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高齢期リハビリのココロエ9 高齢者は四の五の言わずに楽しいことを続けるべし

作業療法では、この作業(活動)はこの身体(認知)機能の回復に役立つから、それを治療に使ったりします。医師に例えると「この薬は○○に効きますよ。」です。作業療法士は「この作業は〇〇に効きますよ。」と作業を提供するのです。
 しかし、高齢期リハビリでは楽しい、満足だ、人の役に立っている(本人主観が満たされる)と感じる作業(活動)を行った結果、各機能の回復、老化抑制につながる、という筋道で進めたほうが効果的だと考えます。
 つまり「この脳トレ(作業)って認知機能にいいのよ」ではなくて「この脳トレ(作業)って楽しいな。」が結果、機能回復維持つまり健康・幸福につながるほうがよいということです。
 たとえばよく見かけますのが高齢の親に半ば強制的に脳トレ(計算や塗り絵など)をさせる娘さん。ストレスを感じながら行う脳トレより、楽しさを感じるパチンコのほうがよほどボケ防止になるということです。
 そのため高齢期リハビリは○○が脳に良いとか、老化抑制に効くから、その活動をするのではなく「〇〇は楽しいからやってる!続けてる」のほうが結果、ボケ防止や老化抑制になります。
 つまり高齢者は四の五の考えずに楽しいことを続けるべし、ということです。これは長年高齢期リハビリに携わってきて出ている結論でして、今もこの法則に従って作業療法を行い皆さん元気になられていますよ。

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