セトウツミを読む。

(こういうものを始めようとするとき、つい「記事の順序」のようなものが気にかかる。本や重要事項説明書やプレゼン資料を作るときなら必要なことだがここに於いては障りにしかならないので窓からすてる。)

セトウツミを読む。これはただの随想と感想文です。

全8巻。7巻読了までただただやり取りの妙を楽しんだ。
徐々に浮き上がってくるキャラクターの魅力に夢中になりながら。
根がフジョシなので途中、このふたりは、と軽薄なときめきとともに考えた。
しかし瀬戸と内海に瀬戸と内海以外のラベリング、くくりをすることは野暮でしかないと思った。
少なくともわたしは、彼らの二次創作をしたいともみたいとも思わない。求めていない。
最終話まで読んで、そのまま着地した。
この世界の傍観者でいたい。
そう思わせる作品は、登場するキャラクターの魅力が、構築された世界をきれいに隙間なく埋め尽くした、完全な球体のようなものだと思う。
ただ眺めているだけがいい。
つけいるスキなどないのだ。

定点観測的描写や、数名の限られた人物のみが語るこの世界の、劇場劇のような構成自体がそれを誇らしい「ドヤ顔で」物語っている気がする。

とてもよいまんがでした。読めてよかった。いつかまた最初から最後まで、通して読み返したい。

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