仕事を辞めたいと思ったときに並べた理由がいくつもあったら、自分に言い訳してないか? と聞いてみてほしい
仕事を辞めたいんです。
と相談を受けました。
社会人になって半年、そろそろ弱気の虫が鳴き始める季節です。
辞めたい理由は何?と聞いてみました。
あれやこれ、とたくさんの理由を聞かせてくれました。
どれも、なるほど、それは大変、辛いよね。辞めたくなるのも理解できるよ。というものばかり。
「理由がたくさんあるときは、全部言い訳です。本当に辞めようと思ったときは理由はこれ、というものがひとつだけになるから、たくさんあるうちはもうちょっと頑張ってごらんよ」と彼に伝えました。
これは、私自身の経験からの言葉なのですが、大学一年の夏合宿前に合気道部を辞めたいと思ったとき、先輩に認めてもらおうとたくさんの理由を用意しました。
・資格を取りたい
・親に負担をかけないようバイトをして仕送りを減らしたい
・怪我の治り具合が思わしくなく、みんなと同じことができないのが辛い
・そもそも大学自体辞めて働くことを考えたい
・部活優先で授業も出ていない今の状況が嫌なんだ
・もっといろんなことがしたい
などなど、いろんな理由を並べました。
でも先輩は「とりあえず合宿終わるまでやってみろよ、それから考えればいいよ」と、取り合ってくれませんでした。
先輩もみんな、同じことを経験してきているんです。
誰もが自信をなくし、プレッシャーを感じ、不安に負けそうになる時期があります。
そんなときに一番簡単な選択が「辞める」なんです。
今から逃げれば、感じている不安や心配、いろんなことがリセットできるって思っちゃうんです。
私の「辞めたい」もしんどい部活から逃げて気楽に過ごしたかった、だけでした。
自分が働かないと学費が払えない
学校辞めて家の仕事を継がなければならない
健康上の理由でドクターストップがかかった
など、どうしようもない理由で去っていった者の理由はいつもひとつ、明確でした。
言い訳を並べて辞めても、また次の環境で似たようなことが起こります。
その時また辞めますか?
辞め続け、逃げ続ける人生なんて楽しくないと思いませんか?
弱気になっていい、不安を感じてもいい。
もっと言えば、逃げてもいいし、辞めてもいい。
ただ、自分に約束してください。
「言い訳を並べて辞めない」と。
周りの誰もを納得させたとしても、あなた自身は自分の理由が言い訳だということを知っています。
自分に嘘をついて辞めることは癖になります。
なので、少しだけ見方を変えてみましょう。
・怒られて嫌だな→足りないところを教えてくれたんだな
・言われてばかりで面白くない→まだまだ基本が身に付いてないんだから、言ってもらえるうちにしっかり覚えよう
・こんな仕事...→この仕事を語れるほど深く理解できてないよな
と、感じている気持ちを違う角度から見直せるように練習してみてください。
嫌だ嫌だを探すと嫌なことしか見つかりません。
同じように、良いこと、嬉しいことを探そうと考えてみてください。案外近くにたくさんあるはずなんです。
出来事の意味付けは自分が決めています。
嫌なことがあるのではなく、自分で「これは嫌なこと」と決めただけなのです。
これを読んでくださったことで、あなたの人生の選択に少しだけ関わった人生の先輩としては、嫌だと決めつけたことを、「意味のあること」に意味付けを変えようと、ちょっとだけ頑張ってみて欲しいと思うのです。
それでも嫌なことはたくさんありますよ、でも、受け止め方が変われば、嫌なことばかりじゃなくなるし、嫌な中にも良いことが見つかるようになります。
そうなるように、もう少しだけ頑張ってみてください。
それでも辞めたくなったときは、きっと今より理由が明確になっているはず。
その時は堂々と辞めればいい。その時は誰にも止められる理由はないはず。
辞めるときは、後ろめたい気持ちで去っていくのではなく、堂々と前を向いて、希望と共に去ってほしい。
今、辞めたいと思っているその気持ちは嘘じゃないけれど、本当かどうかあなたにも迷いがあるはず。
本当の答えが見つかるまで。
それまでもう少しだけ
頑張れ。
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