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社会人のGW南部アフリカ冒険記⑥〜デッドフレイ篇〜

ナミブ砂漠のど真ん中のロッジ。
日の出前5時。長時間運転で疲れ果てているはずが目が覚めた。

ふと思い立って外に出てみると、街頭などあるはずもないのに外が明るい。
見上げると写真で見るような満天の星。
昨晩もすごかったのだが月が沈み暗やみに浮かぶ星がくっきり見える。
しっかりとした天の河を初めて見た。

誇張じゃなく流れ星が10秒に一回光る。
地面には獣と思しきものの足あともある。
この暗やみでいつ襲われるかもわからない。
そして何より寒い。

砂漠の寒さ、何がでるかわからない恐怖という感じたことのない感覚の中30分は夢中で見上げていた。
カメラを持っていないので写真はないけど、いま確実に人生のハイライトを見ていると思った。

さて、今日はデッドフレイ、ナミブ砂漠の最奥地まで向かう。
デッドフレイに向かうまでに、実際に登れる砂丘、DUNE45がある。
今日の目的はそのDUNE45とデッドフレイだ。

ロッジからデッドフレイまで向かう道のりは日が出ている間のみゲートが空いており、日没の時間帯は閉ざされている。
日が昇っていない時間帯は危険なのだろう。

朝7時、デッドフレイへ向かう車でゲートには渋滞ができていた。
ゲートでは名前を告げ入門時間が記録される。
遭難者が出ないようにかな。

ここで必要なものは以下です。
・クレジットカード
・国際免許証(自身で運転して入る場合)
・パスポート
全て必須なのかどうかはわからないけど、持っていくのが無難だと思います。

ゲートから40分くらい走るとDUNE45が見える。
車を止めて砂丘の端から登り頂上を目指す。
実際に歩いて登れる砂丘はここだけらしい。
巨大な砂丘、あちこちにあるけどな。


DUNE45


これをよじ登っていく

ちょっと歩いて気づいたけど俺高所恐怖症だった。
足を踏み外しても別にどうってことないのだけど、ただ単純にその高さにビビっている。
頂上の高さは170mあるらしい。


わかりにくいけど頂上からの景色
壮大

360度どこを見渡してもとにかく砂漠。


砂が赤めなので空の青が映える。ここは地球?

星空に続いてハイライトだなあとつくづく思う。
頂上から転がり落ちるようにして下まで降りた。

また車を走らせて30分ほどで、我がエクストレイル(レンタカー)が進める限界までくる。ちなみに道中野生のオリックスに遭遇した。

するとそこは車が停められるスペースになっており、ここから先は乗り合いのジープでしか進めないようだ。
いくらか忘れてしまったがお金を払って、陽気な西洋人と一緒にジープで進む。
道中砂漠の穴にハマっている車を発見。あのまま強引にエクストレイルで進んでいたらああなっていたわけだ。

ジープが止まり、ここから1.5km歩けば最奥地デッドフレイまで行けるという。
ここに戻ってくればまたジープを出すと。

デッドフレイに向けて歩く。
ちなみにここでこの旅初の東洋人を発見。別に話さなかったが韓国人のようだ。後にも先にも東洋人に遭遇したのはこの時だけだった。


ひたすらにこの景色

30分ほど歩いただろうか。ついにあの景色を遠目に確認する。


ここから先はもう歩いて進めない

昔イッテQで見たあの景色だ。


地元の人は枯れ木を見るためになぜそこまで大変な思いをしてそんな辺境までいくのかと疑問でならないらしい。
言われてみればそうだ、ただ枯れ木を見にきたのだ。

でもそのただの枯れ木を見ながら言いようもない達成感に包まれた。
乾いた地面に横になり、自分の足できたはずなのにここは一体どこなのだろうと考えていた。
いま確かに地球に存在していると、8000万年前世界最古のこの砂漠ができてから何も変わっていないこの地に立って感じた。

乗り合いジープまで戻り、車でまたゲートへ1時間かけて戻る。
ちなみに帰り道では砂の中をもぞもぞ動くものがあったのでよく見てみたらなんとそこにはフンコロガシがいた。
子供の頃憧れたアイツだ。お前、そんなところにいたのか、、、。
妙な感動を覚えた。


帰りのゲートでは担当の陽気な兄ちゃんにどこから来たんだと聞かれた。
日本というと、ホンダ、カガワと日本のレジェンドの名前を連発する。
こんな遠い地でも日本人の名前が知られているのは純粋に嬉しい。

出発したのが朝一だったのでデッドフレイまで行って帰って来てもまだ昼過ぎだった。
あとは別のロッジでご飯を食べたり、夜はまた飯を作るなどして過ごした。
この日は寝床の近くにオリックスがきていた。



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