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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2

「ガーディアンズオブギャラクシーリミックス」


主人公の父の惑星に行く話。

完結編公開記念第二弾!
これまた個人的に大好きな作品。

あらすじ…
ザンダー星を救ってから二ヶ月後、ガーディアンズオブギャラクシーと正式に名乗り活動していたクイル達。
惑星ソブリンでの依頼後、ロケットのある行動がソブリンの艦隊を怒らせガーディアンズは壊滅の危機に。
彼らを救ったのはピーターの父を名乗るエゴという男でした。
彼に招待され、彼の住む星に行くことになったピーター、ガモーラ、ドラックス。
損壊した宇宙船の修理の為、ロケットとグルートは別行動を取ることに。
一方ソブリン人のリーダー、アイーシャはガーディアンズへ復讐する為、ピーターの育ての親であるヨンドゥに接触します。

前作のラストにてピーターが純粋な地球人ではない事が明らかになりましたが、果たして彼のルーツとは?
謎の男エゴの正体は?
本当の家族の意味とは?
というお話。

クイルの出生の謎が軸となる今作は、マーベル映画の中でもかなりウェットでエモーショナルなものに。

もちろん前作で見せたポップな作風はそのままで、オープニングから「これこれ!この感じ!」という嬉しい演出。

オフビートな会話劇もパワーアップし、あのキャラとこのキャラが絡むのか!という新しいワクワクも。

サントラも前作以上にキャラの心情や場面に沿った選曲になってて、なんなら歌詞がネタバレしてるとかしないとか…

また映像も進化し、特にエゴの惑星のCGの作り込みは圧倒的。
アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされたのも納得でした。

ちなみに今回は冒険というより里帰りの話なので、前作のように宇宙を股にかけるアドベンチャー要素は控え目です。
それでもクイルの秘密や、前作で道を違えたガモーラとネビュラの関係性にも進展が見られ、皆がベビーグルートの育児に追われるなど見所たっぷりの続編でした。

エンタメとしての満足度、完成度は個人的には前作の方が上かなと思いますが、どっちが好きかというと甲乙つけ難い。

というのも先述したように各キャラの関係がさらに深まることでラストの感動がものすごいことになってたので。
僕自身ヒーロー映画でこんなに泣いたのは初めてでした。

普通ヒーロー映画の続編なら新たな敵と闘うと思うじゃないですか。
その普通をぶっ壊し、主人公が父親と再会して本当の家族の意味を知るという、内面の成長にここまでフォーカスしたヒーロー映画ってあったかなと。笑

前作がガーディアンズがチームになるまでの話なら、今作はガーディアンズが家族になるまでの話って感じです。

・生みの親
・育ての親
・血の繋がり
・心の繋がり

元々他人が家族になる事で僕たちの社会というものも形成されてます。
その家族になる過程をヒーロー映画で描くって、ジェームズガンはチャレンジャーで面白い監督だなと思いました。

以下登場人物

ピーター・クイル(スターロード)
ガーディアンズオブギャラクシーのリーダー。今作で自身に隠されたある秘密を知る事になります。母親との唯一の繋がりであるミックステープの楽曲は引き続き今作のBGMに。

ガモーラ
元暗殺者。冷静な性格はそのまま。喧嘩を諌めたりメンバーを大声で説教するなどチームのオカン的ポジションに。ただ赤ちゃんであるグルートには優しい女性らしい一面も。ピーターと良い感じになったりならなかったり。

ロケット
手ぐせの悪い機械の天才。まだ赤ちゃんであるグルートに世話を焼いています。今作ではピーターの育ての親ヨンドゥと行動を共にすることに。

グルート
喋る木。前作のグルートとは別人で、新たな人格です。まだ赤ちゃんのため好き勝手動き回りますが、しっかりガーディアンズメンバーの一員ときて活躍してくれます。めちゃくちゃかわいい。

ドラックス
悲しい過去を持つマッチョマン。妻と娘の仇であるロナンへの復讐が果たされたせいか、今作ではより表情豊かになりました。純粋な性格はそのままで、時折本質を突いた発言も。

ネビュラ
ガモーラの義妹。前作の後サノスの元には戻らず単独行動している事が明らかに。ガーディアンズと再会するも、相変わらず姉を目の敵にしてます。今作で明かされる彼女の本音を聴くと彼女が愛しく思えます。

エゴ
ピーターの父を自称する男。クイル達を助け、自分が住む星に招待します。人ではないのが前作では判明済みですが、実際とんでもない種族であることが明らかに。
演じるのは往年のアクション俳優、カート・ラッセル。

マンティス
エゴの世話係の女性。「エンパス」という力を持ち、人の感情を読んだり操る事ができます。世間に疎く、ピュアな性格。
演じるのはポム・クレメンティエフ。ちなみに吹替版の声優は元AKBの秋元才加。

アイーシャ
惑星ソブリンの指導者。プライドが高く、基本上から目線。ガーディアンズへの復讐心を燃やしヨンドゥ率いるラヴェジャーズに協力を要請します。
演じるエリザベス・デビッキはなんと身長191センチ!

ヨンドゥ
宇宙海賊ラヴェジャーズの一団のリーダーでピーターの育ての親兼拉致した人。アイーシャよりガーディアンズの逮捕を依頼されます。過去にエゴとも関わりがあったようで…?

テイザーフェイス
今作で登場するラヴェジャーズの一員。野心家で、自分の名前を気に入ってます。
テイザー=taser。電気ショックを与えるテーザー銃で知られている単語なので、
taser faceは、「電気でやられた顔」みたいな意味合いでしょうか。演じるのはクリス・サリバン。

クラグリン
前作にも登場した、ラヴェジャーズの副官でありヨンドゥの右腕。演じるのは監督ジェームズ・ガンの実弟、ショーン・ガン。

スタカー・オゴルド
ラヴェジャーズのリーダー。過去にヨンドゥとチームを組んでいましたが、訳あって今は別行動。
演じるのは我らがロッキーことシルベスター・スタローン!

主要メンバーはもちろん続投し、スタローンまでも仲間入り。
僕はなぜか普段から主人公よりも目立たない脇役が好きなのですが、今回そんな愛すべき脇役であるヨンドゥとクラグリンがある活躍を見せます。
何ならガーディアンズよりも頑張ってる笑。
それがもう嬉しいの何の…泣。
ネタバレはしないのでここまでしか言えません。

ちなみに前作のラストで、この2人がこのような会話をしていたのを覚えていますでしょうか。

クラグリン「ピーターは立派に育ちましたね。父親に届けなくて良かった」
ヨンドゥ「あぁ。親父は最悪だからな」

その意味もちゃんと明らかになります。

また個人的にグッと来たシーンとしては、ドラックスとマンティスの会話シーン。

ドラックスの目はどうかしてるのか、マンティスの見た目をボロクソにディスった後に「娘は君に似ていた」と溢します。下手なフォローですね。笑
マンティスは「ブサイクだったの?」と嬉しそうに聞き返しますが、ドラックスは何かを思い出すように遠くを見ながら「純粋だった」と答えます。
何も知らないマンティスに、亡き娘の純粋さを重ねていたのでしょう。
見た目より中身が大事という優しい言葉。

そして彼の感情を知ろうとドラックスの肩に触れた瞬間、マンティスの目から溢れる涙。
豪快なドラックスの笑顔の裏に悲しい過去があった事を観客はここで思い出します。
ずっと娘を忘れてないんですよね、彼は。
仇を取ってなお痛みを抱えたまま生きてきたわけです。
なんていうんでしょう、辛いことは思い出さないように感情に蓋する人っています。臆病な自分を隠す為に。
ドラックスはそうじゃなくて。多分不器用だからそんな高等技術は無いわけで。
そんで悲しみと怒りという感情に身を任せた結果、ガーディアンズと出会い、敵討を果たします。
自分の感情に向き合う事が良い結果につながることもあるよと。
なんかそんな感じの良いシーンです。

後の名コンビ誕生の瞬間でもあり、今作の名場面の一つ。
家族という身近な感情がテーマなので、皆さんもこのシーンに限らずどこかしらグッと来る場面があるのではないかと。

あ、余裕があればこの曲を聴いてるとまた楽しめるかと思います!

「Come a little bit closer」
「もっと近くに来て」という意味の歌。
使われるシーンにご注目!

「Father and Son」
子を思う親の気持ち、親を疎ましく思う子の気持ちが書かれた歌詞。

案の定長くなりましたが、マーベル屈指の感動作、良ければぜひ!

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