マガジンのカバー画像

永元千尋のひとりてらり

20
エッセイというほど立派なモノじゃございません。ひとりでブツクサやってるだけの、そういうアレっすわ。
運営しているクリエイター

#金型

“ひとりてらり”へ至る道 06 (Ep.-1)

 全6回の連載(転載)記事、第6回。  過去の振り返り編としては、これがオーラス。  第1回/第2回/第3回/第4回/第5回 2019年3月~金型工場入社 金型は、知恵と技術を結集した精密機械――――  そんなこと1ミリも知らずに「広い意味ではガンプラの生産工場と似たような職場だろ?」と期待に胸を膨らませて金型の製造会社に就職したアホの子がいたらしいですよ。あっはっはっはほんとに愚かですねえ。    うるせえほっとけ。    いやまあ、永元の認識は決して間違っていたわけでは

“ひとりてらり”へ至る道 05 (Ep.-2)

 全6回の連載(転載)記事、第5回。  第1回/第2回/第3回/第4回 まずはそのふざけた幻想をブチ壊す! 大量生産されるプラスチック製品には「温かみ」がない。    よく言われることですね。金型にプラスチックを流し込んでガッシャンすれば同じモノがいくらでも出来上がる。おもしろみもへったくれもない量産品。こんなものばかりに取り囲まれていたら人間の心は荒む一方だ。価格が安いから仕方なく使っているけれども、できることなら職人が手ずから作った一品モノの方がいい――――    もし

“ひとりてらり”へ至る道 04 (Ep.-3)

 全6回の連載(転載)記事、第4回。  第1回/第2回/第3回 Why Factory Work? 2019年3月から2020年3月までの一年間、永元がプラスチック射出成形に用いる金型の製造会社で働いていたことはすでに述べた通り。  40年以上にわたって存続してきた会社で、首都圏でもわりと規模が大きいほう、どの部署にも腕一本で食っていける技師や職人しかいない、とも言いました。    勘のいい人は、たぶん気付いていたんじゃないかしら。   「そんなの専門職以外お断りな職場なん