経営理念は絶対に必要か?

経営理念を作る目的は何か?

会社の目指す姿を明文化し、社員を一つに束ねるため?
使命を理解することで、モチベーションを高めるため?
社会に貢献することが企業の存在意義そのものだから?

会社によって、色々な理由があると思います。

ですが、作って終わりの会社もあると思います。
掲げるだけの経営理念であれば、作らない方がマシにも思えます。

絶対に経営理念は必要なのでしょうか?
私自身、そこがいつも腹落ちしなくて、「理念」という言葉にちょっとした拒絶反応が出てきます。

例えば、利益を上げるのはなんのためか?という問いがあったとします。

この問いを突き詰めていくと、恐らく社会に何らかの価値を提供するため=経営理念が必要となっていくのだと思います。

うがった見方をすれば、利益を目的と言うには風当たりが強いが故、とりあえず大きな使命を掲げて利益はあくまでその手段ですよ、と見せたいだけにも見えます。実際のところは、利益を上げるのが目的になっている会社が多いのではないでしょうか。

私の好きな経営者の言葉に、こういうものがあります。

「利益とは、健康な体から出るウンチのようなものだ」(一言一句正確ではありません)

誰もウンチを目的として生きていないように、利益を目的とした会社は存在しない。健康な体(=組織)があれば、利益は自ずと出てくるという意味です。

では会社でいう健康な体とは?

それは、社員ひとりひとりが自らの役割を果たし、十分に力を発揮できている状態、なおかつ、全体として調和がとれている状態をいうのだと思います。

数字を追うことを止める。
利益を目標に掲げない。

社員の幸せや、働く喜びの創出を第一目的とする。

理想のように聞こえますが、これを実現できたとき
「経営理念はいらなくなる」と考えます。
ここでいう経営理念は、いわゆる社会貢献を目的に掲げたありていの「経営理念」です。

逆に、もっと内向きの、「社員の幸福を目的とした経営理念」は作られて良いのではないでしょうか。

敢えて言うなら、
「社員の幸福を目的とした経営理念」を通じて、
結果的に、
「社会への貢献が実現する」

これは完全に個人の感覚的な話ですが、少なくとも私にとってはこちらの考え方の方がしっくりきます。



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