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がん再発0日目『再発告知』

あらすじ

直近2ヶ月、腫瘍マーカーが上がり原発部のおしり付近に違和感を感じ、医師に再発の可能性があります、と言われ近々で検査をしました。その結果…

医師「再発と考えてよいでしょう。ほらここが白くモヤッとしてるでしょう。これは局所再発です。」

私「えー!!再発、、、再発ですか、手術はできるんですか?」

医師「できません、化学療法…もしかしましたら放射線が可能かもしれません。治療はおくすりのストックがありますのですぐにでも始められますよ。それか、確定診断のためにPETか生検もできます。どうしましょうか?確定診断はPETでも生検でもいいんですが。」

聞いているうちに身体から力がなくなり座っていられなくなり、「ベッドに横になっていいですか?」とわたし。横になった直後、涙があふれました。看護師さんに別室に連れて行かれ、落ち着くまで20分。妻にライン、文章を打っている間にまた号泣。

真面目に生きてきたのにこの理不尽な仕打ち、神も仏もないわ、と心中で悪態をつきました。落ち着いてきたのでスマホに医師への質問事項をまとめていきました。

そして『確定診断はしたほうがいいのか?』『化学療法はいつまであるのか?』『仕事はどうなるのか?』『重粒子線治療や免疫療法は可能か。』などを医師へ質問。

 中でもとどめの一撃が『化学療法は終わりがない』とのことでした。死ぬまで?ということはそういうことか、死期が近いのか、と医師に尋ねると苦い表情をされてました。

『ふ〜ん、そうか、死ぬまでかぁ。そうか、10年は生きられないですよね、5年は?』等、尋ねましたが医師は苦い表情のまま。そうやんね、わからんよね。

 診察が終わり、看護師さんと今後についてお話、また泣いてしまいました。駐車場まで足も頭もフワフワ、とりあえず明日は会社を休もう、これから仕事はどうしよう、個人事業は、パート先は、もう何をやっても無駄かな、生活の仕方を変えようか、まず誰に伝えないといけないかな、予定はどうしよう。

帰宅し夕食をつくり小学生の息子が帰ってきました。『ただいま〜』『おかえり〜』『今日な〜、宿題してこなかったわ。』『そうか、今からせなあかんな〜、終わったらお風呂やで』と、日常に戻れるスイッチがあるだけ幸せかも。家族に感謝です。続けて妻と高校生の息子も帰宅。『死ぬ気がしない、たぶんわたしは大丈夫』と根拠のない気持ちになりました。続く。

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