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これからも応援する

数日前に、いわゆる “5ちゃんねる” の志田達哉八段のスレッドを全て読みました。2008年11月から始まっていて、読み通すとこれまでの流れ、応援する人たちの気持ちや様子というのがよく分かる気がしました。自分の中で、志田さんという棋士の “感じ” がより深く解り、身近に感じられるようになってきたような気持ちがします。



平成2年生まれで18歳の志田さんは、福井県の出身。中学1年生のとき、プロになるために名古屋へ出てきました。両親と弟、妹の5人家族が揃って引っ越しをしたわけではなく、「父とぼくの二人だけで名古屋に。多少の反対はありましたが、最後は賛成してくれました」。

驚くのはこの後です。お父さん、掃除洗濯食事の用意と身の回りの世話を一手に引き受けているそうです。「父には感謝しています。ぼくはずっと碁の勉強に集中できますから。家にテレビは一応あるのですが、ぼくのためにがんばってくれている父の前ではとても見ていられません。そんな時間があったら、とにかく勉強しなければ…」

1週間のスケジュールを聞いてみました。木曜日に手合が付いていなければ総本部で見学か勉強。金曜日は若手数人で集まって研究会。これは毎週行われているそうです。土、日、月曜日は家にいることが多く、もちろん碁盤に向かう時間がほとんど。遊びに出ることはまったくない。カラオケは行きたくないそうです。火曜日は原則第1、3週が羽根直樹九段、小県真樹九段が参加する研究会。第2、4週は彦坂直人九段が参加する研究会。水曜日は週末同様、家でひたすら勉強。まさに囲碁漬けの毎日です。

「囲碁データベース」

『井山七冠と勝負 あわら出身 志田七段決勝へ』(2017年)

あわら市出身のプロ棋士・志田達哉七段(27)=日本棋院中部総本部=が、囲碁の全七大タイトルを保持する井山裕太七冠 (28)=同関西総本部=と、18日放映の第65回 NHK杯テレビ囲碁トーナメント決勝で初対局する。「たっちゃん、頑張れ」。故郷では恩師や仲間、家族らが、国民栄誉賞を受けた最強王者との勝負を見守る。


坂井棋院恩師ら応援

「囲碁教室」の看板が掲げられた坂井市丸岡町一本田の碁会所 (通称・坂井棋院)。「最初に来た時は、ほんの子どもやった」 「囲碁の第一人者と勝負なんてたいしたもんや」。愛好家らが集うと、志田七段の話に花が咲く。

志田七段が祖父の故秀忠さんに連れられてきたのは小学二年の時。坂井棋院の開設者に頼まれ、指導を引き受けた師範の吉岡一実さん (75) は「負けそうでも、泣かず騒がず丁寧に打つ子だった」と振り返る。

放課後に毎日通って一局打ち、思考力や判断力を養うため、一手ずつ検証しては石を並べ直す。ハンディはすぐ不要になり、吉岡さんは「あっという間に追い越された」と相好を崩す。

四年の時には全国の少年少女大会で三位に入賞し、「プロになりたい」と宣言。県内外の碁会所で武者修行し、卒業後は父親と一緒に名古屋市へ移り住んで囲碁一筋に打ち込んだ。

15歳でプロ棋士に。帰省した四年前には坂井棋院に顔を見せ、皆で祝杯を挙 げた。日本棋院坂井支部長の橋本良雄さん (68) は「夢をかなえた志田君には今度も頑張ってほしい」と期待し、朗報を待つ。

志田七段は三人兄妹の長男。母秀子さん (57) は「寡黙だけど優しい子。洋服も何も気を使わないから、荷物を送ると『お金を使わないで』と電話がくる」 と笑う。

対局は録画してでも全部をチェックする。NHK杯準決勝は秀子さんが選んだネクタイで臨んだ。50人の棋士が一年がかりで頂点を競うトーナメントは、志田七段も見ていた番組の一つ。「平常心で、頑張れ」と勝利を願う。

「達哉は顔をしかめて打つから、負けているのかといつもハラハラする」と言うのは祖母の小夜子さん(80)。「最初に教えたおじいちゃんの分もしっかり応援しなきゃね」と、孫の勇姿を目に焼き付けるつもりだ。

「県民福井」

志田達哉(しだ たつや)
2017.12.25

地にからい棋風で、シノギが得意。碁石を静かに置くので打つ音が全くしない。対局中は非常に苦しそうな表情を何度もするが、それが志田のペース。本当に苦しいわけではないことも多々ある。

志田をよく知る彦坂直人によると、20代後半からジムに通うなど体力作りにも励むようになり、それが対局の成績にも反映されるようになったらしい。

「いごまとめ」

長徳徹志三段による棋士紹介(2021年)

皆さん、こんにちは。長徳と申します。
今回は研究会でのエピソードを紹介したいと思います。研究会で棋士が見せる顔はインタビューやイベントで見せる顔と少し違うと思います。

最初に、志田達哉先生を紹介します。皆様は志田先生に対して無口なイメージかと思います。研究会で僕が見る限りはそんなイメージは無く、普通にお話されるし優しい先生という印象です。また研究会が早めに終わると少し喜ばれます。

「日本棋院【中部】会報2021年5月号」


5ちゃんねるの書き込みを含めて、胸がキュンとなったり、ちょっと涙が出てきそうなエピソードが色々あるな…と思いました。

個性的で、楽しくて、人間味のある棋士……そんなイメージを抱いています。いきなりのチャンス…というのも過去にあったようですが、まさに一進一退。自分にはとても魅力的に感じられます。これからも行方を追っていきたいな…と思っています。




※昨日、先月に続いて NHKの「囲碁講座テキスト」と、「月刊碁ワールド」というのも初めて注文してみました。やはり凝り性みたいです。


・・・ 志田さん、虎丸さんに敗れました…
『井山裕太王座・芝野虎丸名人が4強。囲碁・本因坊戦トーナメント』(2024/3/28 18:34) 

昨日の本因坊戦(志田さんは白番)



※ある方の記事に、こんな記述がありました。「敗戦後の棋士は極端な行動をとる傾向がある。普段以上の大酒、徹夜でマージャン…ボーリング…カラオケ」。はたまた「長距離を歩く」。そして冷静な棋士は「自分の敗戦をしっかり分析した後、ネット碁を打つ」。

志田さんは敗戦後、どんなことをするのかな…。



※26日にこういうのもあったのですね。
『功労、活躍、門出を祝う【令和5年度合同表彰式】
🔔 連勝賞:志田達哉八段 
(20連勝)



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