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チーズ図鑑

チーズの始まりはあまり知られてはいない。一説によると「アラブの商人が羊の胃袋で作った水筒に山羊のミルクを入れて砂漠を旅していた途中に、水筒を開けたところ中からミルクではなく柔らかい白い塊がでてきた」というのがチーズの起源の有力な話とされている。つまりシェーブルタイプのチーズが最も古いことになるが、紀元前5000年頃の世界最古のチーズ製造の痕跡がポーランドで発見された。チーズの起源はどうやら中央ヨーロッパ辺りと推定される。
チーズは善玉菌の健康的な供給源である。通常、プロバイオティクスは、熟成後加熱されていないチーズに含まれている。したがって加熱整形するプロセスチーズには善玉菌はいない。

【チーズの種類】

フレッシュタイプ:熟成させていないチーズ

熟成させないフレッシュチーズは生鮮食品であり、出来たてが最も美味しい。味は熟成工程を経ないため、原料であるミルクの味が強く出る。
カッテージチーズ、クリームチーズ、マスカルポーネ、モッツァレラ、リコッタ等がある。


白カビタイプ:白いカビで表面が覆われているチーズ

外皮に白カビを植え付けて熟成させたもの。軟らかくクリーミーな味わいが特徴。
カマンベール、ブリー、ヌフシャテル等がある。


青カビタイプ:青カビを混ぜて熟成させたチーズ

内部に青かびを植え付けて熟成させたもの。そのため内部にも青かびの菌糸が入り込んでいるのが特徴。味は刺激があり塩分の強いものが多い。
ゴルゴンゾーラ、ロックフォール、スチルトン、ブルー・ド・ブレス等がある。


ウォッシュタイプ:チーズの外皮を塩水や地酒で洗いながら熟成させるチーズ

チーズの表面に塩水や地酒を吹き付けながら熟成させるタイプ。納豆のような独特の強い匂いと風味を生み出すのが特徴。 熟成が進むにつれ、この風味は更に強くなっていく。好き嫌いの分かれるチーズ。
マロワール、マンステールジェロメ、ヴァシュラン・モン・ドール等がある。


シェーブルタイプ:山羊乳のチーズ

山羊の乳で作られたチーズ。爽やかな酸味を持つものが多く、山羊特有の個性的な風味も特徴。
サント・モール、クロタン・ド・シャビニョール等がある。


半硬質タイプ:水分の少ないセミハードタイプのチーズ

チーズを作る過程で重しをかけ水分を38~46%まで減らしたタイプ。保存性が高く、味が変わりにくいので熟成後3か月くらいから食べられて、1年くらいまで日持ちする。クセはなく味も安定しているため食べやすい。
ゴーダ、マリボー、サムソー等がある。


硬質タイプ:半硬質タイプよりも水分を少なくしたハードタイプのチーズ

水分量が38%以下の硬いチーズをさす。最大の特徴は熟成期間の長さで、最短でも6か月、長いものでは5年以上じっくり寝かせ、熟成期間によって味が変わるので、ラベルに「熟成期間」を記して売られることが一般的。
パルミジャーノ・レッジャーノ、チェダー、エメンタール、エダム等がある。


プロセスチーズ:加熱して整形したチーズ

1904年にアメリカで開発された歴史の浅いチーズ。乳化剤などを加えて加熱して溶かし、再び成形したチーズ。加熱処理を行うため乳酸菌は死滅している。そのため保存中に熟成が進むことがなく、保存性に優れているのが特徴。
元に使うチーズにより風味が異なる。また、フレーバーなどを入れることもある。
6Pチーズ、QBBベビーチーズ等がある。




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