1月バロメーターは2020年株式市場の下落を示唆

●解説
ウォール街に古くから伝わる「1月の相場はその年を行方を映す」とされる通称「1月バロメーター」というアノマリーがあります。米国の代表的な株価指数であるS&P500は30日まで年初来+1.6%でしたが、31日の下げでマイナスとなりました。1月バロメーターによれば2020年の株式相場は期待薄ですが、米国株に対する強気スタンスを継続します。

・1月バロメーターとは
1月のS&P 500種株価指数がプラスだった場合、その年のS&P 500種株価指数もプラスになるというアノマリー。 米国のアノマリー研究家のイェール・ハーシュ(Yale Hirsch)により提唱されました。

・1月バロメーターの実績
1950年以来、1月バロメーターが大きく外れたのは10回しかなく、85.5%の確率で1月相場と年間相場がリンクしています。

・1月バロメーターの要因
アノマリーを作り出す要因としては、米国大統領による一般教書や予算教書、大統領経済報告などが1月から2月にかけて実施されることが挙げらます。株式市場は、これらの教書により反応することが多く観られます。

・2020年1月はマイナスに終わった
2020年1月のS&P500はマイナスとなりました。これには2つの理由が考えられます。一つは新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていること。二つ目は、昨年10月を起点に株式市場は大きく上昇したため、利益確定やリスクパリティの売りが出やすかったことです。
※リスクパリティとは、各資産(株や債券など)の「組入比率」と「リスク比率」の偏りに着目し、ポートフォリオに占める各資産のリスクの割合をおおむね均等に配分させることにより、資産全体のリスクを低減させようとする運用手法です。

・2020年も米国株式市場に強気
米国株式市場に対する強気スタンスを継続します。新型コロナウイルス感染のピークは4月頃、収束は7月から8月と予想されています。そのため中国経済及び中国と繋がりが強い企業への影響は確かにあります。一方で米国主要企業の業績は好調です。年間を通してみれば米国株式市場への投資が報われると予想します。

●根拠となるニュース
米、新型肺炎で緊急事態宣言 強制隔離や入国禁止措置実施へ
https://jp.reuters.com/article/china-health-usa-31-idJPKBN1ZU32O

※ディスクレーマー※

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