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「それでも」人と組織の可能性を信じるあなたへ

2019年12月下旬。1人の男性が僕の元へ年末の挨拶に来られた。

「今年も荒川君がいなければここまで進んでないと思うわ。ほんまにありがとう。来年もよろしく。」

嬉しかった。

そして、それ以上に嬉しかったのは僕も彼に対して同じことを思っていたことだ。

しかし、そんな関係性をいつも築けるわけではないし、そんな関係すら永遠に続く保証はどこにもない。

「それでも」そんな関係性の中で生きることを願ってしまう。

組織とは関係性

「組織」について考える時、様々な風景を思い出す。

ソフトボールチームやクラスの合唱、ドッチボール大会。アルバイトの仲間や職場の同僚、その他様々なプロジェクトチーム。

思い出す風景は当時のチームメンバーの顔だ。いいチームだったと思うものもあれば、残念ながらそうでないものも少なくない。

いいチームは今、再開すると楽しく話ができ、懐かしくもなる。その時の関係性が保存されているみたいに、「あの頃の僕たち」に戻ることができる。

一方で、辛かった思い出が多いと、メンバーの名前を聞いただけで、うしろめたくなったり、苛立ったり「あの頃、伝えられなかった想い」が思い出とともに帰ってくる。

きっとあなたも色々なチームに属してきただろう。

そこにはどんな顔や思い出があるだろうか?

この記事のタイトルに「それでも」と入れたのは、「何度もうまくいかなかった体験してきても」人と組織の可能性を信じているからだ。

1/13の読書会で読む、宇田川元一さんの「他者と働く」という本の中に次のような箇所がある。大事なところなので少し長めですが、引用します。

この本には、副題に「組織論」という言葉がついています。組織論というと、一般には組織形態やマネジメントの手法、あるいは組織メンバーのモチベーションなどをテーマとするものと考えられていると思います。一方、この本では、組織の中での関係性を作ったり、変えたりしていくための「対話の実践」をテーマにしています。なぜこれが組織論なのでしょう。
それは、組織とはそもそも「関係性」だからです。私たちは組織がものとして存在しているように考えています。しかし、あなたが務めている会社を考えてみてください。そこには、人がいて、建物はあっても組織はモノとしては存在せず、実は誰でもそれ自体を見たことがありません。でも、私たちはその組織のために毎日出勤したり、会議をしたりしています。
つまり、組織の実質とは実は私たちを動かしている関係性そのものなのです。ですから、関係性を作ったり、変えたりする実践をテーマにしているこの本は、組織の実質を作ったり、変えたりすることに関する「組織論」の本なのです。

今、あなたがいる組織はどんな関係性だろう?

そして、その中であなたはどんな気持ちでいるのだろう?

何れにせよ、まだ可能性を信じているなら僕らはお互いに学び合えると思う。けど、その前に「うまくいかなかった体験」を僕なりに整理しようと思う。

組織がもつ「人格」

組織には文化やカラーのようなある種の「人格」があると思う。

例えば「企業は合理的で成果主義。NPOは家族主義的でプロセス第一。」というように、僕たちはそこにある関係性から「組織の色」のようなものを読み取る。その「組織の色」を「人格」と置いている。

組織で揉め事が発生する時、実は「読み取っている組織の人格」と「私の人格」が葛藤していることは少なくないと思う。

仮に「企業は合理的で成果主義。NPOは感情的でプロセス主義。」とする。

その前提だとおそらく、合理的で成果主義な人が「企業」で働いているなら居心地よく働けるだろうが、「NPO」で働くと「なぜもっと成果を追求しないのだ?」という違和感が高まるだろう。

そうして組織に属することで高まった違和感は実体のある人ぶつけられる。というのも組織には形がない以上、その違和感のぶつけ先はどうしても実体のある人間となる。

そして、幸か不幸か当たられたその人は「組織の代弁者」として、その葛藤に向き合うことを余儀無くされる。

僕自身は「組織の代弁者」になったことも、「違和感をぶつける側」になったこともある。そして、うまくいったこともないわけではないが、多くは気持ちを通わせることができなかった。

しかし、本当のところ、これはチャンスでもあった。

組織的な「人格」を変容することは、個人的なことではない。組織の中で誰かが変化する時、雪崩のごとく次々と人が変化していくことがある。

もし、あなたが「組織の代弁者」になった時。その葛藤を組織がよりよくなる機会に変えることができるかもしれないのだ。

もちろん、それには途方もないほどのリーダーシップが求められる。

そのリーダーシップの挑戦こそが「対話」だと思う。

変わろうとする人が増えれば、何かを感じ取る人は増える。何かを感じ取る人が増えれば、自分自身を変えようとする人は増える。

ポイントはまず1人目を変えられるかどうかだと僕は思うのだ。

そして、厄介なのはその変えるべき1人目とは実は「自分」だったりする。

大抵の場合、僕は自分自身の未熟な面や愚かな面、至らない点を「組織の人格」を通して見せつけられているようだった。

組織を変えるのは、自分自身と向き合うことから始まると思う。

僕が対話を続けるとき。

偉そうなことを書いてしまった。

正直、対話が大事と言いながら、向き合おうともしていないことは結構ある。親、兄弟、職場など、僕の所属するどのコミュニティを切り取ってもらってもいくらでも見つかる。

「それでも」僕が対話を続ける時。それは自分自身が変わる必然性を感じる時だと思う。

打ちのめされてもいい。変われなくてもいい。

そんな許しを自分に与えた上で、「それでも」変わりたいと望む時。

それが対話をする時だと思う。

さて、あなたが対話を続けられるときはいつだろうか?

あなたが対話を続けられている背景を聞かせてほしい。

だから、1/13は解決に向けた技術的な話にはならないと思う。

それでも僕たちが2時間のオンラインでのセッションを通じて、お互い、明日からの希望を持てるような時間を過ごせるのではないかなと思う。

「それでも」諦めないあなたとお話しできることを僕は楽しみにしている。

詳細はこちら

日時:1/13 20:00 - 22:00
場所:ZoomURL(当日はこちらからお入りください)
https://zoom.us/j/906615356?pwd=RXNpV1NaNUhCczdXWG5uc1dKd1dkQT09
持ち物:他者と働く (宇田川元一 著:https://amzn.to/2QnzX64)
参加費:無料

■Dialogue on Issue対話合宿の本編はこちらから
https://www.facebook.com/events/482393525727117/

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