう間接紹介ネットワークももっと広げる動きが重要ですね。
エンタープライズのニーズとは、シードが難しくはなるがアーリーステージだと受け入れてくれるケースが多い。
スタートアップがエンタープライズにいつのタイミングでいくか?という議論は非常に悩ましいところ。ただ、行こうと決めたタイミングで行けるように座組みをと整えておく必要性がある。

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▼取り上げた事例

▼SaaSの導入支援を行うクラウドインテグレーター ”DXER”


3. Evernote創業者Phil LibinがはじめたZoom体験拡張サービスmmhmmがプレローンチフェイズで30M超え調達

WiLさんやScrum Venturesさんや楽天CEOの三木谷 浩史氏など日本からもVC/著名経営者が参加し、錚々たる企業が出資を行いました。

「実際にジャパンマーケットにエントリーができるかどうか?」ということは、海外のSaaSとしての切り口になるため、出資をする日本VCが出資に入ることがアドバンテージになるとのことでした。

▼元記事はこちら

▼AsanaのHP

▼WiLのHP

ここまでお読みいただきありがとうございました。

来月もIndustry Cloudにご興味を持っている方へ有益な情報をお届けいたします。それでは!

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