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アミノ酸のお話

本稿はアミノ酸と呼ばれる物質群に対する説明をするnoteになる。アミノ酸の概要のところまでは無料であり、そこから先のアミノ酸の深淵というか、うまみ成分としてや、色々な具体的機能の話などについては有料(400円)とする。アミノ酸は分子生物学者からみても大変面白く、また高次元な研究領域である。そのあたりの面白さまで原稿の下の方では少し触れたいと思うので、アミノ酸が専門ではないが生物に知識や興味がある研究者の購入も勧める次第である。


1. アミノ酸の概要

アミノ酸という言葉は聞いたことがある読者諸氏は多いのではないかと思われるが具体的な実体と言われると困るのではないかと思う。身近な話をすると、肉の成分であるとか、人体を構成するタンパク質の成分であるとか、または味の素のうまみ成分であるとか、他にもいろいろな役割があり、後述していくことになるが、定義をまず確認しよう。アミノ酸とはアミノ基(-NH2)とカルボキシ基(-COOH)の両方の官能基を持つ有機化合物の総称である。官能基というのは英語ではfunctional groupと訳し、有機化合物における何かしら機能を発揮する構造部分を指す。そのため、日本人が想像する官能小説(erotic novel)などとはかなり意味が異なるところには留意になる。

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