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200年続く企業

前回までは私の友人、大江ちゃんのお話を投稿させていただきました。

しばらく個人的なお話になってしまいましたので、この辺で会社に関わる話題に戻させていただきます。

非正規社員の方たちのボーナス、退職金についての最高裁の判決が昨日のマスコミにも取り上げられていました。私は今回の記事を読んで何か違和感を感じました。

そういえば何かで読んだ記憶があります。

世界では200年以上続いている企業が約5600社ほどあるのだそうです。そのうちの約60%近く(約3150社)が日本の企業だそうです。世界で一番です。ちなみに2位はドイツの約800社、アジアでは中国が9社だそうです。圧倒的に日本がダントツです。

その理由について、日本は島国で侵略がない事、温暖な気候で国土の割には多くの人口が存在すること、思想的に異質なものを排除しない共存共栄の考え方・・・

そして何よりも日本人のビジネス感・・・日本人の独特のビジネス感、職業感。すなわち日本人は仕事の目的を単なる金儲けではなく、社会的に意義のあることだと考えてきた。また日本人の多くの経営者は企業組織を所有の観念では考えてこなかった。先代から受け継いだ家業であり自分はそのバトンを受け継いだランナーのように考えてきたこと。

さらに企業のオーナーもしくは経営者が企業を単なる金儲けの道具でしかなく、自分が何でも好きなようにして良いものだと思わないのと同様に、そこで働く人たちもまた会社に対して、自分がそこで労働を切り売りし生計の資を得るだけのものと考えてこなかった、会社は資本家のもので、資本家と労働者は敵対するというような西洋的な思想では考えてはこなかった。

多くの日本人は会社の中で、あるいは職場で自己実現、自己充足が得られることを期待して、あるいは職場の中での人とのつながりを大事にして仕事をしてきている。お金は大事だがお金と同様にあるいはそれ以上に大切なことはいかに充実した職場人生を送れるかという事を大事に考えている。当然会社に対してもそれなりの愛情を感じることになる。

そのようなことが書かれていました。

私も全く同感です。人間人生で睡眠以外の時間で一番長く過ごすのは職場です。その職場がつまらなかったりやりがいを感じなかったら一番の不幸ではないでしょうか?

そしてそのことは後に読んだ稲盛和夫(京セラやKDDIを設立、JALの再建をした偉人)氏の本にも同様なことが載っていました。

私は何年か前のテレビドラマ「陸王」が大好きでした。役所広司が演じた老舗足袋屋の社長が陸上競技用の靴を開発していく物語ですが、役所広司が従業員のために奮闘する姿、そして従業員がそんな社長のために協力していく姿が好きでした。

私はパートさんの方たちにも退職金制度や賞与を支給したいと思っています。 しかし大きな現実的な問題が・・・会社が赤字になっては・・・金融機関からの借り入れの返済が滞ることになったら・・・それこそ従業員全員のみならず全ての人たちに迷惑をおかけすることになってしまいます。

もう少し業績が良くなったら・・・そう思って何年も過ぎました。(かって業績の良い時期には賞与を期末手当としてパートさんにも支給したこともありましたが・・・)

それともう一点、気になることがあります。同一労働、同一賃金という考え方です。労働には責任の重さや改善に対する努力や取り組みといった定量的には図れない事が沢山あるのではないでしょうか・・・同じ仕事をするうえでも効率や改善を考えて一生懸命取り組む人と、指示されたことを作業としてただこなしている人とでは評価が違うはずです。それを同一労働ととらえるのであればそこには何か違和感を感じるのです。

いずれにしても常に従業員の方たちのために改善を惜しまないように賞与の問題も取り組んでいきたいと思っています。

きれいごとだけを言っている私です・・・それを痛感させられた今年の夏・・・今年の夏は異常な暑さでした。当社の本部の倉庫の出荷部のスタッフの一人の方が熱射病にかかりました、実は本部の倉庫には冷暖房設備がなかったのです。数年前に今の場所に移転してからその必要性は分っていましたが百万単位の費用が掛かるために業績が良くなったら(前述と同じ言い訳です)と冷暖房設備の工事を先延ばししていたのです。

倉庫

それが今回の出来事で頭を打たれたような気がしました。

コロナ禍ではありますが業績がどうかとかを言っている状態ではありません・・・今月末には冷暖房設備の工事が決まりました。

経営者としては全く資質不足を痛感しました・・・みなさんすみません。

今年の冬からは暖かく、快適になると思います。・・・会社の懐は寒くなりますが(笑)

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