英語って楽しいよね!─中学・高校生の私─

中学に入学し、部活として選んだのは「英語部」だった。どんだけ英語が好きなんだろうか私は。仲良くしていた馴染みの先生がいることと何よりも英語が好きだからだった。

英語の授業は文法とかがいきなり始まって意味わからなくて死にかけたけど、なんとか頑張った。しかし話す方が得意だなと感じている身なので、文法はやっぱり苦手だ……(今も)

そんな授業の方向性にも慣れた頃、じわじわと将来のことを考えるようになった。初めてその機会があったのは、たしか中学2年生か、3年生の冬休みだったと思う。
「お仕事をしている大人にインタビューをする」という課題だった。

私の周りには自営業で働く親戚が多く、会社勤めの人が居ない。ちょうど、海外旅行に行くことが決まっていた。それならと宿泊先に居る日本語で対応してくれる旅行代理店のスタッフの方に頼み、いろいろとインタビューをした。
その際にも「私の時とは違ってもう将来を考えるような課題が出るなんて、最近の子達は凄いわね」と感心していた。

いろいろと話を伺うと、やっぱり英語が話せるって楽しいんだなぁと(観光系の職種の方なのである程度の英語力が求められるのは当然だが)感じた。理由は未だに分からないが、英語を使える観光系の職種には興味が持てなかった。
好きなことと、仕事にしたい職業は違うんだな、と初めて実感した瞬間だった。この先も「観光系の仕事につきたい。」と思ったことも考えたことも1度もなかった。

そして、中学3年生になると、進路をじわじわと考える時期になった。
担任に「どんなことに興味がありますか?」
と聞かれて真っ先に答えたのは
「文理問わず、英語を使う仕事に興味があります」
というもの。色々調べたら「英語」は文系にも、理系にもなれる武器だということに気づいていたから。通訳、先生、翻訳家、客室乗務員、宇宙飛行士……。

小学生の頃の将来の夢は「宇宙飛行士」だった。天文分野に興味があって、自己紹介で「プラネタリウムいったり、星を見ることが好きです」と言うくらいには好きなことだからだ。「英語が必要」みたいな内容をどこかで見たのは覚えてる。
「英語がすき」「天文分野がすき」というなんとも単純な理由で興味を持った仕事だったし、宇宙飛行士になれなくとも、天文分野が学べる学校にいきたいな、とかんがえていたこともあった。(高校の頃に物理の成績が悲惨すぎて諦めたけど)

とにかく、英語をつかった仕事に就きたい、そう考えた高校生。前述のように、理系でもいいかな、と思ったものの、まさかの文系人間だった私は周りに相談することなく、文系にした。

担任に提出した「進路希望調査票」には
【進学希望】【私立四年制大学または短期大学】【文系】と記入した。
((そのあと担任から呼び出しをくらって「ほんとにこれで後悔しない?理系から文系はラクだけど文系から理系は無理」という重すぎる確認までされて文系志望になった

正直、あれほどまでに悲惨な成績をみてまで、「物理必須の理系大学に進学したいです」などという勇気はどこにもなかった。

そして、進路を絞っている時に、教育に目を向けるきっかけが出来た。それが、先日判決がでた「大津のいじめが原因と見られる中学生が自殺した」というニュースだった。
報道にあるような内容までに酷いいじめは受けたことはなかったが、私自身もいじめの被害者である。
その時のこととリンクして、何だかこのことが身近な出来事のように感じたのである。
それから、自ら気にしてニュースや新聞を読むようになり、おもに教育やいじめにかかわるニュースをストックしたり、スクラップするようになった。この報道から「教育に関わりたい」と興味を持つようになった。これがたぶん、わたしの転機だったと思う。

しかし、このとき、私は迷っていた。
「英語が好き」「教育に関わりたい」「子供がすき」この3つを全て叶える学習分野が果たしてあるのだろうか……?当時の私にしてみれば、「英語」は「中学、高校の英語の先生」
「教育」は「学校や塾」
「子ども」は「幼稚園や小学校」

あれ?私の夢は叶わない……?

そんな迷いや悩みを捨てきれないまま
夏休みになった。高校一年生の夏休みだ。
「大学のオープンキャンパスに最低3箇所」
という課題がでた。
「大学でも短大でも学部もどこでもいい。とにかく興味のあるところに行ってきなさい」
と先生から言われ、ひとまず
「英語が勉強できる大学と短大」に行った。
ここでもまた、私には転機が訪れるのだった。

たまたま英語が学べるから、という理由で足を運んだ、某大学。のちに私の第1志望になる。ここで、英語系の学部の先生と直接話すことが出来た。

「いま、高校一年生です。英語に興味があるんです。でもわたし、英語が好きで教えたいなぁって思うんですけど、子供たちに教えたいんです。具体的にいえば、幼稚園児とか小学生とか……」

そんな夢の職業は、あるわけないよねーというなんとも軽率で軽いノリで聞いた。そしたらその先生はこう答えた。

「そんな君にぴったりの勉強ができる英語があるよ」

夢かと思った。私の中にはまったくどんな勉強なのか、イメージも何も掴めない、ただただ続く出口も見えない真っ暗なトンネルを歩いている気分だった。

「教育にどこまで関心があるか分からないけれど、最近は英語の授業を小学生にも導入していこう、という方針ができつつあってね……」

先生はこう始めた。わたしは意味がわからなかった。小学校で英語をやるの、当たり前じゃないの?
小学生の頃から英語が身近にあるような経験をしていたため、公立でも似たような感じだと思っていた。さすがに小1からはやらないにせよ、少しは触れる機会があると思っていた。そんなに触れてなかったんだ、と環境の違いを見せつけられた出来事だった。

「それでいま国や教育関係の有識者たちで、いつから始めようかとか、どんな内容を扱うのか、教員の確保の仕方は?とか、とにかく必要なことを考えている時期で、大学に入る頃か、その少しあとくらいには大まかな内容がわかると思うんだよね。こういう英語を専門的に【児童英語】って言うんだけど……。とにかく、手探りだから子供がすき、英語が好き!っていう人材は必ず必要とされるし需要があるからひとつの選択肢に入るといいよね。」

進路を考えるにあたって【児童英語】というキーワードが出来た。これが、私の進路を選ぶきっかけ、転機になったのは言うまでもなかった。

そして、具体的に大学を絞る時期になり、
「大学はどこでもいいし短大でも専門でもどこでもいい。とにかく英語がやりたい。できれば子どもの英語」
というようになった。そして、進学したのは第1志望……と思いきや、第1志望校の短大にも合格したのにも関わらず、第1志望校ではない短大に進学した。
(なんとこの学校の説明会には1度も足を運んだことがない……)

ここでもまた新たな出会いをすることになる……

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