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火草集め


残り香と煙くゆりしこのときが続かなければ永遠になる

地獄の門天国行きのエレベーターどちらにつくかは気持ちの持ちよう

最近は歌を短歌に縮めたい二番煎じ上等じゃこら

酸素自体味がしないのは世の常でそれでもあたしは甘味感じたい

頼りない細い背中にもう一度抱きつけたならよかったかもな

鋭いね君の視線で突き刺して好きな感覚蘇らせてよ

背伸びして頼んだジンの苦味とか甘味や雑味丈に合わない

日高屋のラーメン餃子半チャーハン生ジョッキこそが小さな幸せ 

会えない日離れる時間がなんとやら愛は深まる?もどかしいだけ


点滴の雫がぽたり落ちていく一粒一粒詰まった幻覚

初恋を蘇らせて涙した目の前にいるあなたの声(うた)で

仮初の大好きだよと愛してる本音じゃないのに信じたくなる謎

たばこの火様々な場面蘇るやっぱり貴殿(あなた)に染まりたかったな

承認欲評価じゃないの欲しいのはみんなの視線と反応反射

梅酒割り強炭酸かなロックかな君の心も溶かしてみせやう

吸う煙吐き出す煙味の違いオケージョン毎に変わる表情

月が消え星が瞬くてっぺん前異星人達も見てるのかな

シロツメクサ吸い殻ぽいっと放り込む美しいものに囲まれた供養

電話口母と八割喧嘩腰いつまでたっても子でいたいから

金曜夜週末幕開け夜更かしやめぐる思考と落とさ(生ま)れる短歌

日曜日夜の狭間の深淵で踊り踊らされ月まで届け




詠んで詠み感じては詠みまた感じ無限ループの密かな慰み

バッドリーバッドな意味はないけれど君が欲しいよ最悪なほど

月を見て死んでもいいわと呟いた愛してるのなら目を見て言って

めんどくさいそう思うのすらめんどくさいいっそ投げ出してめんどくさささえも

鋭いね望んでいたのはそうじゃなくいい目をしてるねと言われたかった

満開を終えた紫陽花花弁の端が茶色く心の片隅

刻むのは心ばかりが老いさえも追いつけ追い越せ秒針と競え

青い春画面越しかも四次元(リアル)かも分からないほどのブルーライトよ


傷つけ合うことでしかもう守れない興味ない僕は人じゃないの?




何気なく覗いてみたの桃源郷旬の裏付け生きてるうちだけ


2020.05.18〜06.16
ジーナ小鳥遊

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