そううおもてる

作業中の集中力を超えて「おっ」となった曲10選4月3週

人生で一度も日記を続けられたことのない自分がお届けする第二回目です。つまりこれは奇跡。あなたは今、奇跡を目にしています。おめでとうございます!「週刊でやる」と言って二回目なのに4月3週なのは気のせいなので無視してください。10人くらい読んでくれたら御の字くらいで始めたんですけど前回300人くらい読んでくれたみたいですごく嬉しいので、今後も特に何の目的もなく続けていこうと思います。コーチェラやばかったですね。そんな世界のトレンドもガン無視でやっていきます。それでは4月3週に集中力を突き抜けてきた10曲です。うわぁああああああ!!!

■どうしよう/Tempalay 

体調の悪いゾンビの行進みたいなイントロが始まった瞬間に「何だ…?何かヤバい曲が始まった気配がするぞ」と手が止まり曲開始20秒から始まる悪魔召還めいた「ターラッタラッター」のコーラスを経て30秒から一瞬で違う世界に誘拐される圧倒的なトリップ感と一度聞いたら二度と忘れられないであろう鬼キャッチーなフックに何もかも吹き飛ばされました。やばい。この曲はやばい。マジどうしよう…

現実と向き合う為に力を貸してくれる音楽としても現実から徹底的に逃げる為の音楽としても、どちらにしても日々なんかしらんけど生活してるだけで辛い気分になる生きるのヘタクソ人間にとって最良の伴侶となりうる稀有な傑作だと思います。

■Pro Procrastinator/Indoor Pets

開幕のダン!ダン!I'm wasting my~くらいの約5秒で「はい好き~はいクソ好きなやつ~」つって一回曲を止めました。基本的にサビ始まりの曲って作ってるバンド側も「これは完全に良い曲」っていう自信があるので良い曲なんですよね。なので自分がイケメンだと理解してるイケメンを見たときの「クソ…顔が良い…好き…」っていう謎の敗北感があります。この手の曲は音楽的なディテールどうこうではなくて一番美味しい場所にどれだけキャッチーなメロディ持って来れるかが全てだと思ってるので「I'm wasting my life」が最高な時点で文句なしです。ライブで大合唱したいやつですね。

■baseball/hippo campus 

聴けば無意識に身体が動いてしまう軽快でクセになる可愛くて最高のフックが出来たから気が済むまで繰り返して曲にしちまおうぜって具合の最高に可愛い曲です。とにかく26秒から始まる(そして以降何回も繰り返される)There goes that moonboy looking jungly...のフックが刺さるか刺さらないかが全ての曲なんですけど刺さると死ぬほどクセになってなんとかして一緒に歌いたくなり英語の発音練習にもなるという受験生にもオススメな曲です。曲が持ってるリズムの面白さを歌詞がさらに膨らませてるという点でポップミュージックの歌詞における押韻の重要さも再確認できる素晴らしい曲だと思います。可愛い。

■SUPER MUSIC/集団行動

もう曲名からして最高です。スーパーミュージック。イントロから執拗に繰り返される「SUPER MUSIC!SUPER MUSIC!」そしてイントロ空けて始まる最高のメロディによる「SUPER MUSIC SUPER MUSIC, SUPER MUSIC yeah yeah yeah ahh」という一撃必殺のフック、そして始まる「壊れそうなスーパーミュージック、守りたいスーパーミュージック」からの「SUPER MUSIC SUPER MUSIC, SUPER MUSIC yeah yeah yeah ahh」…どうですか?文字で見たらノイローゼになりそうでしょう?この悪ふざけ感の繰り返しを聴いてると「アレか?音楽的に高IQな人がたまにやる、めっちゃ良い曲を馬鹿みたいな歌詞でやるやつか?」ってなるんですけど、ところがどっこい1分18秒から始まる超王道のメロディと歌詞による展開に「違った!こいつら本気でスーパーミュージックを追い求めてる!本気のスーパーミュージックだ!」ってなってニコニコするやつです。あまりにも耳に残るので仕事中とかに無意識に歌って「何だその歌」ってつっこまれる可能性がとても高いのでその場合は堂々と「スーパーミュージック!」と言いましょう。MVはないみたいなのでスポティファイのリンクです。

■Best Intentions/Dani Bell and the Tarantist

こういう音楽なんていうジャンルなんですかね?ちょっとレトロでドリーミーな感じのポップス。抑制が効いてとてもセンスがいい上モノと絡み合うようなウィスパーボイスが心地よくて聴きながら「ええやん」と思ってたんですけど1:38から一気にエモい歌い方になった瞬間にやられました。甘い声の女性ボーカルが急に声を張ったときのドキっとする感覚わかりますかね。めっちゃエロい。Ariel Pinkが好きな人めっちゃ好きだと思います。

■Bright Lit Blue Skies/Ariel Pink's Haunted Graffiti 

上で「Ariel Pinkが好きな人めっちゃ好きだと思います」って書いて「そういえば最近Ariel Pink聴いてないな」と思って聴いたらやっぱ好き過ぎて気絶したので捻じ込みました。9年前の曲ですけどこのノートは時間を無視しているのでガンガン推していきます。当時聴いた瞬間に「今まで聞いた音楽で一番カッコいい!」って騒いで友達を盛大に減らしたのを覚えてます。MVのふざけ倒してる感じで判ると思うんですけど明らかに天賦の才を持ってる人が雑に天才を発揮して色々台無しにしてる馬鹿っぽさみたいなのが僕は大好きでして、実際楽曲は聴いての通り文句なしにカッコよくてセンスしか感じないんですけど、どこかふざけてるというか照れ隠しというかまっすぐに心を込めてやりません的なあまのじゃく感があって、それなのにセンスが圧倒的に良すぎるので曲がどうようもなくクソかっこよくなってしまうというこの感じ。まとまらないのでググってください。同じアルバムに入ってるCan't hear my eyesという曲もクソ良いので聴いてみてください。とにかくクソ良いです。

■four eyes/odol

聴いての通りダンスミュージック的な構造の曲ではあるんですけど何というか非常に覚めているというかクラブで踊ってる人を視界に入れながら棒立ちで別のこと考えてるやばい人的な佇まいがあって、楽曲自体も1:46から長尺のドラムロールが始まって極めてダンスミュージック的な高揚感を発揮し始めるんですけど、歌ってる本人はダンスミュージック特有の身体的な高揚感とは無縁な場所で「僕は普通じゃない!」と繰り返すやばい人がいよいよガチで泡吹いて発狂するときのあのカンジでどんどんアガっていってお互いがお互いを無視しながら併走し続けて2:43でピークを迎えるんですけど「ダンスミュージックの身体性、要はセックス」と「人間の精神の限界、要は「あ"あ"あ"あ"あ"!!」ってなるアレ」を対比させながら同時に2ライン展開していくやり方って音楽ではあんまり体験したことがなかったのでちょっとこれは凄いぞとなりました。抱えてる内面の苦悩を徹底的に理性で封じ込めてやろうと思って色々考えてたら発狂しそうになってどうにもならんからめっちゃオナニーしたけど逆に何もわからんくなって寝巻きのままジョギングしはじめて何かもうとにかく叫びたいけど夜中だから叫べないので目に入った電柱とか木にめっちゃパンチしたくなった夜とかにオススメの曲です。あと声がいい。メジャーな場所でたくさんの人の感情を背負って歌える主役をやれる歌声だと思います。

■Black and White Dress/Alex Gavaghan And The Boss Jockeys

youtubeの再生数70回、スポティファイの今月のリスナー34人という数字を見て「嘘でしょ…?」と思わず声が出たんですけどめっちゃ好きです。奥行きとサスティンのないカッサカサなギター、いかにもなコーラス、これぞといった具合のリズム隊、まさに60'sロックン・ロールといった具合でこの時代にまったく必要とされてない点以外は文句の付け所がない最高にご機嫌な一曲です。元気が出るよ。

■Hello Kitty Knife/Peach Kelli Pop

曲名が最高枠です。ハローキティナイフ。声に出して言いたい。ハローキティナイフ。名前ってめちゃくちゃ大事だと思ってて例えば「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」って聞いたら何かわかんないけど「名作っぽい」ってなるじゃないですか?例えば「エレクトロキューショニスト」って聞いたら何かわかんないけど「強そう」ってなるじゃないですか?「ハローキティナイフ」って聞いたら「殺されそう」ってなるじゃないですか?そういう話です。音楽的にはジャングリーなインディポップなんですけどイントロの絶妙に解決しきれてないギターのリフの気持ち悪さも相まって妙な中毒性がやたらとクセになる対象レンジは狭いけど好きな人はめっちゃ好きになるタイプの一曲です。一家に一本、ハローキティナイフ。

■ダンス・ファウンダー/フィロソフィーのダンス

リアルアイドルについては死ぬほど疎いのでどういう立ち位置のアイドルなのか文脈はさっぱりわからないんですけど音楽的にめちゃくちゃ良いです。メンバーそれぞれにハッキリとした歌声の特徴があって一曲の中で個性がコロコロ入れ替わるので聴いてて面白いんですけど一人明らかに抜けて力強い喉を持ってる方がいてその方の歌声と萌え声の方との落差が今まであんまり体験したことない味がしてニコニコしてます。楽曲もソウル~ファンク~R&Bマナーを「っぽく」ではなくて割とガチでやってるので非常に聴き応えがあってうるさ型の音楽ファンが音楽にやられてハマるパターンも多いんじゃないかなと思います。ライブに行ってみようかな。

…という訳で今週の10曲でした。個人的なハイライトはTempalayの「どうしよう」を聴いた瞬間に「おい!このバンドクソ売れるぞ!」ってアガってググったら既にクソ売れていたという情報の偏り方を恥じた瞬間でした。前回は初めての記事だったから沢山読んでもらえたと思うので今回は50人くらい読んでくれればありがたいかなと思ってますがどうなることやら。読んでくれた人、ありがとう~。またね~

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