「NEW GAME!」で学ぶキリスト教知識

■はじめに

秋の夜長にこんばんは。今日も今日とてネットの世界に入り浸り、アニメ三昧の生活を送る、もうすぐアラフォー男のリベラと申します。

神様、こんな人生でいいんでしょうか？(笑)

前回から二日ほどしかたっていませんが、前回の記事を執筆した時点ですでに少し書き始めていたものを投稿します。ぜひお読みいただければ幸いです。

■アニメ「NEW GAME!」

今回の題材となるアニメは「NEW GAME!（ニューゲーム）」。私お得意の女の子の日常を描いた「きららアニメ」の一つです。（きららアニメとは、まんがタイムきらら系の雑誌に連載されている漫画が原作のアニメを指します。このnoteで取り上げたきんモザ、ごちうさもきららアニメに分類されます）

とあるゲーム制作会社のグラフィッカーとして入社した主人公・涼風青葉が、時には挫折や苦い経験を味わいながらも、個性豊かな同僚たちとの交流の中で日々成長していくという「お仕事アニメ」であり、きらら系としては珍しく、社会人が主役となるアニメです。

このアニメはかなりのヒット作ですが、リアルタイムでは視聴しておらず、去年の秋ごろから一気に１期・２期合わせて全２４話を一気に視聴しました。プライムビデオさん万歳です。

正直あまり期待はしていなかったのですが、想像以上に面白かったです。とあるゲーム制作会社を舞台に女の子たちの緩い日常を描く萌えアニメ・・かと思いきや、作品を作る上での様々な葛藤や会社内でのしがらみなどが描かれ、かなりの「熱い」作品になっています。主人公がゲーム制作を通して、悩みながらも成長していく姿はとても眩しく、美しく感じました。

■キャラクターで学ぶキリスト教知識

主人公の涼風青葉は、高校卒業後に新卒でゲーム制作会社「イーグルジャンプ」に就職します。

１８歳ですが見た目は幼く、スーツを着ていても学校の制服を着ているのだと言われてしまうほど。

性格はまじめでコミュニケーション能力も高く、仕事熱心な努力家・・・と、新入社員とは思えないほど非の打ち所がない人物です。彼女がイーグルジャンプを志望したのは、大好きなRPG「フェアリーズストーリー」を制作しているから。

そういえばRPGは中世ヨーロッパを意識したものが多い印象がありますね。中世ヨーロッパは歴史上もっともカトリック教会の権力が強かった時代で、良くも悪くも歴史上様々な影響力を持った時代です。日本一有名なRPG「ドラゴンクエスト」は教会でセーブをしたり、治療をしたりすることで有名ですよね。初期のドラクエは教会らしく十字架をあしらっていましたが、のちに海外進出するにあたり、宗教的に中立・平等にするべきという考えからこの十字架のモチーフは廃されました。

「青葉」という名前を聞くと仙台の青葉城が思い浮かびますが（私だけかもしれませんが）この青葉城を建立したのがあの独眼竜こと伊達政宗。伊達政宗は家臣の支倉常長らを慶長遣欧使節として当時のローマ教皇・パウロ５世のもとへ派遣したことで知られています。

そんな青葉ちゃんの憧れの人が八神コウ。

青葉の大好きな「フェアリーズストーリー」のキャラクターデザインを務める人物で、青葉の上司です。まだ２５歳という若さながら業界トップクラスの実力を持つデザイナーです。

コウさんは仕事熱心なため連日のように会社に泊まり込んで仕事をしています。好きでやっていることなので回りはとやかく言うべきではないのかもしれませんがやはり健康状態が心配です。健康関係の守護聖人は色々いますが、コウさんに推したいのが「胃腸関係の病気」の守護聖人の聖テモテ。新約聖書の「使徒言行録」であのパウロのお手伝いをする人です。パウロは新約聖書の「テモテへの手紙」でテモテへメッセージを送っていますが、その中で「これからは水ばかり飲まないで、胃のために、また、度度起こる病気のために、ぶどう酒を少し用いなさい」（テモテへの手紙一5：23）とあります。当時は今のように水がきちんと浄化されておらず衛生状態も悪かったので、ぶどう酒などのアルコールの方が体によかったため、パウロはテモテにぶどう酒を勧めていたのだとか。テモテさんはどうもちびまる子ちゃんの山根君ばりに胃腸が弱かったことがうかがえます。このことから胃腸関係の病気の守護聖人となっているわけですね。

コウの同期、遠山りんはアシスタントプロデューサーなどの役職を務めています。コウのことを友人以上の存在として見ており、もはや恋人のように慕っています。

基本的には優しく穏やかな性格の女性で、同僚たちの相談に乗ったり、お姉さんぶりを発揮していますが、実は酒乱で、酒が入ると狂暴な性格になってしまいます。

聖書には酒についていくつもの記述がありますが、「酒は不遜、強い酒は騒ぎ。酔うものは知恵を得ることはない。」（箴言20：1）という、やや厳しめのものもあります。まあ箴言は全体的にバッサリと断言するような感じですけどね。りんさん、飲みすぎには注意です。

滝本ひふみは、青葉が所属するキャラ班の先輩。

仕事の評価は高いものの、コミュニケーションが極端に苦手で、会話もPCなどを通してすることが多いほど。聖書の人物でいえばMr.海割りことモーセのようなものでしょう。モーセは神からイスラエルの民をエジプトから脱出させる際のリーダーに命じられた際、

「それでもなお、モーセは主に言った『ああ、主よ
わたしはもともと弁が立つ方ではありません
あなたがしもべにお言葉をかけてくださった今でもやはりそうです
全くわたしは口が重く、舌の重い者なのです』」（出エジプト4:10)と拒否します。結果として彼は出エジプトに成功し、神から十戒を授かる預言者となったわけです。

ひふみはのちにキャラ班のリーダーとなります。「コミュニケーションが苦手な自分にはできない」と最初は拒否しますが、徐々にリーダーとして活躍していく様はまるでモーセのようです。

そうそう、ひふみのあだ名は「ひふみん」なんですが、「ひふみん」といえば棋士の加藤一二三さんですよね。加藤さんが熱心なカトリック教徒であることは有名です。

ボーイッシュで明るく元気な性格の篠田はじめ。

モーション班のスタッフとして、キャラクターに動きをつける仕事を担当しています。会社のデスクには大量のフィギュアを並べるオタク。給料のほとんどをつぎ込んでいます。

カトリックでいえば、聖像を集めまくっている人みたいな感じかもしれません。ちなみに僕は小さめサイズの聖母像と聖家族の像を持っていますが、いずれもいただいたものなので自分でお金を出して買ったことはありません。カトリックはメダイとかロザリオとか、家庭祭壇なんかもたくさん種類があって、コレクター趣味がある人にはたまらないと思いますよ。キリスト教通販のドン・ボスコ社のサイトhttps://www.donboscosha.com/なんて何時間見ても飽きないですね。ちなみに一番高価な像はこちらの「ルルドの聖母像」で、一体１００，０００円！わあい！

はじめの同期、飯島ゆんは関西弁が特徴のキャラ。

弟と妹がいるお姉ちゃんでしっかり者。ファッションもおしゃれですが、実は田舎に住んでいたころはかなり地味だったそうです。その反動で毎回おしゃれに気合が入りまくっています。

ゆんちゃんと似たような現象がキリスト教界でもあったりします。プロテスタントからカトリックに移ったとたん、気合が入りまくってゴージャスなカトリックのグッズを買いまくるような人のことです。家庭祭壇を置いたり、部屋の壁に磔刑像を飾ったり、ロザリオを何種類も買ったり・・・ととにかく気合入りまくるんです。まあこれ、うちの父親のことなんですけどね(笑)

でもこういう人絶対少なくないと思いますよ。

■おわりに

いかがでしたか？NEW GAME！は萌え系アニメに抵抗がある人にもお勧めできる作品だと思います。特にものづくり系の仕事をしている人には受けるんじゃないかな。僕もイーグルジャンプに就職したい。まあイーグルジャンプはどうも男子禁制っぽい（作品内には女性しか出てこないので）んで、仮にNEW GAME!の世界に行けたとしても就職は無理っぽいですけどね(笑)

原作はつい最近最終回を迎えたそうなので読みたくなりました。そして当然、アニメ3期も期待してます！

それではまた！